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人殺しの助手  作者: レア
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「助手君の古巣が関わってるなら自殺の線は無さそうだけど問題は尻尾を掴むのも難しいというところか」


リジルの項垂れる頭の深さがどれほどの難題かを表している。

殺し屋なんていう日陰の存在は当然の如く人目を避けて行動している挙句ほとんどが群れることをしないから動きを掴みづらい。

独自の符牒を使っていて取引の現場を押さえるのも難しくその存在自体は警察も把握していたが中々逮捕には至っていなかった。

そんな中で助手が所属していた場所は幻の様な存在。

実態はまるで掴めないのに現実離れした噂話はネット上に蔓延している。その噂話の中で多用されている言葉が魔女。

発端はとある書き込み。

いじめ被害を訴える学生の恨み辛みを綴った掲示板に送られて来たメッセージ。差出人の名は魔女、内容は嫌いな人間を消し去ってやるといったもの。殺人を思わせるような言葉にその学生も初めはただのおふざけだと相手にしなかったが我慢が限界を迎えた時、藁にもすがる思いで依頼してしまう。名前や学校等の情報を求められ怖さもあったが続く地獄から解放されたいという思いが強く勢いに任せて送ってしまう、すると数日後にはいじめて来た人間全てが自殺した。

警察が調べてもおかしな点はなく自分の足で飛び降りる瞬間を目撃した人間もいたため集団自殺としてあっさり処理されて終わってしまった。

それが自分の責任なのか? 怖くなった依頼者がネット上に匿名で相談した事が噂の発端。

その後も似たような件が何度かあり魔女という名が救世主の様に担ぎ上げられ始めて自分も憎い相手を殺してほしいと考える人間が溢れネットの中では多くの恨み言が飛び交い始めた。

現在はその中から良さげなものを選び接触し報酬を貰って仕事をこなす殺し屋となった。


「でも今回はやたらと雑だね、いつもなら自殺以外の可能性なんか考えられもしないのに」


自分の足で歩いて行って落ちたというには見逃せない不自然な点を残し過ぎていた。

死ぬ前の人間がどういう精神状態でどういう行動を取るのかは人それぞれだろうがベットを荒らしてカーテンを剥ぎ取るなんて不自然に見える、自殺に見せかけたいならそれくらいどうにかして行きそうなものだ。


「殺しの部分を行ったのは殺すことだけしかしてこなかった殺し屋だろう、痕跡を消す事に関しては素人だ」


助手が言い切る。


「それはどういう?」


「殺しの依頼を受けたのは別の人間で奴らはほんの少し手助けをしただけ」


「何でまたそんな面倒なことを? 協力関係でも築いてるのかい?」


「はっ、そんなわけないだろ」


リジルの問いかけをレアリスが笑い飛ばす。


「生贄だろう、新たな魔女を生み出す為の」


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