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神戯大戦   作者: シノウミ
二章 世界変動編
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決心と伝えた思い

遅くなって申し訳ございません。

 目に飛び込んできたのは肌色と白色であった。


 まあそれは風呂だから裸にタオルが巻かれているということで当然なのだが、問題なのはそこに現れた人物たちとその性別である。


 扉の向こうではすらっとした美しい体にタオルを巻き付け、顔を紅潮させ恥ずかしそうに手で胸元を隠しているクリスと、タオルを巻いているが隠し切れていない豊満なボディを惜しげなく晒し、腰に手を当て顔を少し赤ながらも何故かドヤ顔気味のシオリが立っていた。


 二人ともとても素晴らしい見た目、眼福です。


 いやそれより、この世界は混浴が当然なのだろうか?どうだ、ここに入る前に男、女と書かれた幕はあったか?


 クソ、酒なんて飲むんじゃなかった、酔っていたせいで記憶があやふやで思い出せない。


 と、ここまで考えること約一秒、その後頭をフル回転させ、とりあえず持っていたタオルを腰に巻き、華麗なバク宙をきめながら温泉に飛び込んだ。


「ごめん、クリス、シオリ。俺先に入っちゃってたんだ。直ぐに出るからとりあえずそっち向いた時に目に付かない位置に移動してもらえるか?」


 飛び込み、二人に対し後ろを向いた状態で声をかける。


「ええ、分かってます。私たちが仲居さんに頼んでシュンさんを温泉に案内してもらったのです」


 そう言って二人は温泉に入ってくる。二人はそのまま俺の背後へとやってきたようだった。二人を見ないように視線をお湯の一点を見つめ続けながら考える。


 クリスは今、俺を温泉に案内してもらったと言った。ということは二人は俺が温泉にいることを知っていて入ってきたということか。で、それってどうゆうこと?


 俺が二人を見てしまったことは不問になるということなのか?マジ頭が混乱してきた。


 混乱して、何か言わないといけないはずなのに言葉が出てこない。ただただ沈黙が流れる中、お湯が波打つ音が聞こえてくる。そして、ふと背後すぐ近くに気配を感じたと思った瞬間、俺の肩に手が置かれ、そのまま背中に柔らかな感触が伝わってきた。


 うぉぉぉと声を上げて離れようとする。だが、クリスも逃げさせじと更に密着してくる。密着されたことにより、体が膠着し動けなくなってしまう。それを感じ取ったのか、クラスの密着も少し緩くなり、体の強張りも少しだけほぐれる。それでも、そのクリスの行動の意味を測りかねて、ぐるぐると考えとも言わない邪な感情が巡っていく。


「突然のことで混乱させてしまったならごめんなさい、シュンさん。でも、ここで思いを伝えなかったら私このまま打ち明けられずに過ごしてしまうんじゃないかなって思ったんです。いや、ちょっと嘘つきました。私がもうこの思いを我慢できなかったんです」


 その言葉でクリスが何を言おうとしているのかはすぐ分かった。クリスがその感情を俺に向けていることもなんとなくそうなんじゃないかって思っていた。でも、俺は前の世界でも付き合ったことのない童貞で自分に自信がないやつだったからずっとまだもう少し先でいいとこの話を先送りさせてきた。それがクリスを苦しませているとは気づかずに。


 だから、この言葉の先は俺が言うべきだと思った。男から告白するのが当たり前と言うのが俺の中での考えで、それが童貞っぽいって前の世界の友達に言われたっけ?でも童貞だから仕方ない、クリスたちとの関係をなあなあにしてきたつけなんだ。


 そう覚悟を決めて、クリスの拘束を解き、振り向く。

 そして、クリスのことをしっかり見て言おうと視線を向け、目に飛び込んできた肌色に動揺し目を逸らし、脇に置いていたタオルをパッと目につく肌色部分にかける。


 そして、締まらないなあと思いつつもしっかりとクリスを見る。クリスは驚いた表情のまま顔を真っ赤にしていた。その少し離れたところではシオリがニヤニヤとこちらを見ている。


 うん、冷静だ。クリスのこんな表情は初めて見た、めっちゃ可愛いと思うくらいには冷静である。多分顔は真っ赤だと思うけど。ただもう覚悟は決めたんだと心でもう一度発破をかけ声を発する。


「その先は俺に言わせてくれないか?こんな風にクリスが我慢することになったのは俺の責任だ。だから俺に言わせてくれ」


 クリスは何も言うことなく、こくりとうなずいた。


 それを確認し言葉を続ける。


「クリスの好きだ。俺は自分に自信がない。俺ができることは他にもたくさんの人ができると思っている。そうやって自信がないからこの言葉を伝えることができなかった。そんな俺で良ければ付き合ってもらえないかな?」


 目をしっかりと見ながら俺が伝えることに自信がなかった言葉を口にした。


 クリスの瞳から一筋の水滴が流れていく。それをきっかけとしてとめどなく水滴、いや涙が溢れ出していく。


「はい。はい……」


 そう何度もはいと泣きながら口にするクリスを見て、俺はこれからは自信が無くともしっかり思いを伝えていこうと決心した。





もうすぐ年も明けてしまうのでもっと投稿していきたいと思います!!

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