表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/33

26. ピクニック 〜お散歩〜

素敵な時間になりますように⭐︎

「お散歩に行ってきますね」


「一人で行ってはダメよ。誰か連れていくのよ」


「では僕が一緒に行きます」


「お願いね」


「はい。アデル、行こう」


そう言ってお兄さまが差し出してくれた手に私はにこにこしつつ、そっと自分の手を重ねた。初めて繋いだお兄さまの手は私よりもちょっぴり温度が低かったわ。しばらく景色を楽しみながら歩いていると(私のペースに合わせてくれるから歩きやすいの)お兄さまはふと思いたったように口を開いた。


「最近、本当に変わったね。どういう心境の変化?」


思わずギクリとしてしまったわ。と、とりあえず可愛く誤魔化してみよう。


「ちょっと大人っぽくなったのです」


「にしては別人になったみたいな変わりように感じるけど」


「うっ」


一瞬お兄さまの目元がゆるんだけれどあまり効果がないみたい…


「やっぱりなにかあったの?」


そう言うと心配そうに間近から私の顔を覗き込んだ。…ってあれ?いつの間にお兄さまの膝の上に横向きで座っているの?結局お兄さまの心配そうな表情と無言の圧力にまけた私は転生したことは伏せつつぽつりぽつりと話し始めた。


「実は夢の中でお告げを受けたのです。そこでは私の性格が改善されず、悪役令嬢のままであった場合の未来を見ました」


「うん…ところで悪役令嬢って何?」


「うーん、一言で表すならば悪い子のことです」


「その未来を詳しく聞かせてくれる?」


「結末を先に言うと、私は18歳の時に皇太子殿下によって物理的に抹殺されます」


お兄さまは驚いた表情を浮かべたけれど、私を優しく抱きしめてくれた。


「今から約10年後にノワールフォレにある洞窟に施された封印が解けて魔物が発生するようになります。なので帝国騎士団や聖騎士団を動員して魔物討伐が行われます。その討伐には神聖力を持つ私も参加していました。帝国騎士団は皇太子殿下が指揮をしているのですが、婚約者でもあるアデレイドの性格が悪すぎて連携などが上手くいかず、ウンザリしていた彼は討伐先で助けたリリーに段々と惹かれていき、2人は恋人になります。アデレイドは嫉妬により闇堕ちしてしまい、代わりに女神様の力を与えられたリリーが皇太子殿下と協力して魔物を倒していました。討伐後に闇堕ちしてしまったアデレイドは平和の邪魔になるということで勇者の力を持つ皇太子殿下によって即座に跡形もなく消されてしまうのです」


完全消滅という恐ろしすぎる運命を思い浮かべたせいで最後はちょっと震えちゃったかもしれないわ。けれどもお兄さまは馬鹿げた話だと言うこともなく、真剣に聴いてくれて、あやすように頭を撫でてくれたの。


「そういうことか。話してくれてありがとう。その未来では危機に瀕したとき、公爵家の人は助けてくれなかったの?」


「とにかくアデレイドの性格が悪かったので…」


「そうか。でも今のアデルは悪い子なんかではないし、何があっても僕が守るよ。それにお父様達も絶対に助けてくれるよ。さあ、そろそろ戻ろう」


「はいっ」


なんだかお兄さまに話してすっきりしたからなのか、少し未来に光が差し込んだ気がするわ。

いつの間にかサミュエルもアデルを溺愛してます


お読みいただきありがとうございました♪


よろしければ評価していただけると幸いです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ