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もう計画後の
俺たちの生活まで
鍋島が考えているのは
彼の目から見て
今回は成功するはずと
思っているからだろう。
これまで
自分の命の危険を
感じるほどの仕事も
鍋島は引き受けてきたという。
しかも
経費を含めて
数十万の報酬でだ。
ふと俺は
不思議に思った。
どうして
慎重派の鍋島が
そんな危なくて
割に合わない仕事をするのか?
と
聞いてみることにした。
すると
それほど
俺にとっては
タイは魅力あるんだよ!
と
どこか自嘲気味に
鍋島は答えてくれた。
そのような
タイの魅力を感じるのは
鍋島だけではないという。
世界各国からの
バックパッカーたちが
タイの安宿に滞在する。
タイの安宿で
彼ら彼女たちは
何か特別なことを
するわけでは、ない。
鍋島と同じで
のんびりと読書したり
昼寝をしているだけだ。




