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織田信忠ー奇妙丸道中記ー Lost Generation  作者: 鳥見 勝成
第二十四話(安祥編その2)
158/404

158部:大相撲予選

小相撲本戦が始まる前に、大相撲(大人の部)の予選が会場では進められる。

三河各地の諸豪から、大相撲の代表として送り出された出場者たちは猛者揃いだ。

岡崎の二郎三郎信康軍団からは、

三河国旧守護一色家の守護代・西郷氏の血を引く松平善兵衛(のち大草松平康安:1555年生まれ)、

同じく元一色家家臣の平岩家から、平岩主計頭親吉(1542生まれ)。

大須賀家の支族から、榊原孫十郎清政(1546年生まれ)の中堅どころ達、

鳥居家の分流から、鳥居源四郎重正。

大岡家の支族から、大賀弥四郎。

石川家の分流からは、石川四郎春重。

家康の奉行である天野景能(康景)の一族・天野貞久が、

本多家の分流から、本多源四郎重富といった信康の家老格も出場する。

信康は五徳姫にいい処を見せたいがため、岡崎衆を総動員した、総力戦の勢いを呈している。

もちろん信康自身も出場する気で、義兄・奇妙丸の傍衆を打ち負かして優勝する気だ。


松平一族からは、今川支配時代には義元に優遇されていた東条松平から、

東条松平甚太郎家忠(1545年生まれ)と、

東条松平家の陣代(戦奉行)を勤める松井家から、東条松井康重(1554年生まれ)。

桜井松平からは、忠吉の兄・忠正(1544年生まれ)、

形原松平の左太郎家忠(1548年生まれ)、

深溝松平の又八郎家忠(1555年生まれ)、

大給松平親乗の長男・源次郎真乗(1553年生まれ)、

大給家の陣代(戦奉行)を勤める、一族の大給松平五左衛門近正(1547年生まれ)。

各家の代表たちが、しのぎを削ることになる。


その一方で松平家の支配を快く思わない西三河の豪族たちは、この機会に織田家嫡男の目の前で、岡崎・松平衆に恥をかかせてやろうと本気の戦いを望むつもりでいる。

誓願寺入道内藤清長の孫、内藤金一郎家長が満を持して出場して来る。

鳥居元忠の弟、鳥居四郎忠広(1540年生まれ)も鳥居惣領家の尊厳に駆けて本戦に出場するつもりだ。

同様に惣領家の意地をみせる三河の元旗頭である本多広孝の息子・本多彦次郎康重(1553年生まれ)が出場する。


織田信長の命令で、軍団長・佐久間信盛の与力となっている三宅惣右衛門 (康貞:1544年生まれ)や、

尾張丹羽家と由緒のある中条将監秀政が、松平家に侮られじと本気の出場だ。

そして中条家と宿敵の関係にある岩崎丹羽家から丹羽六郎氏次(1550年生まれ)が出る。


信長の命令で徳川家康の与力となっている石川と酒井の両家からは、

石川左衛門大夫(のち康通:1554年生まれ)石川家成の嫡男と、

酒井与四郎重忠(1549年生まれ)酒井正親の嫡男が出場する。

両家とも酒井忠次、石川数正が三河旗頭の両職を勤める事となり、家康軍団から切り離される事となったので、ここで次世代の将として名を揚げ、旗頭の地位を奪還したいと考えている。


鎌倉時代初期に武名を揚げた熊谷家の子孫、家康の奉行である高力清長の息子・高力与次郎(のち正長:1557年生まれ)

西三河の名門・吉良家の旧臣達を代表する、

長田喜八郎尚勝に、斯波家と共に今川氏との死闘を繰り広げた大河内氏の後裔・大河内金兵衛秀綱(1546年生まれ)。すわ藤右衛門(忠政:1556年生まれ)が参加した。


畿内に出征中の苅谷城主・水野信元に代わり、苅谷の留守居を勤めている水野藤十郎忠重。

水野家の陣代(戦奉行)を勤める家柄の梶川弥三郎高盛は、前年「摂津池田城の戦い」に戦死した梶川高秀の嫡男だ。

また、信長により水野家の与力とされた高木家からは、

高木長次郎広正(1536年生まれ)の息子・甚左衛門正綱と、高木清秀の息子・高木光秀、一吉兄弟が出場する。


東三河沿岸部からは、海路を使ってやって来た、牧野新次郎(康成:1555年生まれ)。

牧野家の陣代である稲垣藤助長茂(1539年生まれ)。


信康一派に、松平一門、西三河諸豪、東三河沿岸諸豪、知多半島諸豪、奇妙丸傍衆の六ツ巴の戦いが繰り広げられ、それぞれが尊厳を懸けて熱い予選を戦い抜き、大相撲出場者が出揃った。


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