訓練
外地に直接隣接する平地には、簡易施設を置き、常に付近の魔獣の動きをモニタリングしている。
魔獣避けの電波を発しているところから範囲1km内は基本的には、魔獣の一匹もいない状態となり、侵入がある場合は、即時実施部隊が対応にあたる。
逆に魔獣避けを受けてまで侵入できる魔獣は、高ランクであり、左官クラスまたは、3分隊以上の戦闘員が対応する。
そのため、簡易施設の実施部隊に左官クラスは、指揮と戦闘のために、2人以上が在籍している。
現在、その二人がカーテンションだけで作られた応接室でお茶をしていた。
基本指揮系統に身を置く、黒髪ロングの浅野中佐から話題を振る。
「昨日、新人隊員が二人配属されたようですねぇ。私は、出張中でしたので見られませんでしたが、戦闘訓練までされたみたいで。
イヤー私も見たかった。」
それに水辰大佐が返す。
「二人とも逸材でしたよ、先輩隊員に一対一で一発ずつ当てましたからね。」
浅野中佐が驚いた顔する。「確か、昨日残っていたのは、十元曹長の分隊でしたよね、あそこは全員がかなり鍛え上げている。それに一発入れるとは、確かに逸材だ。ちなみに、誰と訓練したんです?。」
水辰大佐が、「野比咲と河沙です。」と返す。
浅野中佐が顎を触りながら「防御の厚さと、攻撃の多彩さを抜けたんですね、本人たちを早く見たいですね。」
ならと、水辰大佐が窓の外を差し、「今訓練しているみたいですよ、吹っ飛ばされていますけどね。」
浅野中佐はそれをチラ見して、出張でたまった事務作業を進めようと、でわ、と自席へ戻って行った。
天兜は吹っ飛んでいた。ボールのように。
と言うか野比咲のでかいハンマーで吹っ飛んでいるのでゴルフボールのようであった。
俺は、正直キレそうだった。ハンマーには神力は纏ってないし、おそらく、手加減をされているのだろう。すぐに立てるくらいのダメージだが、痛いものは痛いし、ふっとばされる瞬間は、ほんの一瞬だが、意識が飛びそうだ。
神力に影響するため、平静を保とうとするが、限界であった。
「人をボールのように吹っ飛ばしやがて!!」
先輩に対し、失礼どころではない。
野比咲は、それに乗るように、「ならゴルフボールのように、止まったようなスピードで動いてんじゃねぇ。」
と言われているが、完全に相性の問題であった。
天兜自体のスピードは遅いわけではない。同期で言ったら、トップ10に入るスピードはある。
が、野比咲は、自身の手足の届く範囲、つまり制空権を固く守っており、天兜のスピードでは攻撃を入れることは、できない。
防御に関しては、河沙の時に見せた脳と脊髄に神力回し、反射を上げたとしても、こっちの防御をハンマーで潰してくる。
また、天兜がグハーーーと声をあげながらまた吹っ飛んでいた。




