最終日に向けて
錬は社長たちとの会話を終えてフリマをブラブラと歩いていた。
(はぁ~あの人達大丈夫かな~)
ミスを犯すであろう社長達に不安を覚えながら錬はため息をついた。
すると前から最近話さなかった人物と遭遇した。
だが、錬はなにも言わずに通り過ぎる事を選択した。
そして、そのまま通り過ぎようとすると錬は声をかけられた。
「やぁ~錬」
「何ですか、デュマリオさん」
「話を聞いたぞ」
「ッチ」
錬の舌打ちを気にすることなくデュマリオは話を続けた。
「で、本当にするのか」
「やって見せますよ。あなたがどんなに抵抗しても、潰し合ってもらいます」
「君じゃ無理だよ」
デュマリオは錬の肩を叩き、不敵に笑いながらどこかへ歩いて行ってしまった。
錬は力が入っていた肩の力を抜き息をはく。
「ふ~、やっぱり社長の中にスパイがいたか。この分だとアーロンの方もいるかな。まぁいいっか」
錬はスパイ探しはせず団結させる方へ持っていく事にした。
そんな事を考えながらフリマを見て回っていると、自分の今の状態とは違い、老若男女が笑いながらフリマを楽しんでいた。
その光景を見て錬は今回の企画が成功していることに初めて心の底から嬉しいと思った。
(こんなに皆に喜んで貰えていたのか。またこんなことをしたいな。裏側は暗すぎるけど、この顔を見れただけでも嬉しいな)
錬はがらにもない事を思いながら少しの休憩に入った。
残るは最終日のみ、一番の盛り上がりが起こるはずの日に錬は胸を踊らしてい。




