53/53
ハ―ピー3
普段ならば、鍋からの湯気が溢れ、まな板で刻まれる食材の音が小気味よく聞こえる厨房も今はその主を失い静寂に包まれていた。
リーヤ、スィア、スミス、そして駆けつけたラルがオーウィンから状況を聞かされた。
「…で、あんたそのまま見てただけなの?」
一番に口を開いたのはスィア、不機嫌さを隠そうともせずオーウィンへと食ってかかる。
「寝ていただけの奴に言われる筋は無い」
オーウィンも苛立たしげに言葉を吐き捨てた。
ふたりの一触即発の雰囲気にリーヤはどうすれば良いかオロオロとするばかり、スミスに関しては先程から何かを考えるように黙ったままだった。




