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妄想物語  作者: 妄想男
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村の中央に位置する場所に見張り用の櫓が建っていた。



 周囲を監視するために、村の男たちが建てたものだった。             


 

櫓のてっぺんの見張り台には、彦助とムクがいた。


ムクの相手をしながら、周囲を見張る彦助。


 


 ノロの周りには、作業の手をいったん休めた者たちが、集まっていた。



 彼らは、ノロが映し出す、車輛や農機のメンテナンスを解説する動画を興味深く眺めていた。




 ガガたちもいったん、作業の手を休めていた。


 

 休憩するのにちょうどいい、大木の下で身体を横たえ、リラックスしていた。


 

 「あんたって、何でもできるんだね、」 



  ガガに視線を向けながら感心する表情で、つぶやくルカ。


 

 「ほんに、ガガさんたちが、うちらのところに来てくれてから、村の衆が生き返ったようや」 



  与助もニコニコしながら、ルカの言葉にうなずく。


 

 「ガガさまぁー」  



 お雪が、握り飯と水を入れたかごを両手に抱えて駆けてきた。


 

「おつかれでしょう、たくさんあります。お好きなだけお召し上がりを!握り飯の中には昆布や梅干し、


  漬物が入ってます!」 


 それぞれが好きな具材の握り飯を手に取る。





 DDは、村のおばちゃんたちと一緒に、畑仕事を手伝っていた。


「あんた、それじゃだめだろ! そうじゃないよ、それじゃ若葉を傷つけちまうだろ」  


 

「あ、はい、・・・・・・・・」


 

「だから、こうやるんだよ、ほら、よく見てな」  



 おばちゃんが手本を見せる。


 手本を参考に、DDなりにがんばってやってみる。


 

 「・・・・・こうですかね?」


  

 「違うよ、違う、違う、なんでそうなるんだい!」


  

 「いや、オイラだって一生懸命やってるんすけど・・・・・・」


  

 「あはははは、あんた本当に不器用だねぇ」 



  おばちゃんたちが笑った。


  DDはむっ、としたが、文句を言いながらも作業を続けた。


  


  やがて昼になった。


  

 「ほら、握り飯だよ、食べなよ、あんた」  



  差し出された握り飯を受け取ったDDは畑の傍に腰を降ろした。


  

  「いやぁ、仕事の後の握り飯はうまいっすねぇ」  



  そういって握り飯を頬張る。 


  

  食べ終わり、仰向けに寝て、空を見ながらいつの間にか、 昔のJポップを口ずさむ。



  それを聞いていたおばちゃんが、驚いたようにDDを見つめ


 

  「あんた、歌 うまいんでないかい?」


  

  「え!?」 


   DDは、きょとんとした。



   おばちゃんの顔を見ながら


  

   「そんなこと、ないっすよ」


  

   「いやいや、うまいよ、もうちょっと歌ってみな」 



    DDは照れくさそうに頭を掻いた。



    立ち上がり、姿勢を正して


  

   「じゃぁ、一曲だけ」


    

    歌い始めるDD.


 

    おばちゃんたちも笑顔で耳を傾ける。



     ・・・・・・・結局、DDはそのあと10曲ほど歌い続けた。




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