Round 2
その日も朝早くから、お姉ちゃんは出かける用意をしていたわ。
もちろん、わたしは朝ごはんを食べたら、速やかに外に出るの。何度も言うようだけど、この家はたいていの場所は出入り自由なんだもの。
さっさと出て行くわ。
そして、お昼をずいぶんと過ぎてから帰るのよ。
「やっぱり、ポンすけは時計が見れるんでしょう?」
お姉ちゃんがため息と一緒に困ったように呟いたわ。
お姉ちゃんには悪いけれど、わたしにだって譲れないモノがあるのよ。
病院は絶対に嫌!いやなのよ!!
お姉ちゃんのところに預けられて数日、一度しか吐かなかったわ。
毎食、小さな容器に一食分づつ計量して入れてあるごはんも完食できることが増えてきたし!
わたしはもう大丈夫なの!
何にも心配ないのよ!
「おかわりいる?」
「にゃァ」
「どうぞ」
毎食、一食分づつに小さな容器に分けられたごはんを少なくても2回に分けてもらっているわ。
お皿に一度に大量にはごはんは入れないの。
りっぱなレディに相応しく、上品な量にしてあるのよ。
わたしの食べ具合によって、一度にお皿に入れる量を調整してくれるわ。
一回分を食べてしまったら、おねだりしてももう次は出てこないの。次のごはんの時間まで待たなきゃいけないのよね。
段々と、調子が良くなってくると、少し、ごはんが物足りない感じがするけれど、お母さんもお姉ちゃんも余分にはくれないし、子どもたちはよ~く言い聞かせてられてて、わたしが体調を崩してからは子どもたちがわたしのごはんに関わることはないの。
欲しかったら、自分で狩りをしなきゃいけないということね。
まぁ、わたしがまだ狩りができることは証明したから、体調が戻ったわたしが飢えることはないのだけれどね。
「にゃぁぁ」
食べてしまったわ。ごちそうさま。
「全部食べれたね。」
お姉ちゃんは完食できたわたしを嬉しそうに褒めてくれると、わたしを抱きあげ、
「ちょうどいい時間だね。」
そう言って、わたしをいとも容易くキャリーバックに入れてしまった!!
なんてこと!!!
完全に油断してたわ!
こんなに簡単にキャリーバックに囚われてしまうなんて……!!!
お姉ちゃんは午後からは病院に行かない人だと思ってたのに……
ゔゔゔゔゔぅ
りっぱなレディにあるまじき声が出てしまうけれど、仕方がないわよね!?
この無念さ! どうしてくれましょう……
今回はわたしの負け……ということね……
…………
次はないわよ!!!




