はぁトのおシろへいらっシャイ
近未来。人類は果てしない進化をとげ超能力を目覚めさせた。それに伴い世界の治安は悪化の一途を辿り持つ者と持たない者での差も増す一方だった。そんな中とある製薬会社が超能力の研究を始め情勢が変わるかと期待されたが非人道的な研究・実験などが告発され解散に至った。
その崩壊した世界で異変は唐突に起きる。
街頭の巨大モニター、携帯端末などすべての電子機器が一斉にジャックされ、極彩色のノイズが全てを包んだ。
「ごきゲンよウ、ワタシはアリス………♠️♥️♣️♦️」
ポップで可愛らしい電子音。
「ミんな、イマの生活にマんゾクしてるかシラ??人生を変えたいそこのあナた! 一発逆転の大チャンスかモしれナイワ。さあさあ、迷わずハートのおシロへいらっシャイ!」
直後、眩い白光が爆発し、13人の男女が異様な空間「ハートのお城」へと強制転送された。
◆
赤と黒のみで構成された歪んだ大広間。突然集められた13人の間で、警戒と交差する視線、そして奇妙な交流が立ち上る。
「やぁ、お姉さん。その頭につけている白いリボン似合っていてとてもかわいいね」
男装の麗人・レイカが爽やかな笑顔を浮かべながら白いリボンを頭につけた女性ー瑠璃へと声をかけた。
瑠璃は警戒するような視線を向け怯えるように身を縮める。
「ぁ、あの……ありがとぅご、ございます……」
「あはは、ごめんね。うちの妹人見知りなんだ。きみのこと警戒しちゃったみたい」
瑠璃の兄ー一馬が笑いながらだけど刺々しくレイカと瑠璃の間に体を滑り込ませた。
「ねぇっ!レイカくん!!また初対面の子にナンパみたいなことして!女の子なら誰でもいいの!?ミコトからも何か言ってやってよ」
サユリがぷんぷんと怒りながら後ろで一連のやり取りに目もくれず携帯ゲームをしていた少年、ミコトを振り返る。
「どーでもよっ」
「ミコトもひどいっ!」
そこから少し離れたところでは周りに目もくれずぴったりとくっついて自分達の世界に入っている男女がいた。地雷系カップル?の片割れみおがめるを抱きしめ「何があっても俺がめるを守るよ。めるを傷つけるもの全部壊してあげるからね……」と呟き、めるが「はいはーい」と優しく頭を撫でていた。
その横を元製薬会社の研究員岬と元被験体のニコ、ネオが通る。
「岬サンここ、不気味で怖い…」
「岬、なんかここ変な感じがする〜」
「大丈夫、僕がふたりを守るからね」
そして、広場の一角で佇んでいたのは美しい顔に冷酷な表情をのせた青年マシロとそんなマシロをオロオロ見つめる日和だった。
「……あ、あなたはクロエさん……!? 生きてたんですか……!?」
ニコとネオが息を呑み、マシロを凝視する。
「……は? 誰ですかあなたたち。自分はマシロですが??」
冷たく吐き捨てるマシロ。その背後から、金髪に王子様のような顔の真世がひょっこり顔を出しマシロの肩に手を乗せた。
「ぁ、きみはあの研究所の……失踪したって聞いてしんぱいしてたんだよぉ」
——ドキン!!
その瞬間、マシロは唐突な胸の高鳴りを感じ大きな鼓動が走った。真っ白な顔が耳まで真っ赤に染まる。
「べ、べつにあなたに関係ないですよね?!? 触らないでください!」
激しく後退るマシロ。その様子を、日和が「マシロくん、刺々しないでよぉ。僕まで感じ悪く思われちゃうじゃん」と宥めていた。
「ハじめマシて。みなサン。ワタシはアリス。ほんとはもっトもットいっぱイお客サマはイタのだけど、、いっパイお茶をノんでクレそウと思っタあなたタチに厳選しタのヨ」
突然広場に現れたアリスはドレスの裾をつまみお辞儀をしながら告げた。
「たのしぃタノしィアリスのオ茶会へよウこソ。それではしろうさぎチームとダムとディーグループのオ茶会のはじマリはじマリ〜」




