リビングデッド(検閲解除済み)
ここは何処だろう。薄暗い部屋の中で拘束されて座らさられている。そうか、私は新言語秩序にテンプレート逸脱がバレて捕まったんだった。愛莉はどうなったんだろう。約束破っちゃったな。
そんなことを考えているうちに足音が聞こえ、男が部屋の中に入ってきた。
「私は今回再教育を担当する、仁有です。よろしくお願いします。」
そう言うと、”ニア” と言う男は淡々と再教育の準備を進めた。
その間に私は教室の中を見回した。この部屋はまるで黒や赤などで塗りつぶされたキャンバスのようだ。その絵の中に今、私はいる。部屋の色が私に反射して瞳の色、肌の色、髪の色をも染める。嫌になるほどの赤。吐き気がする程の赤。死にたくなる程の赤。これは果たして現実なのだろうか、、、いやこの景色は私は知っている。これは......
急に目の前が暗くなった。私はこの男にVRのような装置をつけられたのだ。暗い、怖い、純粋にそう思った時、ニアの聞こえた。
「この言葉ゾンビはインターネット上にてテンプレート逸脱する投稿を行なったため、これから再教育を行います。」
新言語秩序は人を人として扱わないのか。言葉の1つ1つに苛立ちを覚え、衝動で抗った。
「私は......“ 言葉ゾンビ ” なんかじゃない。梨多って名前があるの。それにこんなことは許されるべきじゃない!」
私の怒号は虚しく部屋の中を反響したのみだった。その後すぐに再教育が始まった......
何時間経っただろうか、私は付けられた装置に悪い夢でも見ているような完結しない映像とニアに訳のわからない錠剤を飲まされ続け、永遠と一言の呪詛を聞かされ続けた。
あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。あなたの人生は希望に溢れている。
私はこの間、言葉とも言えない言葉を叫び続け、失禁し、嘔吐し、痙攣し、体で表せる危険信号をこれでもかと言う程、表現しつくした。
しかし、この辛くて絶望的な状況の中、私は望郷のような暖かい記憶のようなものを見ていた。私だけの特別な場所。宝物の1つとしてしっかりと保管している、、、父との思い出の場所............いや、違う。私はこの光景を今、実際に見ている。希明の言っていた “ 君は言葉を殺して生きるよう、作られた ” の意味を今やっと理解できた。
母から『醜悪な言葉』と言われ取り上げられた好きだったバンドのCDも、友人との会話も、私の記憶も、あの破裂して爆発しそうな夕日も、私のありとあらゆるものが新言語秩序によって作られたものだった。
私は幼い頃、母に再教育を施され、その時に見た光景を夕焼けと勘違いし、勝手に父との思い出ということにしていたのだ。全ては潜在的にテンプレート逸脱しない人材を作る為に。
こんな結末であれば、父や希明、愛莉ともっと話をしておきたかった。すればよかった。テンプレート逸脱なんかしないで、普通の生活を続けていればよかった。
もう引き戻すこともできない後悔の念と共に、私の意識は途絶えてしまった。
その後、何が起こったとか、何処に連れて行かれたとかは殆ど覚えていない。ただ私は一言のこれもまた呪詛とも言って差し支えない言葉を繰り返し唱えていた。
“ 言葉を取り戻せ ”




