#09『理系男の勇者論』
こんばんは。イズクラジエイです。
前回RPGの話を引き合いにキャラメイクの話を書いたのですが、そこから派生して掘り下げてみようかと。
というわけで今回のテーマは『理系男の勇者論』。
ゲーム、アニメ、漫画、小説においても王道かつ主人公として扱われることの多い職業。
職業? 称号?
作品によって扱われ方は様々だったり、立場が微妙に違ったりしますが、この『勇者』という存在について分析してみようという回となっております。
この話を書くにあたって思い立った理由が、書く話をわかりやすく王道にして、尚かつ人を引きつける存在『勇者』を漠然と扱うのではなく、なぜそうなったのか。その言葉を使うのかを明確にしたかったからです。
もし、自分の小説のキャラが自由に職業を名乗れた場合。
レイト「え? この世界職業選択が自由なの?」
ティピカ「はわ! 名簿にそう書くだけだから自由でしょうよ~」
レイト「じゃ、じゃあ勇者とかでも?」
ロア「俺様も勇者がいいにゃろー!」
ティピカ「オッケー!」
レイト「いや、問題あるだろソレ」
バウム「ウム。科学者辞めて勇者もいいかもの」
エクレア「ピエーン……」
ティピカ「じゃあ全員勇者って事で!」
レイト「なんでやねん!」
各キャラの性格的にこうなりました。ただ自称してるってだけで何か違う気がしますよね。
そもそも勇者とはなんぞや?って事になるのですが、定義から分析していきます。
色々考えた結果、勇者には3つの要素が必要だという結論に至りました。
その経緯を綴ります。
何かで読んだ話で勇者とは『勇気ある者』だと。
なるほど。困難に向かって踏み出す勇気がなければ、確かに物語は前に進まないし、主人公たらしめる要素としては最低限必要な気がします。
ところが、多くの主人公は勇者と呼ばれていないにも関わらず、この『勇気』を持っている人物が殆どです。
逆に勇者と呼ばれている漫画や、ゲームの登場人物も、尻込みして勇気が出ないなんて事もままあると思うのです。
勇気が出るかどうかは、本人の性格や、ただその時の精神状態の問題なので勇者である絶対要素では無い気がします。
ただ、問題から逃げ切ってしまってはダメなので、悩むことはあっても最終的に『行動が起こせるキャラ』これが勇者に最低限必要な精神的部分だと考えます。
まず、ひとつ目。勇者とは『行動が起こせるキャラ』
しかし、これだけだと何か勿論足りない気がします。行動を起こしただけでは解決しない事もあるからです。
たとえば、16歳の青年が『勇者になる!』と言って村を飛び出したとしても、その辺のモンスターにやられてしまっては伝説には残りません。
つまり、勇者は問題を解決できるだけの能力が必要です。もしくは、その可能性を感じられる条件を示唆させなければなりません。
本人が行動を起こし、誰もが認める強さがあるのなら『自称勇者』は成り立つでしょう。
問題は条件として始めは弱くてラスボスには勝てそうにない場合。
分かりやすい例としては親類が『勇者』と呼ばれていたケース。世襲制勇者。
何らかの理由で勇者ゆかりのアイテムを手に入れてそれが物語の鍵となるケース。鍵持勇者。
あとは、偶然事件に巻き込まれて何とかなって勇者と崇められるケース。巻き込まれ勇者。
ざっと思いつくのはこんなパターンだろうか。
とにかく、あいつが居れば何とかなるかも?という可能性の柱でなくてはならないと考えます。
2つ目の要素。勇者とは『可能性を感じさせるキャラ』。
最後の要素。個人的にはこれが一番大事だと思っているのですが、その要素が『知名度』。
仮にゲームや小説での物語序盤において、すでに知名度がある主人公は少ないとは思いますが、勇者であるならば、物語の途中もしくは最終的には何らかの功績を残して伝説になり『知名度』が必要だと考えます。
漫画のドラゴンボールにおいて主人公の悟空は世界的には『知名度』はあまりありませんでした。つまり勇敢な戦士ではありましたが、皆からは勇者とは讃えられていません。
一方、ミスター・サタンには『知名度』があり、行動を起こし、奴なら何とかしてくれると可能性を示唆して、伝説を残したと。紛うことなき『勇者』だったのです。
勇気があり、有名である人物は人を集め、それは大きな力となる。そんなお手本のようなキャラだったのです。
3つ目の要素。『知名度がある事』
つまり勇者とは!『行動が起こせて、何とかなる可能性を持ち、知名度があるキャラ』。
人により解釈の違いや、他にも意見はあるでしょうが、これが勇者とはなんぞや? という分析に対する私なりの答えでした。
これを小説に当てはめて、王道の物語を作っていこうと思考整理を兼ねた『勇者論』という話でした。
それじゃまたね。
ご意見、異論、感想も待ってます(*´ω`*)