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僕は女性2人と休日を過ごす

今回は日曜の昼から夜までの話です

光晃は幸せそうに寝ている葵衣と真理を見て何を思う?

作中に出てくる研究授業は先生の先生による先生の為の授業参観程度に思っていただければ幸いです

では、どうぞ

「あれ?僕は一体……あ、そうか、寝てたんだっけ?」


 積みゲーしてたギャルゲーを消化しようとしたけど、水沢先生と真理姉さんが嫉妬してそれどころじゃないと思って止めた。その後、特にする事もなく寝てしまった。ここまでは覚えているけど、いつの間にか寝ていて今、目が覚めた


「今は何時だろう?」


 寝ているのは学校で授業をサボっていても家にいても変わらないけど、時間は気になる。主に昼食の準備の関係で。朝とは違って真理姉さんも水沢先生も僕にしがみ付いてはいないので起き上がって部屋を出るのは簡単な事だ。


「12時半か……」


 学校に行ってると昼食を食べるのは13時だから平日だと今くらいの時間に昼食を食べるのがちょうどいい。だけど、今日は休日だから昼食を食べるには少し遅いと感じる。


「昼ごはんどうしよう……」


 今から昼食を作って食べてもいいけど、時間が時間だし、ガッツリ食べるわけにはいかない。軽めのものだったらいいかもしれない


「まずはキッチンに行って何があるか確かめないとね」


 寝ている真理姉さんと水沢先生を起こさないように部屋を出る。これは朝と同じ作業だ。別に起こしてもいいけど、幸せそうに寝ている2人を起こすのは気が引ける。


「できたらまた呼びに来るからね」


 僕は真理姉さんと水沢先生の頬に軽くキスをしてから部屋を出る。頬にキスをしたのは僕の気まぐれで深い意味はない


「教師と教育実習生が嫌いな僕が教師である真理姉さんと教育実習生である水沢先生の頬にキスするなんてね……唇にキスしている時点で頬にキスなんて軽いか」


 唇を奪っている時点で頬にキスなんて今更感がある。だから気にする事なんて学校にバレた時以外の事を除いてはない


「実習生が来たって聞いた時は毎年の事ながら嫌だったけど、水沢先生は不思議と嫌じゃない自分がいる」


 今までの実習生は僕が冷たくあしらったら逆に絶対に何とかしてやると言って僕に絡んできた。だけど、水沢先生は僕に関わってくるのは今までの実習生と変わりはないけど、自分が何とかしてやるとは言わずに僕にただ関わってくるだけでそれ以外は何もしない。僕にとっては理想の教育実習生だと思う


「それでも現状僕は教育実習生が大嫌いだし、教師も大嫌いな事には変わりない」


 キッチンで何を独り言を言っているんだろう?そんな事よりも早く昼食を作らないといけない。独り言を言う前に早く昼食のメニューを決めてしまおう


「そうめんがあるからそうめんでいいか」


 そうめんなら茹でて氷水に入れて終わりだから楽でいい。好き嫌いが分かれる事もない。そうめんは好き嫌いが分かれる事はないけど、薬味は別だ。しそなんかは好き嫌いがある


「しそなんて家にはないか……」


 しそなんて今は家にないから関係ない。おっと、そろそろ茹で上がるから引き揚げますか。そうめんは短時間で茹で上がるので調理にあまり時間は掛からない


「さて、完成したから水沢先生達を起こしに行きますか」


 朝はハムエッグとパンだったから麺がのびる事を心配する必要がなかったけど、今回は麺類なので時間との勝負になる。


「2人とも昼ごはんできたよ」


 自分の部屋なのでノックする事はしない。真理姉さんと水沢先生が起きている事を願って部屋のドアを開ける。どうせ寝ているに決まっているけど


「「…………」」

「2人とも僕のベッドで正座して何してるの?」


 どうせ寝ていると思って部屋のドアを開けたら真理姉さんと水沢先生が僕のベッドに黙ったまま正座していた。しかも、顔を真っ赤にして。熱でもあるのかな?


「「何でもない」」


 真っ赤になって正座したままだったけど、絶対に何かあったと思う。本人たちが何でもないって言うから気にしないけどね


「そう?それより昼ごはんできてるから早く下りてきてね」


 昼食ができている事だけ知らせて僕は部屋を出る。女性が真っ赤になって何でもないって言っている以上は何を聞いても無駄だろうし


「「うん」」


 真理姉さんと水沢先生の返事はどこか上の空になっているから昼食のメニューだけ伝えておくかな


「別にそのままでもいいけど、昼ごはんはそうめんだから早く来ないとのびるから」


 昼食のメニューだけ伝えて部屋を出る。僕は筋肉隆々のマッチョじゃないから2人の女性を同時に運ぶ事なんてできない。


「「すぐ行くね」」


 昼ごはんがそうめんだと伝えてもベッドから動く気配がなかったのでもう一押ししておこうかな?


「そのままいるとそうめんはのびてベタベタになるけど、僕の2人への興味は完全に失せるからね」

「「すぐ行くから!!」」


 僕が真理姉さんと水沢先生への興味が失せると言った途端に大慌てでベッドから下りた。で、結局は3人でリビングに下りて昼食を食べる事になった。


「「「ごちそうさまでした」」」


 のびる前にそうめんを食べきり、後片付けもそうめんを入れてた器と麺つゆを入れていた器、それに、そうめんを茹でていた鍋と湯切りに使ったザルだけだから楽だった


「さて、昼ごはんも済んだけど何するの?」

「光晃とイチャイチャ!」

「光晃君とイチャイチャ!」


 2人揃って同じ事を言い出した。この2人は僕以外に興味ないのかな?そういえば秀義が言ってたけど、水沢先生は妹との問題は解決したのかな?


「イチャイチャしたいのはわかったけど、1つ質問させてもらえないかな?」

「「何?理想の男性のタイプ?」」


 どうして僕の質問が理想の男性のタイプに繋がるんだろうか?質問の内容は違うんだけどさ


「いや違うから。僕は水沢先生の妹さんが家族と上手くいってないって秀義から聞いたけどその後どうなったかを聞きたかっただけ」

「「え~」」


 真理姉さんと水沢先生は揃って不満そうな顔をしていた。教師や教育実習生の家族関係がどうなろうと知った事ではないけど、家族の問題を学校にまで持ち出されたら面倒だから解決したかどうかくらいは聞こう


「はいはい、理想の男性のタイプは後で聞くからね。今は質問に答えようね」


 子供を言いくるめている気分だ。真理姉さんも水沢先生もこれで僕より年上だって言うんだから世の中は不思議な事もあるものだと思う


「ぶ~、わかったよ。両親と妹の揉め事は妹は教育大に行って社会科の教員免許を取るって妹が言って両親は音楽とかの副教科の教員免許にしなさいって言って揉めてただけだよ?」


 く、くだらない……水沢家はなんてくだらない理由で揉めてたんだ……いや、ある意味では平和なのかな?


「あ、そうですか」

「うん。何?光晃君、心配してくれてたの?」

「いや、秀義が水沢家で揉め事があったって聞いたので気になっただけです」


 水沢家で揉め事が起こって水沢先生の実習に影響が出てたら僕の仕事が増えると思うし、僕はできる事なら教師にも実習生にも関わりたくない


「そうなんだ……」


 露骨にガッカリする水沢先生。何か僕は悪い事したかな?僕が実習生の家庭状況を気にしている事自体が珍しい事なんだけど


「水沢先生が無事に実習を終わらせられるのに必要だと思ったから聞いたんですけど……取り越し苦労だったみたいですね」


 何もないだけマシだと思う。これで何か事件でも起こされても困る。だけど、水沢先生の実習は2週間ある。最初の1週間が終わっただけで実習はまだ1週間残っている


「うん、気にしてくれてありがとう」

「別に」


 照れくさくて水沢先生から顔を反らしてしまった。こんな事だったら気に掛けるんじゃなかった。どうして僕が水沢先生の家族を気にしなきゃいけないのか……


「珍しいね?光晃が教育実習生の家庭状況を気にするなんて」

「え?」


 真理姉さんの発言を聞いてポカンとする水沢先生。真理姉さん、余計な事を言わないでくれないかな……面倒な事になりそうだし


「真理姉さん、余計な事を言わないで」

「ごめんね?光晃」


 謝罪の言葉が疑問形になっているのは気にしないけど、本当に余計な事を言わないでほしかった……


「光晃君……」


 水沢先生は水沢先生で目を輝かせて見つめないでほしいんだけど……もう慣れたからいいけどね


「真理姉さんは謝るならちゃんと謝って。水沢先生は目を輝かせて見つめないでください」

「「てへ☆」」


 この2人は完全に僕で遊んでいるか僕を弄っている。普段冷たい態度をとっているから今日ぐらいは弄られても我慢しようかな?


「可愛いけど、今度からなしの方向で」

「「か、可愛い……」」


 2人揃って照れるな。はぁ……真理姉さんも水沢先生もしょうがないなぁ……


「2人とも僕より年上だけど恋をした事ないの?可愛いくらい言われた事あるでしょ?」

「「悪かったわね!彼氏いない歴イコール年齢よ!!」」


 僕は真理姉さんと水沢先生の闇を見たような気がする。というか、僕は地雷を踏んだのかもしれない。恋をした事があるかと年齢は女性にとっては禁句だという事を知った。


「じゃあ、水沢先生の彼氏に僕が立候補しよっかな」

「本当!?」


 社交辞令として彼氏候補に立候補しようかな?って言ったけど、水沢先生は食いつくように聞いてきた。いつか悪い男に騙されないか不安になる


「水沢先生の研究授業が無事に終わったら考えますよ」


 とりあえず研究授業を無事に終わらせるという目標を設定し、うまくいってもいかなくても研究授業が終わってから考える。教育実習生にはこれが1番だと思う


「本当!?本当に研究授業が終わったら考えてくれる?」

「もちろん」

「約束だよ?」

「わかりました」


 1つの目標を設定する。水沢先生は目標達成に向けて頑張るし、僕は水沢先生が本気でも本気じゃなくても考える時間ができる。研究授業が終わるまでに答えを出せばいい事だしね


「光晃、ちゃんと考えなきゃダメだよ?」


 真理姉さん、耳打ちしてまで言わなくてもちゃんと考えるよ。僕は教師と違って約束を守る。教師は約束を破る事を正当化する人種だし


「わかってるよ」


 この後、水沢先生は帰宅するのかと思った。だけど、真理姉さんとの話が弾み家に泊まる事となった。明日は学校なのに大丈夫なのかとは思うけど、真理姉さんと一緒に学校に行くんだから遅刻する心配はないだろうなと思う。


今回は日曜の昼から夜にまでの話でした

さて、次回からは葵衣の実習2週間目に突入します。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました

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