14.ひとつ、危機を退けて。
めっちゃ久々ですみません!
生きてます!!
「…………これで、終わりだ!」
ボクの一撃に、ドルニクは声を上げて吹き飛んだ。
身体を構成している魔力は解け、瞬く間に崩壊していく。やがて文字通りの消し炭となった彼は、言葉もなく消えていった。
しかし、気配が消えていない。
こちらが注意を払って、ようやく気付くくらいの微かな気配だった。
「ククク……テメェ、やるじゃねェか……」
その後、耳に届いたのはそんな声。
周囲の瘴気が晴れていくと同時、遠くなっていくそれはこう言葉を残した。
「これがかの有名な、忌々しい英雄様の力、ってかァ……? 精々、それ自体に飲まれないようにするんだな! ガッハハハハハハハハハ!!」
◆
――ドルニク・オルディンの襲撃を退けて。
ボクたちはエルフの村の住民たちの治療に追われていた。誰もが危険な状況ではあったが、命を落とした人がいなかったのは不幸中の幸いか。
キーンとリリアナ、そしてボクの三人で気の浄化を行う。
エルフたちは次第に息を吹き返し、完全とはいえないまでも集落の補修を開始した。
「すまなかったな。……王都の使者様方」
「い、いえ……」
その最中に、エルフの長がこちらに声をかけてくる。
老いてはいるように見えるが、しかし鍛え方や魔力の練度が違うのだろう。他の人々よりも、むしろしゃっきりと歩いていた。
その後ろにアリアさんが続いている。
彼女の方はまだ顔色が優れず、少しだけ膝が笑っていたが……。
「よもや、魔族の四天王が自ら乗り込んでくるとは思いもしなかった。……だが、向こうも動き始めているのならば、我らも黙ったままではいられまい」
「それは……どういう意味、ですか?」
「クレオ殿。お主が先ほどの戦いで見せた力について、伝えたいことがある」
「………………」
その言葉に、誰もが口を噤んだ。
ボクでさえも先ほどの力の意味を知らず、声の主のことも曖昧にしか知らない。ただドルニクの残した『英雄の力』という単語が、耳に張り付いて離れなかった。
その意味や理由を長は知っているのか。
しばしの沈黙の後に、ボクは意を決して彼に訊ねた。
「教えてください。……この力について」
「分かった。だがその前に、教えておかねばならぬこともある」
「……それは?」
「………………」
すると今度は、長の方が黙り込む。
でも数秒の間を置いてから、深く息をついてこう口にしたのだった。
「『人魔大戦』の真実について、だ」――と。
それはボクたちの知らぬ物語。
長命種たる彼らだからこそ、語り継ぐことのできた歴史についてだった。
しれっとコミック5巻も発売されて、連載も続いております!
ホントに遅くなり申し訳ございませんでした!!
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