乙子ルート 第6日目④
④
海水浴場。
八月六日 午前八時一三分。
で、駅から歩いて数分。
つーわけで、海に着いたぜ、イエーーー。
何がつーわけなのかは知らないけど、とにかくそういう方向で。
だって海ですよ、海。
生物の起源、母なる海ですよ。
イヤでもハイテンションになるわけで。
え? お前、電車の中でもハイテンションだったじゃんって?
うるさい、黙れ。
じゃあ、ナニかい? ユーはミーがテンション低い方がいいと。そう言うのかい?
言っとくけど、オレのテンションが下がったら、すげーつまんなくなるぞ? よく考えて物を言えよ。
そういうわけで、貞君お兄さんはこれからもハイテンションで突っ走ります。
拒絶はできません。とにかくそういう方向で。
シーズン中ということもあって大勢の人でにぎわっていた。
家族連れ、カップル、あとオレたちみたく仲間内で来てる連中とか。
……とてもゴミゴミしてますね。
人がゴミのようだ。
すみません、今のはなかったことに。そういう方向で。
「んじゃ、着替えたらここに集合ってことで」
オレと達人は男なので当然同じ更衣室です。
つっても、すでにズボンの下に海パンをはいてるんで、脱ぐだけなんだけど。
同じことを達人もしていたようで、オレたちの着替えは速攻で終了した。
それでなくても、男の着替えは早い。
ゆえにオレと達人の男の子チームは待つことを余儀なくされた。
そんなヒマな、二人が来るまでの時間、簡単にオレと達人の水着について説明しておこうか。
え? 別にいい?
まあそう言うなよ、ブラザー。
オレはフツーのトランクスタイプ。
達人はビキニタイプの水着を着ている。
チャラ男の達人にはとてもよく似合いますね。
なんか「見ろ! オレのこの美しい肉を!!」とか言い出しそうだ。
どこの難波メリーランドの住人ですか、お前は。
そんなこと言い出したら、オレが貞君コレダー(電気アンマ)を極めてやる。
……説明が終わっても、まだ二人は来ませんね。
ヒマだ……。
そんなヒマな時間の中、オレの頭の中は二人の水着のことでいっぱいだった。




