表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/713

6 ね、こんなことってある?

 ベルベットのスツールに座ったチョットマ。

 泣き出しそうになるのをこらえて、話してくれる。

 サリは、上官のンドペキと作戦行動中だったらしい。


 いつも、最近の出来事を話してくれる「娘」。

 そのほとんどは、自分が属しているニューキーツ東部方面攻撃隊のこと。

 おかげで、イコマは攻撃隊の成り立ちや構成員について、かなり詳しく知っている。

 日々、どんな活動をし、どういうルールがあるのかさえ知っている。



「サリがやられた!」

 ゴーグルに流れた緑色の文字は、ンドペキが発したものだった。

 チョットマは、記憶に留めただけで、作業に没頭していた。

 先ほどから、執拗に攻撃してくる自動殺傷装置系ロボが放つ電流系エネルギー弾を、ハンディシールドで受け流しながら、小さな箱を地面に据えた。


 箱は超密度の金属製。

 上部にふたつのスイッチが付いている。手の平に軽々と乗るシンプルなもの。


 スイッチを押すと、振り返りざまにショットガンの引き金を引き、装置系ロボを粉砕すると、スコープのモードを切り替えた。

 小箱からは既に大量の赤い髪が伸びている。

 箱の金属そのものが、かろうじて目に見える程のごく微細な糸となって、周辺の希少金属を採取してくるのだ。



 周りはありとあらゆる瓦礫で埋め尽くされている。

 見慣れた光景。

 というより、チョットマはこんな光景しか見たことがなかった。

 どこまで行けども、コンクリートと金属と樹脂系のゴミの山。

 そして砂塵舞うばかりの荒れた原野。


 これが地球の光景なのだと思っている。


 もっとも、チョットマの移動継続能力は高い方ではない。

 ねぐらとしている街から遠出したとしても、距離にしてせいぜい三百キロメートルほど。

 その向こうに何があるのか、知らなかったし、知りたいとも思わなかった。

 少なくともこの瓦礫の山より、いいものが待っているとは想像もしなかったから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ