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エグジスの極夜  作者: 素だと口が悪い人間
第一章 一部 孤高の少年と救われない少女
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16話 興味からの推測

 次の日、キョウヤは何時も通りに学園に登校した。そして何時も通りに屋上に向かった。

 そこは自分以外、誰もいないのだが、今日はそこに一人居た。

 その人物――刹那は俺が来た事に気付くと、こちらを向いた。


 「おはよう、キョウヤ君」


 「・・・ああ」


 刹那が笑顔で挨拶してきたので、返事をした。昨日の事を微塵も感じさせない笑顔だった。そして、そのままの笑顔のまま話を切り出した


 「実は話があって来たんだけど・・・」


 「・・・何だ?」


 「前にした話って覚えてる?」



 そう聞かれて、少しだけ悩んだ。前にした話は確か、ジブサムの事に付いてだった気がする。


 「ジブサムの事だったか?」


 「それもあるけど、もっと前」


 「・・・もっと前?」


 もっと前、と言われると正直困る。決して記憶に無いとかではなく、ただ単に、多すぎて困る。


 「・・・いつの話だ?」


 いつの話か、分かれば大抵は分かる。なので、聞いてみた。


 「休校の理由」


 「休校?」


 休校といえば確か、誰かがこの学園に侵入したからって刹那が言っていた。


 「侵入者がいるって話だったよな?」


 「そうそう」


 刹那は頷くように言った。


 「それが、どうした?」


 休校の理由を思い出した所で何か意味があるのだろうか?と、思っていた。

 すると、刹那は突然。


 「えっ・・・決まってるじゃん、侵入者がいるなら捜すしかないよ」


 「・・・は?」


 何を言っているんだ、こいつ?


 「よし、行こう!」


 刹那はそう言うと、ドンドン屋上の入口のドアに歩き出して行った。


 「ほら、早く早く!」


 入口の所で、刹那は右手で俺に手招きしている。


 「・・・別にいいか」


 口に出しながら刹那についていく事にした。




 「・・・捜すにしてもどうするんだ?」


 キョウヤは、刹那についていく形で屋上を出たのはいいが、侵入者捜しと言っても何をやるのか分からなかったので、聞いてみた。


 「大丈夫、大丈夫。ちゃんと目星は付いてるから」


 「・・・目星?」


 「うん」


 刹那の中では目星があるらしい。そんな事を思っていると、刹那があるドアの部屋で立ち止まった。


 「着いたよ」


 刹那が言うと、ドアの取っ手をゆっくり捻ってドアを少しだけ引いた。少しだけ引いて出来た隙間を覗き込む様に中を確認した。


 「・・・よし」


 一言だけ言うと、そのままドアを引いて中に入って行った。


 「・・・・・・」


 「キョウヤ君、早く入って!」


 刹那が小声でそう言ってきたので俺も部屋の中に入った。


 部屋の中は多少豪華で整理整頓されており、何やら色々飾ってあった。


 「んー何か変わった事は・・・」


 刹那は部屋の物を見たり、触ったりと何か調べているようだった。


 「何調べてるんだ?」


 「無くなってる物が無いか調べてる」


 「そんなの分かるのか?」


 キョウヤは心配になった。刹那の話によると学園側は誰かが侵入したと分かると、無くなってる物が無いか調べ廻る為に休校にしたのだ。

 第一、学園の物を刹那が分かるとは到底思えないのだ。

 しかし、刹那は、


 「分かるよ、よくこの部屋こっそり入ってるし」


 との事らしい。


 「それにしても何も変わってないなー」


 刹那が言うと今持っている物を元々在ったように丁寧に元の場所に戻した。


 「何も無くなってないみたい」


 「そうか」


 「次、行こっか」


 「・・・次?」


 「うん。次」


 刹那は言うと、入って来た時と同じようにして部屋を出た。キョウヤも刹那に続くように部屋を出た。

 その後は、暫く色んな部屋を同じ方法で入って、中の物を調べたが全てしっかりと配置されており特に無くなっている物は無かった。


 「んー何も変わってないなー」


 「変わってないなら、それでいいだろ」


 キョウヤの言っている事は正しいのだが、刹那は急にムッとした顔になった。


 「それじゃあ良くないの!」


 「良くない?」


 「あ・・・・」


 刹那は、しまったと言っているような顔になるが、直ぐに元の表情に戻った。


 「な、何でもないよ?」


 「・・・何で疑問系なんだ?」


 刹那の発言に疑問を持ったキョウヤだが、別に問いただす気は無いらしく、追求しなかった。

 それよりも、キョウヤは別の事に疑問を持っていた。


 「一つ聞いていいか?」


 「何?」


 「何で、無くなった物を探してるんだ?」


 元々は侵入者を捜すはずだったのに、何故か物を探すことになっている。その事にキョウヤは疑問を感じていた。

 その質問に対して刹那は難しい顔になり、暫く無言だった。


 「私の勘違いかも知れないけど、少し変だなって思うことがあって・・・」


 「変なこと?」


 刹那は顔を俯かせ、何か言うことを躊躇っている様だった。しかし、決心したように顔を上げてキョウヤを見た。


 「・・侵入者の痕跡が無さ過ぎると思ったんだ」


 「無さ過ぎる?」


 キョウヤは刹那の言葉を理解することが出来なかった。


 「最初は興味本位で調べてたんだ、最初は痕跡が無いから侵入した人は凄いなって思ったんだけど・・・」


 「・・・・・・」


 「調べていく内に本当に侵入者の痕跡が無さ過ぎるって思ったんだ」


 「だから、痕跡を探す為に色んな部屋を廻っていたのか?」


 「うん」 


 刹那は、頷いて答えた。

 それにキョウヤは先程の刹那の態度の変化も理解した。


 「これは、私の勝手な憶測だけどさ・・・・侵入者はいなかったんじゃないかって」


 「・・・いない?」


 侵入者はいなかったのではないか。その言葉にキョウヤは少し驚いてしまう。

 

 「つまり・・・どういうことだ?」


 「つまり、侵入者なんて嘘で本当は--」




 「学園関係者の仕業なんじゃないかって」

 

凄いペースが遅い気がする。

何とかして話を進ませたいです。

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