共通:2周回目版
昨日は夏祭りで過去に会った不思議な青年と再開したり、手に不思議な珠が宿ってしまったりと昨日は色々なことがあったが無事に一晩があける。
私は朝から祖母の家を探索してまわっていた。
「あれ?」
体重の軽い子供の頃は気がつかなかったが、畳を踏むときの音や感覚が一ヵ所だけおかしい。
きっといわゆる探索モノのお約束の床下に隠されたなにかがあるのだろう。
別に盗るつもりはないし、特にお金とか恥ずかしいものとかだったらそっとしまう。
「え?」
手をかけて上げると畳はとても軽く持ち上がって、底に葛籠があった。
それを開き、私は中にある薄手の茶封筒をとりだす。
てっきり大切なものでもあるかと思いきや、これしか入っていない。
紐の封は後で結び直すことができる。土地の権利書とかかと思いながら中の書類を軽くみてみようとした。
「な、なにしてるの?」
「きゃあああ!?」
紐に手をかけていると後ろから母に声をかけられ、私は飛び上がる。床を暴いたことを言い逃れはできない。
「もう、高校生にもなって宝探し?」
悪いことをした自覚はあるし叱られる覚悟はできているが、母は怒るわけでもなく笑って私をからかった。
よく考えたら母はいつも楽観的で、頭ごなしに怒られたことはない。
もちろん怪我をしそうになったら走るのはやめなさいと注意はされる。
特に車には気を付けなさいと言われた。
母の姉は交通事故で他界しているから余計に心配らしい。
「それ読んじゃったの?」
「ごめんなさい!まだ開封してないけど勝手にみようとしてた」
さすがに隠してあるのを無理矢理暴くのは悪気がなくてもだめだと改めて自覚した。
「それはこの家の土地の権利書だから、みてもつまらないわ。そうね……お祖母ちゃんや私達が老いたら引き継げるわよ」
たしかに私には兄弟がいないので、必然的に権利は私のものになる。
「じゃあしまっておくわね。お祖父ちゃんお祖母ちゃんには黙っておいてあげる」
私は罪悪感を残しつつ、ありがとうといって和室を去る。
それからは家を歩きまわるのではなく神社巡りを始めた。
「静華」
「なーにしてるの?」
――私を呼ぶのは遠縁の双子の榊兄弟だ。昨日は彼等、従兄とで夏祭りにいった。
途中で双子の友人も加わったり道中で不思議な少年とも出会う。
そして私が昔出会ったとおぼしき青年とも再開した。
「あ、厭紀さん、乃穢さん。私は特にやることがないので村を観てまわっています。このあたりに神社はありませんか?」
「お前夏休みの宿題は?」
「初日で終らせました」
「へーボクは昔最終日にまとめてだしてたよ」
「それで終わらないとか泣きついてきたよな。俺は毎日コツコツやってたからそんなヘマはしなかった」
双子なのに中身は正反対らしい。
「年の近い兄弟がいるっていいですね。私は一人っ子なので宿題は手伝って貰えないので」
そっくりな双子の姉妹がいたら入れ代わって学校にいってもクラスメイトにバレないとかやれちゃうんだろうなあ。
「いやいや宿題は自分でやれよ」
私はですよね。と笑い飛ばす。
「神社ならここから北東にある“タタリクビラ”神社がいいよ」
「ああ西側にある“黄昏紫神社”はやめておけ」
二人に紹介された神社、オススメのほうがどう考えても名前が不吉すぎる。
というわけで先に村の名前がついている黄昏紫神社へ向かった。
「あ……」
ここは恐らく夏祭りのときに忍び込んだ神社。
いたって普通の佇まいで、彼等が何故あんなに嫌そうな反応をしたのかわからない。
私はとりあえずお参りをすることにした。
「はじめまして、私は神主をしている柴金織鉱と申します」
温厚そうな黒髪の男性が声をかけてきた。
「ああ……どうも、はじめまして私寡李部静華です」
「この村は初めてですか?」
男性と少し話て帰ろうとしていたところで、神社の奥側から視線を感じ、振り向くと人がいて眼があった気がした。
とてつもない恐怖に襲われ、私の足は無意識に走り出していた。
階段を全て降りた後、私は酸欠になる。意識は朦朧として何が何だかわからない。
―――誰か助けて。
◆私の頭にはなにが浮かんだ?
【少年】
【青年】
【織鉱】
【黒い影】




