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人殺しの助手  作者: レア
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『はぁ?』


ヴァンスの口から気の抜けた声が漏れる。

次の日、女の病室を訪れたヴァンスを待っていたのは予想外の返答。

女が手術を受けると言ってきたのだ。


『私なんかいない方があの子の負担を減らせるってずっと考えてたけど違う。それはきっとあの子の為じゃない、私がこの罪悪感から逃れたいだけなんだって気付かされたから。本当にあの子の幸福を望むなら私は私を蔑ろにしてはいけない、ちゃんと生きて一緒に多くの時間を過ごしてちゃんと親離れさせてあげるのが私の役割だから』


振り切れたみたいにそんな事を語っている。


『私一人の手で育てたくてお金は貰わなかったけど間違いだった。あの子が何をしているのか全部は知らないけどお金の事で辛い思いをしてるのは知ってる、あの子がそんな苦労をしているのに私がつまらない意地を張り続けているのは違う、だから改めてお願いします‥‥あの時のお金を下さい。そうしてくれればもうあなたとは関わらない』


地面が揺らぐ。積み上げてきたもの何もかもが崩壊してしまう予感にヴァンスは本気で死んで欲しいと思った。

この手の卑しい貧乏人の要求が一回で終わるはずが無い。

一回でも従えば次、また次とエスカレートしていってやがて周りにばれて崩壊する。


どうにかして‥‥‥消すしかない。


自分本位に生きてきたヴァンスの焦燥が殺意に変わるにはそう時間は掛からなかった。

そしてそんな殺意を後押しするように殺し屋と名乗る人間の情報が転がり込んで来てすぐに依頼した。

タイミングが良すぎる、考えてみれば怪しさしかなかったがその当時のヴァンスは憎しみと家庭を守ること、そして酒も入っていたこともあり冷静さを失ったまま依頼してしまう。

こんな得体も知れない存在と関わりを持ってしまった事を後で後悔するも今更取り消す方法も分からず結局、彼らを病院に引き入れ自殺に思われるように死にたがっていたと証言するという協力までしてしまう。

金を払ってそれ以降の接触は無い。

このまま平穏が戻って来る。邪魔者も排除出来て安堵と共に過ごす家族との休日、失いかけて改めて認識したこの時間の素晴らしさを噛みしめ一日一日を大事に生きようと決意した時、誰かの来訪を告げるインターフォンの音が鳴り響いた。


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