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プロローグ
からからと、音が鳴る。
散らばる屍を踏み越える度、乾いた骨が、誰かの生きた証が鳴る。
その音を、その感触を、その引き裂かれそうな責任を、僕の足裏は覚えている。
一歩、また一歩。 頬を伝い流れる涙を、胸を引き裂く悲しみを、喉を衝く叫びを、冷徹に殺す。
振り返りは、しない。立ち止まりも、しない。
絶望に沈む感情を凍らせ、ただ一つの誓いを、あの日の約束を、届かぬはずの願いを叶えるためだけに、僕は血塗られた荒野を進む。
だがこの先に、本当は何があるのかを僕は知らない。
どれだけ過程を変えようと、結果という名の絶望が待っているのかもしれない。
どれほど必死に両手で救い上げようとしても、穴だらけの障子のように、指の隙間からはボロボロと大切なものが零れ落ちていくのだろうか。
それでも望む未来が、君の笑顔が世界のどこかにあると信じるしかない。
辛く、重く、すべてを諦めそうになる。 けれど、僕の右手があの時すり抜けた君の体温を求めて蠢く。
からからと、屍が鳴る。 それが僕の歩むべき、道。
群青よ、鳴け。
この悲劇の終幕で、僕がすべてを塗り替えるその時まで。




