表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/37

第二十八話『同時に出すって、難しいですね』

「いっせーのーで!」

「って、同時に出せるかよォォォ!!」


誠司、午前2時。

自宅でキーボードに向かって絶叫中。


三ツ谷と始めた“共著プロジェクト”。


アイデアは、こうだった:


同じテーマ


同じキャラ


二人の視点で交互に執筆


最後に“同時アップ”で仕上げる


だが――


三ツ谷のプロットは、

知的で切なくて、泣ける


一方、誠司のは……


「……なんか、パンツ星の亡霊がまた暴れてる……」


「同時に出すって、こんなに難しかったっけ……!?」


昼。カフェで合流したふたり。


「先生、締切は“同時”って言いましたよね?」

「そっちが“早く出そうとする”から、こっちが焦るんですよ!」


「じゃあ先に出してくださいよ!俺あとからイきますから!!」

「そういう問題じゃないです!!読者が冷めるんです!!」


周囲の客が静かに距離を取りはじめた。


三ツ谷は、タブレットを差し出した。


「……読んでください。

これが私の、“まだ挿れられていない側”の視点です」


誠司は、それを真剣に読み始めた。


『私はずっと、出してもらえるのを待っていた。

でも彼は、自分の話ばかりしていた。

私の物語は、どこにも届いていなかった――』


誠司、撃沈。


「ごめん……ほんと、ごめん……

俺、ずっと一人で出した気になってただけだったんだな……」


三ツ谷が、苦笑した。


「じゃあ、次はちゃんと……

“同時にイけるように”合わせてくださいね?」


つづく

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ