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光晃が大海町に行った後の葵衣の行動

今回は光晃が大海町に行った後の葵衣の行動です

光晃以外の視点は何気に今回初めてです

では、どうぞ

「はぁ……光晃、どこ行っちゃったんだろう……」


 私、水沢葵衣は彼氏である岩崎光晃と鬼ごっこで勝負することになった。原因は女装を嫌がった光晃が理沙ちゃんがいない間にサボったのが原因だけど、私は今、光晃から鬼ごっこを提案された時に拒否していればよかったと心の底から後悔してる。だって、光晃が校内にもいないんだもん……私が今いる光晃のサボりスポットにも


「葵衣ちゃん、光晃から連絡あった?」

「真理さん……いえ、メールも電話もしたんですけど、連絡は返って来てません……」


 光晃と電話で話した後、私は真理さんに連絡し、私はすぐに北南高校へと向かった。最初はすぐに捕まえられると思ったけど、実際はそうではなかった。本来なら教育実習でお世話になった学校に行くのは文化祭当日の予定だったし、光晃と付き合ってる事も光晃が卒業するまで言うつもりはなかった。だけど、今はそんな事を言っている場合じゃない


「そう……でも、葵衣さんが実習中に何回か家出してたけど、その時だってすぐに見つけられた。今回だってすぐに見つけられるさ」

「はい……」


 光晃が教育実習生としてこの学校でお世話になっていた時に使っていたサボりスポット……光晃の事だからここにいると思っていたし、ここに来ればすぐに捕まえられると思っていた。だけど、実際には違った。いくら探しても見つからない


「どこ行っちゃったの?光晃……寂しいよ……」


 いつもならここにいるはずの光晃が今はいない……私の心にはポッカリと穴が開いたような感じだった


「葵衣さん……」


 真理さんがそっと寄り添ってくれている。だけど、完全に安心する事はできない。だって、好きな人がいなくなっちゃったんだもん……


「光晃、どこ行っちゃったんでしょうね?そもそも、どうしてこんな事になっちゃったんでしょうね?」


 光晃は今どこにいて、どうしているのか……私はそれだけが気になっていた


「………わからない、でも、こうなった原因は私─────いや、私達教師にあるんだろうな……」


 どこにいるかはわからない。だけど、いなくなった原因は教師にあると言った真理さん


「さ、さすがに大げさすぎなんじゃ……」


 光晃がいなくなった原因が教師にあるなんて大げさすぎると思う


「いや、大げさじゃないよ。光晃はよく授業をサボっていた。私達の授業がつまらないと言ってね。それは葵衣さんも知っていると思うが……」


 私が実習に来ていた時にも光晃は授業がつまらないからという理由で授業をサボっていた。だけど、先生達だって日々の授業の教材を作ったり、研究したりして授業をより良いものにしようと努力している。だけど、光晃にとってはつまらない授業で受ける価値がないものらしい


「知っています。私が実習に来ていた時にも言っていましたし……」

「私達教師も授業をより良いものにしようと努力してはいるんだが……どうしても一方的な授業になってしまってね。光晃にとってはそれがつまらなかった。だからサボったんだろうと私は考えている」

「はい……」

「でも、だからといってサボりを容認するわけにも放っておくわけにもいかない」

「そうですよね……進級する為の単位が足りなくなるかもしれませんし」


 光晃もサボり過ぎたら単位が足りなくなることくらいは知っていると思う。指導案の事とか詳しかったし、単位が足りなくなったら進級できなくなる事くらい知らないわけがない


「ああ。で、葵衣さんと付き合って性格が少し丸くなったから大丈夫だと思って光晃が女装する事で足りない授業の単位を補えないか?と私が提案し、その案がすんなり通った。だけど、それがいけなかったのかな?」


 光晃の女装を提案したのが真理さんだっていうのにも驚きだけど、その案をすんなり通す方もどうかしている。実習生の時には気が付かなかったけど、今になって光晃の言っていた北南高校の教師はどうかしているというのが理解できる


「わかりません……ですが、私と2人きりの時に光晃は『男が可愛いって言われても嬉しくない』って言ってました」

「やっぱり嫌だったのかな……?」


 私も光晃に女装してデートしてと言ったことがあるけど、やっぱり嫌だったのかな……それとも、鬼ごっこで逃げられる範囲と期間を決めてなかった私が悪いのかな……


「鬼ごっこを提案された時にちゃんと逃げられる範囲と期間を決めておけばよかったと思ってます……」


 光晃が鬼ごっこを提案した時はすぐに捕まえられると思っていた。だけど、その考えが浅はかだった。逃げられる範囲と期間を決めていないということは裏を反せばどこにどれだけの間逃げてもいいってことになる。光晃はそれをわかっていて鬼ごっこを提案してきたんじゃないかと思う


「葵衣さん、私からは何も言えない。今は手がかりを探そう」

「はいっ!」


 光晃がいなくなってから1時間しか経っていないし、夜にすらなっていないけど、私は光晃がすでに別の場所に行ってしまった気がしてならない


「とりあえず、私は校内で光晃を見かけた人がいないか探すから、葵衣さんは町の方をお願い!」

「わかりました!」


 普通の男子高校生なら文化祭準備期間と言えど授業中な事には変わらないし、学校を抜け出したら早退扱いになるから学校を抜け出そうなんて考えない。だけど、光晃は違う。普通の男子高校生とは違い、早退扱いになることよりも自分の勝利を選ぶはず


 真理さんと別れ、街へやって来たけど、私はどこから探せばいいかわからない……警察に行く?でも、今はまだ昼間だし、まともに取り合ってくれなさそう……とりあえず、駅前で聞き込みをしてみよう。駅に来てなくてもその周辺のお店の人か誰かが見かけているはずだし


「どうしよう……」


 駅前に来た私は再び悩んでいた。コンビニでも飲食店でも今日だけで何十人、何百人と人が人が出入りしているのに光晃のことを覚えている人がいるはずがない。私はその事をすっかり忘れていた


「駅前に来たはいいけど、コンビニの店員さんが覚えている保証なんてないのに……」


 コンビニも飲食店も両方とも店員が確実に覚えているなんて言いきれない。


「こんな時、光晃だったらどうするんだろう……」


 光晃が私と同じ状況に陥った時、光晃ならどうやって私を見つけ出すんだろうと考えてしまう。きっと自分のいる場所がどこかを客観的に判断してコンビニや飲食店を避けてダメ元で駅員とかに聞いて周るんだろうなぁ……ん?駅員?


「そっか、コンビニや飲食店より人の出入りが激しいけど、ダメ元で駅員に聞いてみればいいんだ……」


 駅員にダメ元で聞いてそれでわからなかったら諦めよう……やらないで後悔するよりやって後悔する方がいい


「ひょっとしたら光晃がどこに行ったかの手がかりが見つかるかもしれない」


 コンビニや飲食店より遥かに可能性が少ないとしても、それでも何もしないよりはマシ!


「そうと決まれば駅員室ね!」


 私は駅員室に向かった。誰か1人でも光晃のことを覚えていてくれている人がいる事を願って


「あの~、すみません」


 駅員室に着いた私は早速光晃のことを聞いてみることにしたけど、ハッキリ言って光晃のことを覚えている人がいるか不安でいっぱい……


「どうかなされましたか?」

「あの、この人なんですけど、見かけませんでしたか?」


 この駅員の女性が覚えていてくれてるといいんだけど……


「この人ですか……」


 何やら考え込んでいる女性。まぁ、ダメ元で聞いてるから覚えていなくても無理はないんだけどね……


「来ませんでしたか?」


 光晃がここへ来たという確証はないし、来たとしても1日に駅を利用する人は10人や20人じゃない。覚えていなくても仕方ない


「他の者に聞いてまいりますので携帯の方をお借りしてもよろしいでしょうか?」

「はい」


 私は駅員に携帯を渡し、その場で待つ。普通なら警察でもない限りはすぐに切り捨てられるのに


「お待たせいたしました」


 数分後、先ほどの女性が戻ってきた。覚えていた人いるかな……?


「はい。それで、この人を見た人は?」

「いましたよ。この時期に行くにしては珍しい場所までの切符を買っていたのを駅員の1人が見ていたそうで印象的だと言っておりました」


 そんな事ないと思っていたけど、光晃はこの街から出ていた。だけど、どこへ?


「そうですか。ちなみに行先とかってわかりますか?」

「は、はぁ……行先ですか?」


 駅員の私を見る目が不審者を見る目になってきている。そりゃ警察でもないし捜索のビラを配っているわけでもない私が写真を見せて探していますなんて言ったら怪しむか……


「私、この人の恋人なんですけど、突然いなくなってしまったんです……」


 本当は鬼ごっこしてていなくなったけど、そんな情けないことは言えない。それに、私が光晃の恋人である事は事実だし


「そうでしたか……この人の行先ですよね?」

「はい……」


 駅員の私を見る目が不審者を見る目から道場の眼差しに変わった。不審者を見る目よりはマシだけど、同情の眼差しを向けないでほしいなぁ……


「この人の行先は大海町です」

「大海町……わかりました、ありがとうございます」


 私は駅員にお礼を言って1度家へ帰る事にした。真理さんにも連絡しないといけないし


 家へ帰る道中、私は携帯を取り出し、真理さんに電話を掛ける


『もしもし、葵衣さん?どうしたの?』

「光晃がどこへ行ったかわかりました」

『本当!?』

「ええ、光晃は大海町に行ったみたいです」

『大海町か……葵衣さん』


 大海町はここからだと車で4時間、列車でも2時間くらいは掛かるし、光晃が行った場所が大海町だっていうのはわかったけど、大海町のどこに行ったかまではわからない


「はい」

『本当なら私も一緒に行って光晃を連れ戻したいけど、私は仕事があるから行けない。私の代わりに光晃を連れ戻しに行ってくれない?』

「はい!」


 私は光晃を連れ戻すべく大海町に向かうことにした。あ、でも、その前に一旦家へ戻って準備しないと!


「光晃……見つけたら思いっきり甘えてやるんだから……」

今回は光晃が大海町に行った後の葵衣の行動でした

光晃以外の視点は今回が初めてでした。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました

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