第41話 愛する人の為に
消えかけていたミルキーの体は俺とのキスで実体を取り戻していった
俺は消えていないミルキーの体に安堵してミルキーを抱きしめた
豪華客船が地上に着くまでの間ずっと…
地上に着いてすぐに俺達は囲まれた
「警察だ。そこの女を傷害罪と公務執行妨害で逮捕する。」
得体の知れない怪物相手だ
警察は俺達を囲んで拳銃を突きつけている
「ミルキーは俺の恋人だ。捕まえないで欲しい。」
と俺は警察に懇願する
「桜井君は洗脳されているだけだ。そいつは人間ではない生命体だ。早く離れろ。」
と警察に言われる
「俺は洗脳されていない。ミルキーが人魚だと知ってあて恋人になった。俺のかけがえのない人だ。」
「人魚だと?人魚なら尚更人を魅了する力もあるんじゃないか?桜井君は騙されているんだ。」
「違う!!俺を助ける為に自己犠牲で死のうとしたんだ!!ミルキーは本気で俺を愛してくれている!!」
「そう錯覚させているだけだよ。人魚なんかと関わるべきでは…」
警察が言い終わる前にミルキーの髪が伸びて俺達を囲う警察達全員の足を引っ張って拘束した
「うわああああああああああああああああ!!」
あっという間に警察全員をミルキーの髪で拘束してしまった
「なんじゃこいつら。ルイ君こいつら殺していいか?」
「だめ…」
「何故じゃ?こいつらは妾達を殺そうとしたのに?」
「俺達が悪いことをしたからだよ…」
「えぇ?船でデートしていただけなのに?」
「ミルキーは警察の腕を噛んだだろう?」
「軽く噛んだだけだ。毒も入れてないし殺してないが?」
「怪我をさせたら罪なんだ。」
「ふーん。じゃあごめんなさいでもしておこうか。怪我をさせたのは悪かった!これでいいか?」
「いいわけないだろう!?人魚だかなんだか知らないが得体の知れない化け物は牢屋に入れて拘束させて貰う!!」
「捕まってる分際で生意気な態度だな。警察と言ったか?五月蝿いから黙らせようか。」
と言ってミルキーは髪で首を絞めていく
「うっ……」
警察の顔はみるみる青白くなっていく
「やめろ!!ミルキー!!」
「ルイ君は優しすぎるよ。こいつらは妾を捕まえて殺そうとしているんじゃぞ?殺されて当然だと思うが。」
「やめてくれ!!お願いだからミルキーを見逃してくれ!!俺が絶対人に危害を加えないように見張るから!!このままではここにいる全員殺されてしまうぞ!!」
「こんな化け物を野放しになんて出来るか!!」
「じゃあ今ここで死ぬしかないぞ!!」
警察の1人が拘束されたままミルキーに拳銃を向け
パァン!!!
と発泡した銃はミルキー右腕を貫通した
ミルキーの腕から血が流れるがみるみる回復して傷はなくなり綺麗な腕になった
「化け物が…!!!」
ミルキーは拳銃で撃ってきた警察を睨みつけ髪で全身を締め上げる
「ぐっ…うがっ…」
警察は締め上げられてそのまま意識が落ちた
「やめろ!!ミルキー!!」
「こやつは妾を殺そうとした。売られた喧嘩は買わないとなぁ。」
「もう死にかけだ!これ以上は本当に死んでしまう!!」
「殺そうとしているからな。」
「やめろ!!」
「むー…ルイ君がそう言うなら…」
と警察は意識が落ちた状態で解放された
「なぁ!今の見ただろう!?ミルキーは不老不死の人魚だ!!人間が大勢で攻撃しても殺すことは出来ない!!拘束しても無駄だ!!ミルキーの力があれば簡単に人を殺せるし、脱獄なんて容易い。ここで見逃してくれ!!」
「しかし…」
「お前らにミルキーを倒す手段なんてあるのか?ないだろう?お前らは何も見なかった!!アイドルに会いたくて噛みついた少女がいただけだ!!」
「…。」
「見逃せ!!ミルキーに危害を加える意思を見せたら俺でもこれ以上は止められないぞ!!警察だけではなく一般市民も被害が拡大する!!」
「アイドルに会いたくて噛みついた少女がいた。それでいいんだな?」
「そうだ!!」
「我々に敵意はない。熱狂的なファンの暴走として厳重注意しただけだ。」
「ミルキー!拘束を解いてくれ!」
「えぇ…ルイ君が言うなら…」
ミルキーは髪で拘束していた警察達を全員解放した
「人魚は海に帰った方がいいと思うが。」
と警察が言う
「せっかくルイ君と恋人同士になれたのに帰るわけがなかろう。」
「脅して恋人になったんじゃないのか?」
「違うわい!本よりも情熱的な熱いキスで妾達は結ばれたんじゃ…」
とうっとりしてミルキーは答える
「そうか…君達が幸せに暮らすことを心から願うよ。」
「お?案外いいやつじゃの。警察も。」
「喧嘩しただけで一般市民が被害に遭いそうだからな。」
そう言って警察達は撤退した
見逃してくれたようだ
俺は一気に力が抜けてその場にへたり込んだ
「大丈夫か?ルイ君。」
「はぁ…さすがに疲れちゃったよ。早く家に帰りたい。」
「えっと…これからお家デートとかいうやつかの?」
「もう疲れたから寝るだけだよ…」
「ルイ君のお家楽しみじゃのー♡」
そう言ってミルキーと一緒に家へ帰ろうとすると
「ルイ…」
と俺をマネージャーが呼び止めた
「心配かけてごめん。このとおりなんとか無事に帰って来れたから。今夜はゆっくり休ませてよ。」
「その人魚?と恋人になったというのは本当ですか?」
「本当だ。俺はもうアイドルを引退してソロでアーティストとしてデビューしている。問題ないだろう?」
「大アリですよ!!そんな化け物と交際するなんて!!今ついているスポンサーも降りて事務所は大損害になりますよ!!許されるわけ…」
「じゃあ事務所も芸能活動もやめるよ。」
「なっ…」
「俺にはミルキーがいればそれでいい。」
「バカなこと言わないでください!そんな1時間ちょっとぐらいの付き合いの化け物の方がそんなに大事ですか?ルイが頑張った芸能活動全てを棒に振るほどに!!」
「ああ。俺はもう十分やったよ。今日で引退する。」
「決定しているドラマの主演は!?来月からのツアーは!?どうするんですか!?キャンセルするだけで莫大な金が飛びますよ!?」
「違約金なら払う。」
「そんな…どうして…」
「俺もミルキーもお互いが必要だから。」
「納得出来ません!!」
「とにかく今日へ休ませてくれ。疲れたんだ。」
「…わかりました。明日朝一番に話し合いにきますかからね。」
「わかったよ。」
そう言って俺とミルキーは俺の家へと帰った
まだまだ問題は山積みだが今日はゆっくり休もう
「これがルイ君の家か!!素敵じゃの〜♡」
とはしゃぐミルキーが可愛くて頭を撫でる
ミルキーと共に生きていく未来を守りたい
どんな犠牲を払っても




