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トネリコの繋ぐ宙―奈落篇―  作者: あーもんどツリー
5 掌から零れ往く・・・。
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闘いの末に

兵士たちは、憎しみをぶつけ合う。

「ヴオオアアアッッ」

硝煙のにおいが鼻を刺す。

しかし兵士たちはそれを気にも留めず、目の前で同志を(たお)そうと必死になる敵の、その命を喰らおうとこれまた必死になる。


砂ぼこりが、ぼわり、と舞う。


そうしてまた聴こえてくるのは、先程の兵士たちの(とき)の声。

「オオオオオッッ」

金属の擦れる音、枯れ葉を踏みつけて駆ける音、そして鋼が叩き合う音・・・。


暫時の静寂に、あらゆる感情は昂ってそれがまた、目の前の敵を(たお)そうという気持ちへと向かう。


この腐りきった、憎悪のぶつけ合いとも言える宴は規模を拡げ、憎しみを拡げ、仕舞いには虚無感を拡げていった。


何も残らない。何も解らない。何も得られない。

意味など、ない・・・・・・?



兵士たちはそうやって、どこぞでは理性とか呼ばれているものを取り戻した。

奪ったのは誰だ。

奪ったのは俺か。

奪ったのは彼か。

奪ったのは奴だ。

奴だ。奴が我々の安寧を奪った。

奴を(たお)せ、奴を、奴を。


彼らの憎しみの矛先は二転三転、最終的にこの争いをするように仕向けたウートガルザ卿に向いた。

感情は再び昂る。

奴の命を、肉を、血を喰らおうと。

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