第18話 悪魔との契約
・・・・・ん?
・・・・・・・・・朝か?
この頃ずっと一緒に寝ていた獣人枕のみゃむの姿が見当たらない・・。
「・・・・・さむっ!!!」
一人だとやたら寒いのな。
さりげなくリア充思考が定着し始めているライト。
目を擦りながらリビングへ・・・
因みに俺はあれからずっとあの飛行船で生活している。
もうすぐ飛行船生活も5年目か?
凄く快適で最近では、正直一生このままココに居ても構わないと思っていたり・・・。
「・・・・ん?」
机の上に手紙が一枚。
『おはよーライト。
ずーーーっと黙ってたけど一週間後の25日に南の島サハランで格闘大会があるんだ。
ムフフフフ。
びっくりした?もちろん優勝してくるよ。・・・・ライトの為にね。
優勝したら御褒美頂戴。
んーそだなー『一日デート』とかどう?
・・・それじゃあ入場チケットも一緒に入れておくから絶対見に来て!!!
そそ・・暫くは山に篭るから夜はそっちに行けないかも・・・・ごめんね。』
口で言わないのがシャイなみゃむらしいと言えばらしいのか・・・?
ってか抱き枕が一週間ないだと!!!
格闘大会より・・・そっちの方が問題だわ!!!!
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今日の朝ごはんは
くるみパン、ミルク、目玉焼き。
飛行艇には専属のコックがいる。
いつでも美味しい料理が好きなだけ食えるのだ。
「カサリナ様から目が覚めたら『コール』するようにとの伝言を承っています。」
パンを貪っているとコック長が頭を下げながら俺に言った。
毎日の事だ。
コックも毎日言わなきゃいけないんだから大変だな。
因みにコールとは・・・念話のようなもの。
ただ魔法を使えない俺でも出来るように紙に魔法が封じてある。
カサリナとは滅多に(週に1回は会う)会えないがほぼ毎日念話をしている。
「了解~。」
コールの紙を宙に投げる。
これだけで魔法が発動するのだから便利なもんだ。
『カサリナおはよーさん。』
『おっ!!やっと起きたのか?私なんか朝からスケジュールがびっしりじゃぞ。』
カサリナはアレから立派(?)に金を集めている。
詳しい事は知らないが危ない事もしている様だ・・。
『お疲れ様。カサリナにはもぅ頭が上がらないな。俺、カサリナのヒモ状態だし。』
『なーに気にする事は無いぞ?ライトの生活費など一瞬で稼げるからのぉ~。』
明るいような感じで言っているが宮廷での政権争いもそろそろ本格化してきているはずだろう。
なんたってカサリナはもうすぐ16歳。
あと2年で成人する・・・
成人となれば王位継承が本格的に出来る年齢。
『さすが王位継承権代一位のカサリナ様だな。』
『ムフフフ・・・ところでじゃ・・・来週の25日。私の誕生日なんじゃが・・・忘れてはおるまいな?』
え?・・・・・25日?
嫌な予感をヒシヒシと感じる。
因みに去年はカサリナの誕生日を忘れていて大変な目に合った。
何しろカサリナのサジ加減で俺の生活が決まるのだ。
『こ・・・今年こそ・・だ・・大丈夫に決まってんだろうが・・・。でも25日はみゃ『本当かぇ?じゃあじゃあ楽しみにしておるぞ!!!その日までに仕事をぜーーーーーーーーんぶ終わらせて一日中ライトと過ごすのじゃ!!!じゃあ私は忙しいのでそろそろ行くぞ・・・またなライト!!!』
そしてカサリナは一方的にコールを切った。
25日はみゃむとの約束があるっと言う暇さえ与えなかった。
わざとなのか・・・・
天然なのか・・・・
まぁ~言ったところで『みゃむとの約束など守る必要はない』と言うだろう。
反抗したら俺への仕送りが無くなるのは目に見えている。
俺の身体は一つ。
イベントは二つ・・・。
助けてぇ~ナタえもん!!!!
・・・・・
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・・・・・
「・・・・キミは本当にトラブルを作る天才だな・・。まぁ退屈しないから私は嫌いじゃないが・・・。」
「・・・・・・・アホね。この変態。色欲魔。女の敵。」
現在俺は飛行船に作られたナタスの研究室に訪れている。
隣ではベルがナタスの検診を受けて居たのだろう。
今までの俺の話を聞いて汚い物を見るような目で俺を見ていた。
「とりあえず大まかな流れはそういう事だ。俺はみゃむから殴り殺されるのも・・・カサリナから生活費を止められるのも避けたい。」
「そだな・・・。あぁ!!!・・・そんなキミに・・・いいモノがある。」
・・・・・ニヤリ。
そして、俺は悪魔との契約を結んだ。
「・・・・・・・・オチが見えたわね。」
側でベルがボソッと言った。




