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30歳から始まる魔法生活  作者: 霧野ミコト
第一章 紐解かれる神話
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第三話 初仕事

だいぶ遅れてすみません。

仕事が忙しかったのと、説明回のような話になったため、筆が重くなり思うようにかけませんでした。

とりあえず、次はもう少し早く書けるようにがんばります。


≪追記≫

不要な部分を削除しました。

特別でいたいと願う。


それは僕にとって当り前の願いだったし、他の人にとっても同じだろう。


他のだれかとも違う、自分だけが持っているものが欲しいと思うのはきっと誰だって同じだ。


何もかもが人と同じじゃ自分の存在価値を見いだせない、必要だと思えない。


だから、どうしてもそれを願ってしまう。


目を覚ますと、ゆっくりと身体を起こす。


カーテン越しからでもわかるほど、外は穏やかな陽気のようだ。


時計を見れば、時刻はちょうど正午。


起き上がると少し足元がふらつく。


あれから更新が終えた後、せっかくなので自分の中だけのお祝いとしてぱっと飲んだのだが、少し量が多かったのか二日酔いになってしまった。


朝一なんかは特にひどくて動けたものじゃなかったが、今はだいぶ落ち着いたみたいだ。


ぐっと、身体を伸ばすと、着替える。


せっかくなのでいっそのこと今日一日休んでもいいけれど、いい加減貯金の残高も苦しい。


こっちに来てからは、可能な限り訓練ばかりをしていたから、当然収入はほとんどない。


貯金を切り崩してなんとか生活していたんだけれども、それももう残り少ない。


まだ一月生活する分ぐらいは残ってはいるけれど、もしものときを考えるとできるだけ貯金をしておいた方がいいだろう。


机の上に置いておいたコアクリスタルを手にとると、部屋の外に出る。


既に他の人たちは外に出たのだろう、あたりはしんとして静かだ。


まあ、昼まで寝ているような道楽ものは僕ぐらいなのだろう。


「こんにちは」


階段を下りて、いつものように挨拶をする。


「ずいぶんと遅いな。まだまだ若いんだからしゃんとしろよ?」


「気をつけます」


そう言うと、いかつい顔に笑みを浮かべている管理人に笑顔で答えると外へと出る。


穏やかな陽光を浴びながら、歩を進める。


今日は一日快晴でクエスト日和だ。


まあ、とはいっても今の僕のランククラスはビギナーな為受けられる依頼は限られている。


いきなり難しいものを受けて無駄死にしないように、という配慮からだ。


人的資源も無限じゃないから大事にしようということだろう。


それにまともに育っていない人間に無理に難しいものを受けさせないといけないほど逼迫した状況でもないので、まず高難易度の依頼を受けることはない。


今の僕にいきなりドラゴンと戦えといわれても、何もできずに瞬殺されて終わりだろう。


ドラゴンなんて魔物はランククラスで言えば亜種でも『S』だ。


とてもじゃないけれど、僕が相手にできるような魔物じゃない。


ちなみに、クラスは下はビギナーから『G』、『F』と上がって行き、とりあえず一人前と認められ平凡な人間でも到達できる『A』、そこから先は本人の才能しだいでなれる『AA』、『AAA』となり、いわゆる天才と呼ばれる領域の『S』、『SS』、『SSS』となる。


『SSS』ランクの人間は片手で数える程度で、『SS』でも両手で数えて少し足らない程度だそうだ。


ついでに補足しておくと、それぞれのランククラスにプラスとマイナスもあり、実際のランククラスの評価段階はかなりある。


たとえば『A』だけでも『A-』、『A』、『A+』と三段階あるということだ。


これは、先ほども説明したけど、無謀な挑戦をさせないための措置で細かく分けることで同じランククラスでも能力のばらつきをできるだけなくそうとしたためだ。


昔は、ランククラスは『A』、『B』、『C』の三つしかなかったそうだし。


とはいっても、本当かどうかは分からない。


もしかすると、『1』、『2』、『3』なのかもしれない。


ここにはたくさんの人種が居て、それと同時にいくつもの言語が存在している。


一応、ユミール語と言うべきか、昔から使われている現地の言葉もあるし、公用語はそれが使われているが、こちらに来たばかりの人間は使えるない。


僕みたいなおっさんだと覚えるのにはかなり時間がかかるし、子供でもすぐにとはいかないだろう。


そのため、コアクリスタルには翻訳機能のようなものもつけられているらしく、文字を読むことも会話もできる。


まあ、翻訳機能といっても、どちらかというとテレパシーの技術を流用しているため、どちらかというと直接脳に意思を送り込んでいるようなものらしいが、技術職でもなければ、完全文系出身の僕には理解できないため、詳しいことは分からない。


結局は、コアクリスタルのおかげで、文字の読み書きに苦労しないし、会話や意思疎通に苦労しないで済む、ということさえ分かっていればいいわけだし。


と話がずれたが、要するに自動で翻訳してくれるため、実際にランクわけがどのような形でされているかは分からない。


僕にとって『S』、『A』、『B』、『C』なんていうのは馴染み深いけれど、他の国の人たちにとっては違うかもしれない。


実際、そういうふうにランクわけするのは、日本以外では必ずしもポピュラーというわけではないし。


あくまでも、僕にとって馴染みやすい形で聞こえてきているだけの話だ。


なので、昔は本当はどういう区分けだったのかというのは分からないということだ。


まあ、それがどうしたというと、どうしたことでもないわけだけど。


取り留めのないことを考えながら、依頼を受けるとギルドを後にする。


今日は、昨日の受付の子は居なかった。


暢気に訓練していて周りから奇異の目や明らかに蔑んだような目で見られることもあった僕だけど、彼女だけは優しく応対してくれた。


おそらくはただの営業スマイルではあるだろうけれど、それでも気分はいいものだった。


他の受付の子達は周りほどではないけれど、それでも小ばかにしているように見えてたし、尚更だった。


軽く嘆息しながら町を出る。


ギルドは町の出口のすぐにあるから、出かけるには非常に便利だ。


基本、仕事は町の外ですることが多いし。


とはいっても、ビギナーランクの仕事は魔物との戦闘はそんなに多くない。


一応、町の外は一応車などが通れるように舗装をしてある道路や他のユミールにある国へと繋がる線路もあり、その近辺は整備がされており、防壁も作られているため安全に通れる。


そのため、戦闘能力を持たない人間でも動くことはできるがその分どうしても混んでしまう。


一応、同じ道でも人が通るだけの道なんかもあるにはあるが、重要度が低いため防壁もなく弱いながらも敵が出るので多少の危険がある。


そのため、そこらへんの魔物を狩るのがギルドの仕事であるのだが、基本的に僕らは倒した敵の後処理が仕事だ。


要するに、殺すことに慣れるために、まずは死んだものを処理させるということだ。


高位の火系の魔法を使えば、跡形もなく消えるが、それ以外だと死体は残る。


それをそのままにおいておくと衛生上良くないし、その死体に他の魔物が群がる可能性もあるため、さっさと処分することになっている。


戦闘で疲れて、さらに後処理までもとなると疲労が増えるので、ならばそこらへんは戦闘の不慣れな人間に、慣れさせる意味をもって処理をさせようということになったらしい。


そして、僕もその仕事を行うわけで、浄化用の魔法薬を使って死体を浄化させてから、火葬ボックスといわれている処理ボックスに入れて燃やし尽くして灰にすると、適当に地面に穴を掘ると中に埋めてしまう。


これで一体目が終わり。


処理した死体の数は、逐一コアクリスタルに情報が送り込まれるので、数える必要もない。


とりあえず、昨日しこたま飲んだ分の埋め合わせになる程度は稼いでおこう。


火葬ボックスを引きずりながら、別の死体を求めて、再び歩き始めた。













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