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第七十四話 闘牛の迷宮のボス

【闘牛の迷宮】のボスの間の扉前まで来ている。門の前に列はなく、順番待ちはないようだ。


そこで、一気に行こうと、ラウールは門に手をかけが……



「開かない……」



今、誰かがボスの間にいるようだ。そうすると討伐するか、冒険者が倒されるかしないと門は開かない。


そこでラウールとサクラは、いったん休憩することにした。食事は既にすませており、夕食には早い時間。そう、この二人は通常は数日かけるダンジョンを一日で攻略しようとしていた……



・・・・



何をしてまっていたら良いか考え、ちょっとは休憩しようとアイテムボックスXに手を入れた。


飲み物を取り出して水分補給をしようとしたがその時……門が開き、冒険者たちが駆け出してきた。


その冒険者たちはあわてふためいていた……



「くそっ!こんな時に変異種か!! 大丈夫かアラン!」



「くっ!!ちょっときついな。この傷は深いようだ……。俺を置いて行ってくれデボルト……」



「仲間を置いていけるわけないだろ! 大丈夫だ! 何とかする! ビビアン! 回復魔法を!」



「ごめんデボルト……もう……魔力が……変異種から攻撃を受けたクムートを回復したらもう限界だった……」



「すまん……俺が深手を負ったばっかりに……。ポーションももうない……」



「仕方がないじゃないか! 変異種が出る事なんてほとんどなかったのに……。俺たちも復帰をちょっと焦っていたが、予想はできなかった……」




目の前の冒険者たちはラウール達の存在を認識していない。それだけの何かがあったようだ。


しかし目の前のアラン?と言う人物は腹部からの出血が凄く、今すぐにでも回復する必要がある。



……良い人たちであってくれ。



そう思いながらラウールは冒険者たちの近くに行き声をかけた。



「僕は回復魔法を使えますが、手助けは必要ですか?」



ラウールの声を聞くと、初めて冒険者は自分達以外の人物の存在に気づき、ビックリした表情をしていた。


しかし深手を負った仲間が心配なのだろう……



「頼む! ここから出たら払えるだけのものは払う! 俺の金で足りなければ、装備も売ってでも払う!! 頼むから仲間を……」


そう言って、ラウールの実力もわからないのに助けを求める……



その訴えから悪い人ではなさそうだと判断したラウール……


適当に詠唱したラウール……


「回復……」



そう唱えると目の前のアランと言われた男の傷は、巻き戻しがされたように回復していった。



「「「「うお~!!」」」」



「ヒール?こんなのヒールじゃない……。もっと高位の魔法……」


そうビビアンと呼ばれた冒険者が呟いている。




その後は冒険者達に、これまでに経験したことがないくらい感謝された。


仲間が死にそうだったこと。回復魔法が使える冒険者が近くにいた幸運。


全てに感謝していた。


その冒険者たちはこれで帰還するそうだ。



帰還は転移陣でと言っていた。

もしラウール達がボスを先に討伐したらラウール達が先につく。

そうしたら次の日には冒険者ギルドで会えると思うと言うことで、明日は冒険者ギルド話をすることにした。



この冒険者パーティーは【木陰の光】Cランクの冒険者達だった。


*Cランクの魔物は、Cランクの戦闘力がある冒険者が3人いると勝つことが出来るくらい。




~~~~~



中にいる変異種は黒いから上位種だと思うと言われ、ラウール達にも「やめておいたほうが良い」と言っていたが、そこは自己責任で先に進む。

厳しそうなら逃げるからと伝えた。


さすがに決心が固いと思ったからか、【木陰の光】は帰還するために転移陣の方向へ移動し始めた。




その後にボス部屋に入ったラウールの目の前には、黒いミノタウルスがいた。



【ミノタウルス変異種】黒いミノタウルス:三メートル弱くらいの身長:人と牛が合わさったようなごつい肉体:黒い巨大な斧を持っている。



「ブモ~!!」



いきなりミノタウルスは突進してきた。そして目の前まで迫られると、斧を振り上げた。



「「ちょっ!!!」



ラウールとサクラはそれぞれ左右に離れ躱した。



「ボボボ!!」



とミノタウルスはサクラに向け走り出した。



サクラに向かうミノタウルスに向け、ラウールは「氷の棘!」と鋭利な氷を飛ばした。


しかしミノタウルスは、魔力を感じたのか、斧で氷の棘を防いだ。



「大丈夫かサクラ!!」



「大丈夫よラウール!! けど、強い!!」



そう言ってサクラは散弾岩の礫!と弾丸のような石の塊を大量に飛ばした。



しかしミノタウルスはその攻撃も斧ではじき、当たった岩の礫も、皮膚の表面を傷つける程度だった。



「ラウール!今までの魔物程度で考えていたらダメージも与えられない!? どうする!」



「サクラ! 今の力で全力で行くぞ! 自分で得意なやり方で攻撃するぞ!!」



そうラウールが言うと二人はそれぞれ攻撃を開始した。


ラウールは月光に魔力をまとわせミノタウルスに駆け寄り、サクラは魔力を込めてミノタウルスの足をめがけて、風の刃を放った。


ラウールの動きに対応しようとしていたミノタウルスは、サクラのはなった風の刃を完全には躱せず、左足の膝から下を切断された。



ミノタウルスはバランスを崩し、倒れこみそうになった時、ラウールが首を狙い攻撃をした。


ミノタウルスは斧で剣を防ごうとしたが、ラウールはそのまま斧に剣を力いっぱい叩き付けた。


ミノタウルスはそのまま床に押し付けられた。


その瞬間にサクラは大鎌でミノタウルスの首を斬った。



魔力をまとわせた刃は、すっと切り裂いた。



「ふ~……倒した?ラウール大丈夫?」



「ふ~、大丈夫だよサクラ。首が離れているから、倒したよ。疲れた……」



二人はあっさりとSランクの魔物を倒した。


しかしそれは今までとは全然違った。


余裕をもって対決すると逆にやられる可能性があった。


全力を出すと勝つことはできる。


この緊張感は今まで味わったことがなかった。


これではもっと接戦となった時は……長期戦は……やられる可能性がある。


二人は危機感を持った。


これが大型で、もっと防御が強ければ……


もっと攻撃力が高く、自分たちがダメージを食らうなら……


もっと僕達より早く動ける魔物だったら……



今の現状ではSランクのミノタウルス程度が精一杯な実力だと感じた。


ぎりぎりで勝てるくらいの戦闘力で良いなら……もっと相手が強くても良いかもしれない……


しかし2人は安全圏を残したい。


旅が目的な二人は、戦闘能力をどうしたら良いのかと贅沢な悩みをしていた……



……結局は強くなると心に決めた。安全に旅をするために。Sランクの魔物を安全圏を残して倒せる程度に……



全力の魔法を叩き込んだら……もっと楽に戦闘が終わるかな?



そう考えながらラウールは転移陣に行き、ダンジョンの入り口に戻る……




採取:Sランク ミノタウルスの体 ミノタウルスの魔石込み ミノタウルスの巨大斧


宝箱:牛革のコート(特殊効果なし)




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