起きて!光の勇者!
やろう!
目が醒める、するとそこはいつもの部室であった。やけに顔が痛い、確か意識を失う直前に...ほわんほわんほわん。
「てめー!さっきはよくもバスケットボールでぶん殴りやがったな!」
そう、奴は俺をバスケットボールで殴りやがったんたんだ。俺の大好きな女子の声で釣って、もはやこの怒りを鎮めることはできまい。
「ノンノンノン、ナンセンスだよ。東くん?」
「東って誰だよ!名前間違えるな!」
こいつは必ず俺の名前を東と呼ぶ。その度反論するのだが、
「あー、ごめんごめん。イースト君だね!」
「違うし、日本人の名前でもねーよ」
「違うのかい?今流行りのキラキラネームかと思ってね!」
この通り。めんどくさい事をこの上ない。
「何をどう読んだらイーストって読むんだよ」
それでも負けじと突っ込む。毎日俺は東脱却を目指し反論してる。
「だって、東くんだろ?」
「だから、東じゃ...はぁ。もういいよそれで」
しかし、反論しても無駄だとそろそろ悟りはじめた、絶対に平行線だ。こいつが自分の意見を譲るわけがないのだ。これでわかったであろう、俺が部活に行くのが億劫な気分だということが。そう、この巨漢が俺をこの部活に誘った張本人。で、感じなこの部活の趣旨は彼曰く。
「正義の為に命をかけるヒーローな部活さ!」
とは言ったもののそういった活動は未だ行なっていない。疑問に思い問いかける。
「そういやヒーロー部って言ってたけどなんもやってないよな今日こそ何かやるのか?」
待ってましたと言わんばかりに身体をこちらに振り向かせ不敵に笑ってくる。もはや嫌な予感しかしない。
「っふっふ!その言葉を待っていましたよ?これをご覧ください」
部室の端に置いてあったホワイトボードにかけてあった布を引っ張ると一面に今後の計画なるものが書かれていた。
「今後の計画?考えてあったのか」
ノリと勢いでこんな事を知ってると思ったのでちょっと意外だった。
「当然さ、ヒーローとして活躍するからには計画性がないとね。そんな事も分からない君はお粗末な頭だなぁ!」
どっから取り出したのかスライムを投げ飛ばしながら煽ってくる。しかし、ノーコンなのか全くスライムは当たらない。
「下手くそか!」
「っふ!うるせー!」
「それで怒るのかりょぉあ゛あ゛あ゛あ゛」
刹那、スライムを持った右手てで全力のストレートを俺の顔面に叩き込んできた。生暖かい液体の様な個体の様な感触が顔に伝わった後、激しい痛みが顔を襲い意識が途切れた。
超能力育成機関学校。俺はその学校に通っている。ある日俺は奴に無理矢理部活に入れられた、その部活の名はヒーロー部。最近校内で活発化してきた悪質な事件などに対応する為に作ったらしい。めんどくさい事この上ないが俺自身も巻き込まれた為少々ムカついている、そんな成り行きで入ったヒーロー部まさかあんな結末が待っているとは思いもしなかった。学校を舞台に繰り広げられる青春超能力アクションコメディー。