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セリエと魔法研究省、巻き込まれた者の宿命は

今夜はささやくように恋をうたうの放送日ですね。

午前1時半に朝日系列にて放送開始!


「はぁ……騎士団長代理があんなんでほんとに大丈夫なのかしら……」


セリエは憂鬱な気持ちを抱えながら、長い廊下を歩いていた。


「まぁエーデルワイス団長が謹慎処分を受けた以上は、仕方ないか」


今は騎士団の立場と任務について集中すればいい。

それをこつこつ積み重ねていけば騎士団の名誉回復にも繋がる。

だから今はそれだけを考えて……


「はい!ドーーーーーン!!」


すると唐突に声を上げ誰かが背中へとぶつかってきた。

前へと押されるがなんとか転ばずにこらえる。


「い、一体誰?」


後ろを振り向き誰かを確認すると、予想外の人物に目を丸くしてしまう。


「あ、あんたたちは!」


「シュビッと!勝利宣言!」


「久しぶりじゃんか、セリエ!」


後ろを振り返ると二人の少女がいた。

オレンジの髪を短髪にした背の低い少女。

もう一人はオレンジ色の髪を肩あたりも伸ばしており、長い前髪は彼女の左目を隠した少女。


「ララ……ルル……」


ララとルル、二人は魔法研究省所属の少女たちだ。


「そんなにビビらなくてもいいじゃん!今はプライベートなんだし」


「プライベートの時間をわざわざ割いてあげたことに感謝してください。ブイッブイッ!」


ララは呆れたように声を張り上げ、ルルは両手でピースを作り落ち着いた口調でそう言う。

実際、彼女たちは今仕事としてではなくプライベートの時間らしく、魔法研究省の制服ではなく私服でセリエと相対していた。

ララは丈の薄い黒のTシャツを着ており、裏地が白の黒いコートを着ていた。ブラウスもコート丈がとても短く、彼女のお腹を露出させている。また手には指先が出る形の黒革手袋をつけており、下はショートパンツとニーハイソックスを履いており、さらけ出された太ももには黒の布ベルトが二つほど着いている。全体的に彼女の引き締まったボディを曝け出しているのが特徴的な格好となっていた。

ルルは襟と袖にフリルのついた薄黄色で長袖のブラウスを着用しており、ララと同様に丈は短くお腹を露出した格好をしていた。下はミニスカートを履いており足には黒タイツを身につけていた。ララと比べると大人しい印象を受けるがそれでもララと同様に彼女も引き締まった体をさらけ出しているのが特徴的な格好だ。


「私に何か用でも?」


「いやーっ、別にぃ。ちょっと歩いてたらあんたを見かけたから話しかけたダケ」


「私もララと同様なのです」


「そう……じゃあ私行くから」


「あーっ、待った待った」


「……」


歩き去っていこうとするセリエにララは待ったをかける。

少なくともセリエに話す用事などないため、すぐに歩き去ってしまいたくなったが、仕方なく立ち止まる。


「あんたさ、何か困り事とか無いわけ?」


「困り事?」


「ララは困った時は私たちを頼りなさいという熱い友情的なことを言っているのです」


「いや、困り事なんて特にないけど」


セリエはそう言った、少なくとも騎士団と魔法研究省は仲が悪いためここで借りを作ってしまえばそれを返すためにどんなことを要求されるかわかったものでは無い。

ここは放っておくのが正解だろう。


「あっそ。それにしてもあんた達が負けたっていうイリスとレイラ?めちゃくちゃ強いわーあの二人」


「えっ?」


「久方ぶりに良い汗をかきました……」


ララとルルがそう言う。

その言葉にセリエは気づかず、少しだけ焦りが出てしまっていた。


「あ、あんたたち……あの二人になんかしたの?」


「ん〜?その感じだとなんも知らないの?ふーん」


「私たちはイリスとレイラの調査をお願いされたのです。それでちょっとだけボコったのです」


ルルの言った言葉はもちろん嘘である。

ただセリエにこの言葉を言った方が都合が良いのではと判断したまで。


「っ!あ、あんたたち!」


「まぁ、我々魔法研究省は続けてあの二人を狙うよ。こちらに引き込むべくね」


「そう、それこそが我々の目的なのです。ジャジャーン」


「……」


「でもさ。あんたはあの二人が心配なんでしょ?あんたが承諾するなら、もちろんあの二人には手を出さないし、それどころかあんたの協力もする。悪い話じゃないと思うけど」


「……」


「それではララとルルは向かいます。あなたも愚かな判断をしないことです」


そう言うとララとルルは廊下の先へと歩いていった。


「……くそっ、やっぱり魔法研究省はこの機会に騎士団を徹底的に潰す気ね。そのためにあの二人を調べあげて弱みでも握ろうって訳か」


初めはレイラとイリスから始まったこの物語。

しかし、だんだんと周りを巻き込み物語はより盛大に動き出す。

巻き込まれ、そして手をかけられつつある彼女にも幸せは訪れるのだろうか。

今は我々も知る術は無い。

何故なら、この物語の鍵を握るのは彼女……レイラ=ユリウスただ一人なのだから。

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