冷徹な視線
キュウカと名乗る女性と錬は今日何の企画をするか考えることになった。
キュウカはこう言ったことが初めてらしく、最初の数分は一個の提案を出すのにかなり悩んでいた様子だったが、波に乗ったのか今ではポンポン企画が提案された。
「・・・でどうですか。」
「なるほどな、それもありだな。
でも、少しフリマの小さな企画で出来ない範囲に近づいてきているからな。」
「それもそうですね。企画が少し大きくなりすぎましたね。じゃあどうします。」
「人も多いことだし見世物なのは決定なんだけどな。」
「そうですよね。う~ん。」
そんなやり取りをしていると錬たちの近くをリェルが通りかかった。
リェルチラリと錬を見たあとため息をついて近づいてきた。
「どうしたんですか。」
「おぉ、 リェルさん。そっちこそどうしたんですか。」
「いえ、錬さんが女性と話していたので手助けでもしているのかと思いまして。」
「あぁ、キュウカさんの事から。この女性は助けていたんじゃないですよ。助けてもらっていたんです。」
そう言うとリェルから物凄い冷ややかな目線が向けられた。
まるでナンパでもしたのかといった嫌悪感も混じったような視線だった。
錬がそんなことを思っているとキュウカから耳打ちされる。
「誰なんですかあの女性。あんなにきれいなのにどうしてこっちに殺気放っているんですか。」
「僕の仲間なんですよ。何だか少し怒っているようで。」
「えぇぇぇ、私のせいですかね。もう私帰った方がいいんじゃ。」
耳打ちをしていると、リェルが口を開いた。
「分かりました。錬さんの作戦の相談に乗ってくださったんですね。」
「あ、は、はい。」
ぎこちないキュウカからの返事に少し呆れた表情を見せるがリェルは頭を下げた。
「では、頼みましたよ。錬さんの足手まといにならぬように。」
そう言ってリェルはどこかへ行ってしまった。
キュウカはしりもちを付きへばっているが、隣の男は思考が巡りだしていた。




