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水平線にとどく唄  作者: つるめぐみ
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14/27

14.難しい話

 クウとお父さんが家に帰ると、みんながクウを見ます。

「お母さん、心配かけてごめんなさい」

 クウは正直に、お母さんに謝りました。

「けれど、僕は嘘は言ってないよ。シャロンはいい子なんだ」

 クウの言葉に、お母さんは「うんうん」と言って頷きました。

「お母さんはシャロンという子は知らないけど、クウが言うのだもの。きっと素敵な子なのね。けれど、人間はこわい生き物だということは覚えておいて。お母さんは、クウがこわい目に遭わないかとすごく心配なのよ」

「うん。悪い人間もいるって、お父さんも言っていたよ」

 優しいお母さんの隣に、クウは寝転びます。けれど、寝ようとしてもシャロンのことが頭から離れません。

 友だちがいないと言っていたシャロン。友だちだと言ってくれたシャロン。

「僕は友だちがいるけど、シャロンは友だちがいないって言っていたんだ。だから、友だちになってもいいよね?」

 クウが訊くと、お母さんは優しい声で言いました。

「そうね。けれどシャロンはあの島のお姫さまなのよ。だから本当はクウには会えないの」

「なんで友だちなのに会えないの? 人間でお姫さまだと無理なの?」

「ごめんね。クウ。会いたいかもしれないけど、駄目なのよ」

 なんだか難しい話だなとクウは思いました。けれどずっと友だちなら、また会えるはずだとクウは思いました。

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