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僕は将来について考える

今回は光晃が将来について考える話です

高校2年生で進路の事はともかく、結婚について考えるのかな?

では、どうぞ

「結婚……かぁ」


 昼休み。僕は結婚について考えていた。僕はまだ結婚できる年齢じゃないけど水沢先生は結婚できる年齢だ。教育実習に来ているくらいだし、大学4年だから当たり前か


「結婚は人生の墓場とか人生のゴールって言うしなぁ……」


 教室で1人結婚の事を考えるってどうなんだろう?彼女すらいない僕が結婚とか……夢見がち過ぎて笑えない


「結婚の前に彼女作らないとなぁ……」


 結婚する以前に彼女がいない僕に結婚は無縁だ。


「結婚がどうかしたの?」


 結婚の事を考えていた僕に声を掛けてきた人物がいた


「水沢先生ですか……」


 そう、僕の夢の中では妻となっていた人物。水沢葵衣その人だった


「うん、で?結婚がどうかしたの?」


 僕は教室で話す人間は秀義と理沙くらいだし、クラスメートは僕に対し、あんまり興味関心がないみたいだし


「僕が将来結婚するとしたらどんな女性がいいかなと思いまして」

「…………」


 結婚の話をしたら水沢先生は黙り込んでしまった。どうしたんだろう?水沢先生の年齢を考えたらまだ焦る年齢じゃないと思うけど?


「どうかしました?」

「あ、いや、岩崎君がどんな人を結婚相手にするのかなと思って……」


 生徒と教育実習生がする世間話ってレベル────じゃないような気もするけど、それ以上に気になるのが水沢先生がどうして明らかに悲しそうな顔をしているのかだ


「どんな人を結婚相手にするかはまだわかりませんよ。だって、僕にはまだ彼女すらいませんから」

「そ、そうだよね!彼女すらいないのにわかるわけないよね!」


 結婚相手以前に彼女すらいないと知った後の水沢先生の表情は明るかった。この人、ヤキモチでも妬いたのかな?


「光晃、水沢先生?」

「「何?」」

「ここ、教室、2人とも注目の的、OK?」


 呆れた表情で今の状況を端的に説明する秀義。え?聞かれてたの?


「「…………」」


 秀義に言われて周囲を見回すとクラスメートの視線が僕と水沢先生に集っていた


「ごめん、秀義。次から気を付ける」

「名倉君、ごめんね?」

「2人ともわかってもらえればいいんだ。ところで、水沢先生はどうして教室に?」


 結婚の事を考えていて忘れていたけど、水沢先生が教室にいるのはどうして?いや、研究授業が終わって指導案を作成するという作業がなくなったし、やる事がなくなったのはわかるけど


「研究授業が終わって指導案を作らなくなったからやる事がなくなってね」


 要するに今までは昼食時にも指導案を作成しながらだったけど、もうそんな事をする必要がなくなったからか……ついでに言うと教材研究する必要もなくなったんだよなぁ……


「暇だし、職員室に居づらくなってここへ逃げ込んできたのかと思っていましたが、生徒と積極的に関わりに来たんですか」

「…………」


 あれ?どうして水沢先生は僕から目を反らすんだろう?何か気に触る事でも言ったかな?


「光晃……」

「何?」

「鈍感」


 秀義に鈍感だんて言われたくない。僕ほど人の気配や人の気持ちに敏感な奴はいないでしょ?


「わ、私の事は置いておいて、お昼にしよっか?」


 露骨に話を変えてきたよ……この人。って事は、職員室に居づらくなったな、この人


「そ、そうですね!昼飯にしましょう!」


 何かを察した秀義だけど、それを僕が口うるさく声の事を言っていた時に発揮してほしかった


「はぁ……」


 職員室に居づらくなって教室に避難してきた教育実習生といつもはウザいくらい暑苦しい幼馴染と僕はなんとも言えない雰囲気での昼食を摂った


「「「ごちそうさま」」」


 午前の授業は寝て過ごしたけど、午後の授業は苦手科目じゃない限りは起きていよう!


「…………」

「じゃあ、次、岩崎君、読んで」


 さっきまでの僕を殴ってやりたい……それというのも原因は午後一発目の授業の教科担当にある


「僕は疑問に思います。先生はどうして荒い息遣いで音読の指名を僕にしてくるの?」

「岩崎君!!ちゃ、ちゃんと読みなさい!!ハァハァ……」

「ちゃんと読んでほしいのなら僕に荒い息遣いで僕に熱い視線を向けて来ないでください。田中先生」


 午後一発目の教科は国語で担当は田中先生。そう、今朝、僕が揉めた教師である。が、1つだけ違うのが今朝は僕を親の仇のような目で見てきたけど、今は何というか、発情した犬とかそんな感じだ


「だ、だって、今朝の岩崎君の一発が気持ちよくて……私、何かに目覚めちゃった♡」


 この人が何を言っているか理解できない。というか、理解したくない。目覚めたって何!?


「何に目覚めたか知りませんけど、ちゃんと授業してください。そして、僕が目立つような発言をするのは止めてください」


 目立つならまだしも、いつの間にかクラスメートの視線が僕に集まっていることは見なくてもわかる。普段以上に視線を感じるし


「じゃ、じゃあ、ちゃんと授業ができたらご褒美くれますか?ご主人様?」


 僕は異世界に迷い込んだのかな?田中先生が何に目覚めて何を言っているのか理解したくない!!


「岩崎の奴マジで?」

「あの人の話を聞かない事で有名な田中先生をねぇ~」

「アイツ、どうやって手なずけたんだ?」


 ヒソヒソとクラスメートが話しているのが聞こえるけど、以前の田中先生は人の話を聞かない事で有名だった事と、そんな田中先生を僕が手なずけた事になっている


「ちゃんと授業ができたら先生の言う事をできる範囲で聞きますのでちゃんと授業してください」

「や、約束よ?」

「ええ、なので授業を」


 僕はこの場を収める為に田中先生の言う事を出来る範囲で聞くという事を約束し、田中先生は授業を再開した


「つ、疲れた……」


 昨日の研究授業とはまた別の疲労感が僕を襲う。いつもなら授業が終わっても特別疲れたとかは思わないけど、どうして今回ばかりはこんなに疲れるんだろうか?


「さぁ、岩崎君!ご褒美タイムよ!!生徒指導室に行きましょう!」


 授業を続けさせるためとはいえ、できる範囲で言う事を聞くと言ってしまった手前、断わる事ができない僕は生徒指導室に連行されてしまった。連行される途中に見たクラスメートの視線は可哀そうなものを見るような目だった


「言う事を聞く前に1ついいですか?」

「は、はい!!何なりと!!」


 生徒指導室に連行された僕は田中先生に聞く事がある


「今朝は僕を目の敵にしていたくせにどうして今は僕をご主人さまって呼んで荒い息遣いなんですか?」


 人間、そう簡単に変われるものじゃない。考え方が変わっても根本的なところは変わらない。田中先生の場合は目覚めちゃいけないものに目覚めた。だけど、人の話を聞かないという部分は変わらない。問題はどうして目の敵にしていた相手をご主人様とか呼ぶんだろう?


「そ、それは、今朝の一撃で私の中にこう……稲妻が走り、岩崎君なら私のご主人様に相応しいかな?って……」


 なるほど、理解できない。今朝の一撃って、校長室を出ようとした僕をこの人が引き止めた時に喰らわせた一撃の事かな?


「理解したくありませんが、理解しました」


 理解できないなんて口に出したら絶対に話が長くなる。ここは理解できないけど、理解したフリをして適当に誤魔化しておく事にした


「そうですか、それで私との約束は覚えてますよね?」

「ええ、もちろんです」


 自分で言い出した事を忘れるはずがない。忘れるはずがないんだけど、何を要求されたものか……


「それで私の要求なんですが……」

「はい」

「わ、私の事を罵ってください!!」


 あー、これはドMに目覚めたか……授業中に僕が目を背け続けてきた事実でできれば永遠に知りたくはなかった


「は?」

「ですから!私を!強めに!罵ってください!!」


 小学校、中学校と現在に至るまでに教師や教育実習生に関わる機会なんてたくさんあった。小学校でも中学校でも教師が転勤で入れ替わるなんていう事はたくさんあったし、実習生だって1度に複数の人が来た。こんな前置きは置いておいて結論を言うと、教師に恨まれはしたけど、ドMになりましたなんて初めてだ


「…………とりあえず、落ち着け変態」

「きゅぅぅ!!」


 あ、適当に言ったのに失神して田中先生が倒れた。とりあえず、願いは叶えたから教室戻ろ


「はぁ、今までは教師に恨まれるばかりだったけど、ドMに目覚めるなんて教師は初めてだ……」


 今までの教師の中にドMに目覚めた人なんていなかった。それが、今日の朝に一悶着あった教師だったらなおの事


「僕は平和に学校生活を送りたい」


 田中先生がドMに目覚めてから思う。平和な学校生活を送りたいと


「次の授業はなんだっけ?」


 僕はこの後の授業をどうやって受けたかなんて覚えていない


「ようやく放課後になった……」


 朝は人の話を全く聞かない教師に絡まれ、午前の授業は寝て過ごし、午後の授業は寝ないように気を付けていたら朝に絡んできた人の話を全く聞かない教師がドMに目覚めていた。誰か教えて……どうやったら1日でこんな事になるの?


「はぁ、明日は水沢先生の実習最終日だっていうのに……」


 自宅への道中、この2週間を振り返っていた。僕が授業をサボって真理姉さんに見つかって、サポートを命じられて……あれ?指導案と教材研究以外でサポートしたっけ?


「何だかんだで楽しかったのかな?」


 実習当初は関わりたくないと思っていたけど、それも楽しかったような気がする。本当に楽しかったかは終わってみなければわからない


「まぁ、どんな結果になっても明日が最後か……」


 口に出して言うと寂しさを感じる事もあるけど、それは多分、気のせいでしょ


「明日は何事もありませんように」


 今日は朝からいろいろあったけど、明日こそは何事もなく始まり、何事もなく終わってほしいということを祈りつつ、自宅へ向かった

今回は将来について考える話でした

今回で13日目は終わりです。次回からは最終日になります

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました

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