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三十九話

「父上!!父上!!」

王宮で叫びながら国王を探すカルント。

王の部屋へノックも無しに開ける。一大事だからだ。

「父上!!」

「なんだ。愚息よ。」

案の定王は部屋で寝ていた。

「私は…いえ、俺はすべてを知りました。」

その言葉でいつもは無表情の顔がピクリと動いた。

「何のことだ?」

その話はしないと言わんばかりの威圧感でカルントを追い返そうとする。

「とあるメイドの、いや、俺の姉上の話です。」

王は失笑しながら「お前は一人息子だろう。」ととぼける。

「とぼけないでくださいクソ親父!!アンタは何を怖がっているんだ!!一番ローナちゃんと話したいくせに!!一番ローナちゃんを愛してるくせに!!ローナちゃんに嫌われることを恐れるアンタが、なんで目のつくところに置いておくんだよ!!アンタは、心のどこかで気づいてほしいんじゃないのかよ!!」

王はカルントの胸倉を掴み壁へ押し当てる。

「勘違いするなよ小僧。俺はローナなんていうメイドは知らないし何もしてない。嫌われることなど怖くもないしローナというメイドは自分の意志でここに来たのだろう。」

「よく言うよね!!教会へ手紙まで送って王宮へ居させたかったんでしょ!!ローナちゃんの誕生日やロミクさんの命日には花束を、教会へは毎年寄付をしているくせに!!贈り物の発送履歴をたどればなんだってわかるよ!?いい加減自分の気持ちに素直になれよ!!ローナちゃんに会って話したいんだろ!!何年王宮に居ると思ってんだよ!!このへタレ親父が!!」

カルントは王を突き飛ばしてドアへ向かう。

突き飛ばされた王は運よくソファーへダイブした。

「…正直、失望しました。父上、貴方にも、この国の前王にも…一番被害を被ったのはローナ姉さんとロミクさんじゃないか…」

「待て」と王はカルントを呼び止める。

「…怒ってはいないのか?恨んではいないのか?お前の母さんを愛してはいなかった俺を。お前よりもローナを愛した俺を…」

カルントは少し考えた。

「…俺は何ともないよ。ローナ姉さんの次に愛してくれれば、今からでも遅くないと思うし…母さんのことを愛してなかったのは明ら様過ぎてわかってた。母さんは夜泣いてたよ…俺よりも二人の母さんに謝りなよ‥」

カルントは部屋を出ていった。

一人残されたカミーナ王は息子がいつの間にか一人前の男になっていたことを

誇りに思った。

そして、ローナと話し、ロミクのところへ行く決心がついた。

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カルントが書斎へ戻ろうとする途中エリオットとマリシナに会った。

「「王子!!」」

「??どうしたエリオットとマリシナ。」

「「ローナが無断で仕事を休んでます!!」」

「…はい?」

カルントにはハテナがいっぱいついた。

「有給休暇は昨日までだったのに帰ってきてないんです!!」

「まだ辞職してませんよね!?」

二人は急いで尋ねる。

「辞職願は貰っていない…ローナちゃんが居ない!?」

二人はコクコクと頷く。

カルントはすぐさま王の部屋へ行き、二人はそんな王子へついて行った。

またノックもなしに王の部屋を開ける。

「父上!!」

見ると父上の部屋は散らかり放題。

綺麗なスーツからふざけた衣装まで並んでおり、さっきまで白一色だった壁のすべてにローナ(幼少期~今)の似顔絵、カルントの母の似顔絵、多分もう一人はロミクさんと思われる人の似顔絵が貼ってあった。

「「「………………………………………………」」」

「アイツも可愛かったんだな~惜しいことをした。ハッハッハ。って…ん?な、なんでいきなり入ってきてんだ!?」

カミーナ王はそそくさと出していた衣装を隠した。

「…ち、父上…」

「お、王様‥」

「国王様…」

カミーナは顔を真っ赤にしながら咳払いをして「それで?どうしたんだ?」

と取り繕った。

エリオットとマリシナがローナが無断欠勤で旅に出て、それをムスクが追いかけたと告げると人が変わったように取り乱した。

「ローナが旅に!!??あんなに小さい子が!?こうしちゃおれん!!カルント!大至急全世界で指名手配!!エリオット!!お前はストーシュ家のバカ息子を探せ!!」

「「はい!!」」

二人はすぐさま返事をして、エリオットは出て行った。マリシナはぽかんとしている。

カルントは少し聞きたいことがあり、部屋へ残る。

「父上。世界で指名手配とはどういった内容にするつもりで?」

カミーナは悪そうににやりと笑った。

「ローナは我が国が24年間留学させ、隠していた姫としよう。そして、そんな姫が帰りたくないと脱走した。てな感じでどうだ?」

「わかりました。今すぐ手配します。」

走って部屋を出るカルント。


んなはちゃめちゃな‥とマリシナは思ったが心にとどめた。


「さて、そこのローナの親友よ。俺がこれから話すことはすべて真実だ。が、気絶するなよ~?」

マリシナはカミーナ王から直々にローナが姫であることを聞かされ、気絶しそうになった。


ムスクは騎士団によりすぐに見つかり捕獲された。

そして、カミーナ王に集められたマリシナ、エリオット、ムスク、カルントはローナのことについて話した。

マリシナとカルントは二度目だったが、

初めて聞いたエリオットとムスクは気絶した。


世界手配が出てから三週間。

ムスクは騎士団とともに探し、

エリオットとマリシナは仕事、カルントと王は今後について話していた。

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