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検査結果が出る前に住職だけを別室に連れていって話を訊いてみることにした。
気になるからだ。
なにかしらの犯罪に関わってるとは考えにくいがまともな生活をしていてできる擦過傷ではない。
「あの患者、繁多さんはなにをやっておられるんですか?」
妹尾医師は気になってることを青木住職に説明していった。
ちょっと無理強いしてお寺に住んでもらってる遊海であったが、私生活に関してのことまでいちいち知ってるわけではなかった。
体に擦過傷が多いだとか衰弱が激しいなどと言われても困ってしまう。
勤務時間中はごく普通。
勤務後にどこでなにをしているとかまで干渉してるわけでもない。
そんなことは本人に訊いてもらわなければ答えようもない。
いくら雇い主側であっても働いてくれてる人たちへの私生活にはノータッチだ。
疑惑が残ったまま薬を出してもらって遊海は部屋に戻ることになった。
夏風邪は長引きそうなので熱が下がりきるまで無理はしないということで睡眠を充分にとって横になってることになった。
幸いにも有給休暇があるので休んだ日はそれを充てるということになった。
食事に関しては住職の奥さんである青木沙知子さんが名乗りを上げて提供することになった。
沙知子さんは住職と同じ51歳。
結婚しても総合病院で管理栄養士として働いていた。
そういうこともあって沙知子さんが立ち上がった。
暇だったからということも半分ある。
現在は専業主婦でいる。
この日は部屋に戻ってから薬を飲んでとにかく横になった。
だから朝と昼はなにも食べてない。
夕方には沙知子さんが次女の青木香蓮を伴って遊海の部屋にやってきた。
住職に案内されて部屋に入った2人は本当に驚いた。
なにこの部屋って。
こんな広い部屋ですみっコぐらし。
えぇって感じになってる。
部屋に人が入ってきた気配でなんとかムクリと上半身だけ起こすことができた。
体調は朝からほとんど変わってない。
沙知子さん親子はそんな遊海のために食事を届けにやってきた。
食べやすいようにおじやを持ってきた。
おじやというのはごはんにだし汁なんかで煮た食べもの。
今回は玉子もまぜてある。
他に似たようなものでお粥がある。
厳密には米から炊いたものをお粥と呼ぶ。
さらに雑炊というのはごはんを水で簡単に洗ってから煮たものになる。
あまり食欲はないのだがせっかく作ってもらったおじやはど〜にか食べた。
かなり苦しい。
できればバナナのほうがよかったかも。




