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仕事から帰ってきたらマイルズさんからお客さんが来ていると言われた。
「応接室で商業ギルド長のアラール様がお待ちです」
「ギルド長が?」
「はい」
わざわざ家まで来るなんて何だろうか?新築祝いなら既に貰っているしな?
俺は首を傾げながらも応接室に向かった。リズさんにも一緒に来てもらおうかと思ったら、商業ギルドなら用があるのはお前だろうと言われてさっさと着替えに行ってしまった。あなた一応俺の奥さんですよね?
ドアを開けると商業ギルド長はソファーに座りお茶を飲んでいた。あれ?もう1人いるな?ソファーの後ろに立っているから職員さんか秘書だろうか?
「お待たせしました」
「いえいえ、こちらこそ突然押しかけて申し訳ありませんね」
「はあ、それで今日はどのような?」
マイルズさんが持ってきてくれたお茶を飲みながら聞いてみる。
「実はちょっと面白い話を小耳に挟みましてね?リクさんは食にも通じているとか?」
何の事だ?食に通じているって俺なんかしたっけ?何を言っているのか分からず眉間にしわの寄った俺の顔を見て、商業ギルド長がさっきよりはっきりと聞いてくる。
「ピザと言う食べ物を開発したとか。それから惣菜パンと言う物があると聞きましたよ?」
「ああ!!」
「先日行われた孤児院のバザーで販売なされたとか?」
そうだそうだ!今回はおもちゃを作っている時間が無くて、苦肉の策として惣菜パンをマトさんに作ってもらったんだった。ピザは孤児院の子供達への差し入れだな!あれかー。
「開発と言うほどでもないんですけどね。パンはもともとありましたし、その中に具を入れただけですよ。ピザだってパン生地を伸ばして焼いただけですし」
「そんな事ありませんよ!実際に今まで無かった食べ物なんですから!」
「もしかしてそれも商品登録しろって事ですか?」
「そうしていただきたいですね。それから作り方も教えて頂きたいです」
「う~ん。俺が実際に作っている訳ではないんですよね。マイルズさん、マトさんを呼んできていただけますか?」
「かしこまりました」
「ところで、料理も商品登録の対象になるんですね」
「勿論ですとも!初めて世に出されるものは大体商品登録されています。一般家庭でも昔から食べられていたような物は対象外になる可能性もありますが」
「対象外?」
「ええ。何を商品登録するかは各街の商業ギルドの裁量に任されていますが、登録した後は各商業ギルドに詳細が送られます。そこで物言いがつく事も稀にあるんですよ。これは昔からあったとか、あっちが先に作ったんじゃないかとかね」
「へ~」
「その場合は詳細を調べて取り消しになる事もありますね」
「なるほど。じゃあ惣菜パンもピザも探せばすでにあるんじゃないですか?農業都市ルースルとかに」
「それはありません。先に登録商品を確認しましたが同じ物はありませんでした。ですから安心して登録をお願いします!」
お読みいただきありがとうございました。




