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白川老人
「無理にとは言いません。でも・・」
香月の突飛な願いを川上氏も、少ししつこいよ・・と、咎めようとした時だった・。
「分かった・・君ほどの子じゃ・・ただし、2羽とも老鳩じゃ。一回だけなら、気の済むようにやって見るが良かろう」
「えっ・・?白川さん・・いかに香月君が提案しようと、私には」
言いかける川上氏を制するように、白川老は言った。
「ええのじゃ・・だが条件もある」
「なんでしょうか?」
「君の学校が夏休みに入ってからにしなさい」
「えっ・・良いのですね、そしたら!」
香月の目がきらきら光った。満足そうに白川老は頷いた。交互に香月、白川老の顔を眺める川上氏だった。非凡は非凡を知ると言う・・私が、凡庸だから2人の考えを見抜けぬと言うのか・・。
「ねえ、お父さん!もう帰ろっ!」
ドンと遊んでいた香織が戻ってきた。そのドンは嬉しそうに香月にも飛びついた。
「おお、良し、良し」
香月はドンの頭を撫でた。




