第一部 異世界転移生活記
新作です
1話1話に約1000~4000字以上入れる予定なので長文になります
恐らく10話も作れないかもですが頑張って作っていきます
この作品を代表作にします!
この作品も前作もこれからよろしくお願いします!
急に目が眩しくなり俺は身が覚めた
大学生だった相良悠人は、湿った土の匂いに眉をひそめながら身を起こした。さっきまで自室で通販サイトを眺めていたはずなのに、目の前に広がっているのは深い森だった。
「……は?」
巨大な木々。青白く光る苔。遠くで聞こえる獣の鳴き声。
どう考えても日本ではない。
しかもスマホだけは手の中に残っていた。電波マークは圏外。しかし画面は普通に点灯する。
悠人が混乱していると、突然スマホに通知が表示された。
【異世界通販へようこそ】
【初回ログインボーナス:5000ポイント】
「いやいやいや、意味わからん
何ログインってゲームかよ!!」
俺はツッコミながらも試しにアプリを開くと、日本の通販サイトそっくりの画面が表示された。食品、工具、衣類、日用品……普通に商品が並んでいる。
そして画面下にはこう書かれていた。
【この世界ではご注文されたらすぐさま配達されます】
「夢か?」
悠人はとりあえず水を注文した。
次の瞬間、ぽんっと音がして段ボール箱が現れる。
「うおっ!?」
完全に現実だった。
中には500ミリのペットボトルが24本。悠人は慌てて一本開け、一気に飲み干した。
「助かったぁ……」
だが安心した直後、茂みが揺れた。
現れたのは灰色の狼だった。
しかもでかい。
「いや絶対普通の狼じゃないだろ!?」
狼は唸り声を上げながら近づいてくる。
悠人はパニックで通販画面を連打した。
「ええと、武器武器武器……!」
検索欄に『強い武器』と入力。
表示されたのは。
【害獣用スプレー】
「それだ!」
届いた缶を夢中で噴射すると、狼は悲鳴を上げて転げ回った。
その隙に悠人は全力疾走した。
十分ほど走り、倒れ込む。
「異世界怖すぎる……」
すると今度は、二十代くらいの女性が木の陰からこちらを見ていた。
銀髪に尖った耳。
ファンタジーでしか見たことがない種族だった。
「あなた……人間?」
「え、あ、うん」
「こんな森で生きてるなんて変わってるね」
少女はリリィと名乗った。
近くの村に住むエルフらしい。
彼女は悠人のボロボロな姿を見ると、不思議そうに首を傾げた。
「家ないの?」
「ない」
「食べ物は?」
「通販ならある」
「つーはん?」
説明しても理解されなかった。
とりあえず悠人はカップ麺を注文してみせた。
段ボールが現れた瞬間、リリィの目がまん丸になる。
「収納魔法!? しかも無詠唱!?」
「いや通販」
悠人は近くでお湯を沸かし、カップ麺を作った。
湯気と一緒に漂う醤油の香り。
リリィは警戒しつつも興味津々だった。
「食べる?」
「……毒ない?」
「たぶん」
「たぶん!?」
それでも一口すすった瞬間、彼女は固まった。
「……おいしい」
「だろ?」
「なにこれ……こんな味初めて……」
その顔を見て、悠人は少しだけ肩の力が抜けた。
もしかしたら。
この異世界でも、なんとか生きていけるかもしれない。
そんな気がした。
リリィに案内され、悠人はエルフの村へ向かった。
森の奥に存在する小さな集落。
木の上に建てられた家々や、透き通る川は幻想的だったが、村の雰囲気はどこか暗い。
「なんか元気ないね」
「最近ずっと不作だから」
作物が育たず、魔物も増えているらしい。
さらに若者は都市へ出て行き、空き家だらけになっていた。
村長は突然現れた人間を警戒していたが、悠人が出した塩や砂糖を見て態度を変えた。
「その白い結晶を安定して用意できるのか?」
「まあたぶん」
「欲しい!」
異世界では塩がかなり貴重だった。
結果として悠人は、村外れのボロ屋を格安で借りることになった。
家はひどい状態だった。
屋根は穴だらけ。
床は軋み、家具も壊れている。
「これ住める?」
「たぶん死なない程度には」
「基準が怖いな!?」
悠人は通販アプリを開いた。
『DIY初心者セット』
『工具箱』
『防虫スプレー』
『折りたたみベッド』
次々と届く段ボール。
リリィは完全に呆然としていた。
「ほんとに意味わかんない魔法……」
「俺もだよ」
二人で掃除を始める。
雑巾で床を拭き、穴を木材で塞ぎ、ベッドを組み立てる。
夕方になる頃には、かなりまともな家になっていた。
特にリリィが感動したのはLEDランタンだった。
「明るい……! 火を使ってないのに!」
「便利だろ」
「神器じゃん……」
夜。
悠人は通販で買ったレトルトカレーを温めた。
スパイスの香りが部屋いっぱいに広がる。
リリィは目を輝かせながら皿を見つめていた。
「毎日これ食べたい」
「金がなくなる」
「がんばって働く」
真顔で言うので笑ってしまう。
異世界生活二日目。
まだ不安はある。
だが誰かと食卓を囲むだけで、妙に安心できた。
翌朝、悠人は村を歩いていた。
するとパン屋の前で大騒ぎが起きている。
「小麦粉が足りない!」
「今日の分も焼けないよ!」
店主のおばちゃんが頭を抱えていた。
話を聞くと、輸送隊が魔物に襲われ、材料が届かなかったらしい。
「じゃあこれ使う?」
悠人は通販で強力粉を注文した。
現れた紙袋に、周囲は騒然となる。
「白い粉が大量に!?」
「召喚術だ!」
「違います」
半信半疑でパンを焼いた結果、村人たちはさらに混乱した。
「うまっ!?」
「ふわふわしてる!」
「なにこれ!?」
日本の小麦粉は品質が高かった。
パン屋のおばちゃんは悠人の手を掴んだ。
「頼む! うちで働いて!」
「いや無理です」
だが代わりに材料提供を約束すると、村人たちは大喜びした。
その日の夜。
お礼として大量のパンが届けられる。
焼きたての香りに、悠人は思わず笑みを浮かべた。
「こういう生活、悪くないな……」
だがその頃。
遠くの都市では。
「エルフの村に妙な魔導師が現れた」
そんな噂が広まり始めていた。
村の狩人が大怪我を負った。
治癒師でも回復が追いつかない。
そこで悠人は通販で栄養ゼリーやスポーツドリンクを注文した。
「飲ませてみて」
「こんなので治るのか?」
「知らん。でも倒れた時に効く」
半日後。
狩人は普通に歩いていた。
「なんで!?」
村中が騒然となる。
さらに湿布を貼っただけで筋肉痛が軽くなり、胃薬で腹痛が治った。
傷は治っていないが普通に生活できる程に回復していた。
結果。
悠人は『白箱の賢者』と呼ばれ始めた。
「いや通販なんだって……」
誰も信じなかった。
まぁ仕方がないこの原理は現代人じゃないと
分からないだろうし
翌日俺は考え事をしていたそれは
エルフの村には風呂がない事だ。
いつもは体を拭くだけで済ませているらしい。
そこで悠人は簡易浴槽と給湯器を注文した。
通販さんありがとう
最初に入ったのはリリィだった。
「……天国」
湯船に浸かった瞬間、完全に魂が抜けていた。
さらにシャンプーと石鹸も大好評。
「髪さらさら!」
「いい匂いする!」
結果として、村人全員が風呂にハマった。
特に老人たちからの人気が凄まじい。
「腰が軽い!」
「毎日入りたい!」
悠人は気づいた。
異世界で一番強いの、たぶん日本の生活用品だ。
そして後々俺も風呂でまったり過ごした。
ある日、獣人の少女ミアが村へやって来た。
行商人だったが、持ってきた肉が腐って困っていた。
「保存魔法は高いんだよ……」
そこで悠人は冷蔵庫を注文した。
「箱が冷たい!?」
ミアは大興奮だった。
さらに保冷バッグや真空パック機も渡す。
結果、ミアの商売は大成功した。
「ユウトは神!」
「違う」
「じゃあ商業神の親戚!」
「違うって」
だがミアは完全に懐いてしまった。
こうして悠人の家はさらに賑やかになっていく。
そんなこんなで過ごしていると
王都から女騎士セリスが訪れた。
「異常な魔導具を使う男がいると聞いた」
完全に尋問モードだった。
だが悠人は普通にコーヒーを淹れた。
「……うまい」
さらにホットサンドメーカーで朝食を作る。
「……うまい」
その夜には。
「できればしばらく滞在したい」
食で陥落した。
セリスは真面目だったが、通販生活にどんどん染まっていく。
「この布団、柔らかすぎる……」
「人を駄目にするクッションもあるぞ」
「欲しい」
王国最強騎士は三日で堕落した。
翌日
悠人はついに本格的に村を発展させ始めた。
農具、肥料、浄水器、発電機。
便利な道具が次々と導入される。
畑の収穫量は激増し、水も綺麗になった。
「この村だけ文明レベルがおかしい」
セリスは頭を抱えた。
だが村人たちの笑顔は増えていた。
子供たちは元気に走り回り、老人たちは穏やかに笑っている。
そんな光景を見て、悠人は思った。
前の世界では、ただ流されるだけだった。
けれど今は。
誰かの役に立てている。
それが少し嬉しかった。
そう喜んでいると東の方から大きな音が聞こえた
様子見にいくと
巨大な黒狼が村を襲っていた
普通の武器では歯が立たないようだ
そこで悠人はチェーンソーを取り出した。
「なにその禍々しい武器」
「俺も怖い」
爆音を響かせながら回転する刃。
黒狼は完全に怯えていた。
結果、村人たちより先に魔物が逃げた。
「勝った……のか?」
「たぶん」
その日以降。
悠人は『轟音の賢者』という変な二つ名まで増え た。
『白箱の賢者』の次は『轟音の賢者』…
なにこの二つ名…もっと良いのがあったのでは…
それから数日後
季節は流れ、村は大きく変わっていた。
畑は豊かになり、人も増えた。
パン屋は大繁盛。
ミアの商会は王都にまで進出。
温泉施設まで建設され、エルフの村は観光地になりつつある。
ある夜。
悠人は家の前で星空を見上げていた。
リリィが隣に座る。
「最初は変な人だと思った」
「今も思ってるだろ」
「少しだけ」
二人で笑った。
異世界に来た理由はわからない。
元の世界へ帰れるのかも不明だ。
それでも。
温かな食事があって。
笑い合える仲間がいて。
毎日が少し楽しい。
それなら悪くない。
悠人はスマホを開いた。
【おすすめ商品:こたつ】
「……終わったな、この村」
「?」
数日後。
エルフたちは完全にこたつから出られなくなった。
「だめだこれ……」
因みに後日ミアなどにも使ってもらったが
本人も凄く気に入っていた
異世界スローライフは、今日も平和だった。
次の日
ミアの商会が急成長した結果、王都から正式な依頼が届いた。
「ユウト殿の商品を王都でも扱いたい」
やって来たのは、太った商人ギルド長だった。
彼は汗を拭きながら頭を下げる。
「特に石鹸と調味料! あれは飛ぶように売れます!」
「いやそんなこと言われても……」
悠人としては小遣い稼ぎ程度の感覚だった。
だが異世界側から見ると、日本製品はほぼ未来道具である。
試しに王都で小さな販売会を開いた結果、大騒ぎになった。
「この鏡めちゃくちゃ綺麗に映る!」
「服の肌触りが違う!」
「なんだこの甘い菓子は!?」
特にチョコレートは爆発的人気だった。
王族まで買いに来る始末である。
「国が動くレベルになってない?」
セリスは遠い目をしていた。
そして悠人は気づく。
異世界人、だいたい日本のお菓子に弱い。
しかもリリィまでもがお菓子にハマっていた
俺はその後自室に戻り考え事をしていた
それは村の子供たちは文字を読めない者が多かいと言う問題だ
そこで悠人はノートや鉛筆を注文した。
「これで書けるの?」
「インクいらないの!?」
子供たちは大興奮だった。
さらにホワイトボードまで導入される。
悠人は簡単な計算や日本語を教え始めた。
「せんせー! ここわかんない!」
「ユウト先生、字きたない!」
「うるさい!」
最初は遊び半分だったが、次第に本格的な学校になっていく。
リリィは静かにその様子を見つめていた。
「この村、前よりずっと明るくなったね」
「そうか?」
「うん。みんな未来の話をするようになった」
その言葉に、悠人は少し照れくさくなった。
俺がと話しているとき村人が俺を呼び出した
何がとかと話を聞くと、
山に赤竜と言うドラゴンが現れたそうだ。
村は大騒ぎである。
「終わった……」
「村が焼かれる……」
しかし実際に現れた赤竜は、なぜか腹を鳴らしていた。
『腹が減った』
「しゃべった!?」
どうやら長い眠りから目覚め、空腹らしい。
そこで悠人は思いついた。
「ピザ食う?」
通販で冷凍ピザと大型オーブンを注文する。
焼き上がるチーズの香り。
ドラゴンは鼻をひくつかせた。
『……それを寄越せ』
一口食べた瞬間。
『うまい』
結果は大喜びだった。
その後、ドラゴンは毎週村へ通うようになった。
完全に餌付け成功である。
日光が村人達へ直行する。
そう今は真夏の地獄真っ只中だった
暑さで村人たちがぐったりしていた。
そこで悠人は夏祭りを企画した。
屋台、かき氷、ラムネ、焼きそば。
さらに提灯まで飾る。
「氷が甘い!?」
「この飲み物シュワシュワする!」
村人たちは大盛り上がりだった。
子供たちは金魚すくいに夢中。
リリィは浴衣を着て照れくさそうに立っていた。
「……似合う?」
「めちゃくちゃ似合う」
「っ……!」
顔を真っ赤にして逃げていく。
その様子を見ていたミアがニヤニヤしていた。
「青春だねぇ」
「茶化すな」
夜には花火も打ち上がる。
異世界の夜空に咲く光を見ながら、村人たちは歓声を上げた。
「綺麗……」
悠人も静かに笑った。
前の世界では、季節を楽しむ余裕なんてなかった気がする。
でも今は違う。
そんな小さな幸せが、少し嬉しかった。
ある夜。
スマホに見慣れない通知が届いた。
【管理者メニューが解放されました】
「……嫌な予感しかしない」
開くと、そこには衝撃の文章が表示されていた。
【異世界文明発展サポートプログラム進行中】
「は?」
さらにスクロールすると。
【対象世界の幸福度上昇を確認】
【現在の村発展レベル:42】
ゲームみたいな表示だった。
「つまり俺、知らないうちに運営側やってた?」
理解が追いつかない。
だがその時、リリィが眠そうに部屋へ入ってきた。
「まだ起きてたの?」
「あー……ちょっとな」
彼女は自然に隣へ座った。
「ユウトが来てから、この村好きになったよ」
その一言で。
細かいことが、どうでもよくなった。
理由なんてわからなくてもいい。
今ここで笑って暮らせるなら。
それで十分だ。
次回へ続く
読んでくださりありがとうございます
前作の人気があまり出なかったので今作である程度人気が取れるといいなと思います
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