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最強の勇者は敵だった  作者: 臥亜


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3/17

西門突破

西門まで一直線に伸びる石畳の通り。


だがその先は――完全封鎖だった。


巨大な城門の前に、重装騎士が壁のように並んでいる。


槍、盾、魔法障壁。


逃げ道はない。


レオンが屋根から飛び降りる。


石畳に着地。


その音に反応して、騎士たちが剣を構える。


リュカも隣に降りた。


息が上がっている。


「多すぎる……」


そのとき。


重装騎士たちが左右に割れた。


中央から一人の男が歩いてくる。


巨大な剣。


王国の紋章入りの黒鎧。


騎士団長。


低く響く声。


「ここまでだ」


レオンがニヤリと笑う。


「ボスのお出ましか」


騎士団長は二人を見据える。


「暁の勇者リュカ」


「そして裏切り者レオン」


剣を地面に突き立てる。


ゴン、と重い音。


「勇者アルトリウスの命令だ」


「ここで捕らえる」


レオンが肩を回す。


「断る」


騎士団長の目が鋭くなる。


「ならば力づくで――」


言い終わる前に、


レオンが踏み込んだ。


地面が割れる。


「うおおお!」


巨大な斬撃。


騎士団長が剣を持ち上げる。


ガァァン!!


衝撃。


火花が散る。


騎士団長は一歩も下がらない。


「重いな」


レオンが歯を見せる。


「そりゃどうも!」


二撃、三撃。


連続斬撃。


だが騎士団長はすべて受け止める。


「王国最強の盾を甘く見るな」


リュカが横から走る。


暁の光。


「暁斬!」


閃光が騎士団長を切り裂く――


はずだった。


だが。


鎧の紋章が光る。


魔法障壁。


斬撃が弾かれる。


リュカの目が驚きに開く。


騎士団長の拳が振り下ろされる。


「甘い!」


ドォン!!


衝撃。


リュカが吹き飛ぶ。


レオンが舌打ち。


「てめぇ!」


剣を振り上げる。


騎士団長も踏み込む。


二人の大剣がぶつかる。


地面が砕ける。


騎士団長が言う。


「勇者に逆らう者は敵だ」


レオンが笑う。


「勇者?あいつが?」


力を込める。


「ふざけんな!」


渾身の一撃。


騎士団長の体勢がわずかに崩れる。


その瞬間。


リュカが立ち上がる。


暁の光が強くなる。


息を整える。


「レオン!」


「分かってる!」


レオンが騎士団長を押さえ込む。


「今だ!」


リュカが跳ぶ。


高く。


太陽を背に。


暁の光が刃に集まる。


「――暁斬・閃!」


一閃。


光が騎士団長を貫いた。


鎧の魔法障壁が砕ける。


騎士団長の体が吹き飛ぶ。


重い鎧が石畳に転がる。


騎士たちがざわめく。


レオンが城門を見る。


「今だ!」


二人は全力で走る。


西門へ。


門の前の兵士たちが慌てる。


だが遅い。


レオンが剣を振り上げる。


「どけぇぇぇ!」


巨大な斬撃。


城門が爆発するように破壊される。


木片と鉄が吹き飛ぶ。


外の景色。


王都の外。


自由な空。


リュカが走り抜ける。


レオンも続く。


王都脱出――


成功。


そのときだった。


空が静かに光る。


リュカが振り返る。


王都の中央。


城の塔の上。


白いマントが揺れている。


アルトリウス。


彼はゆっくりと手を上げる。


「未来固定」


空に巨大な魔法陣が現れる。


無数の光剣が出現する。


レオンの顔が歪む。


「おいおい……」


光剣が一斉に落ちてくる。


空からの勇者の追撃。


リュカが叫ぶ。


「来る!」


アルトリウスの声が遠くから響く。


「逃走成功率」


「3%」


空が光で埋まる。


レオンが笑う。


「上等だ」


剣を構える。


「3%あれば十分だ」


そして――


勇者アルトリウスの追撃が始まった。

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