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恋人に浮気されて意気消沈した俺はお隣に住むデカすぎる美人三姉妹に死ぬほど溺愛される  作者: かくろう
第1部

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第18話 閉じ込められた体育倉庫 

閉じ込められて、どれだけ経っただろうか。


「ゆーま、さっきはごめん」


「もういいって」


俺達は閉じ込められた体育倉庫の片隅で、肩を寄せ合って座っていた。


どうにか出口はないかと探してみたが、窓のひとつも存在しない体育倉庫ではそれも見つからない。

コンクリートの壁は冷たく、わずかな明かりだけが天井の小さな換気口から差し込んでいる。


「……っ」


その時、ブルリと体を震わせる澪に気がついた。

汗を掻いたままだったので、蒸発した水分が体温を下げたらしい。


「寒いか?」


「ん……へーき……」


だけど両手で体を抱く澪の腕には鳥肌が立っている。


今日は気温が低い方だ。体育館の密室では熱源がないのでコンクリートの壁が余計に肌寒さを助長させていた。


俺は迷わず自分のジャージを脱ぎ、澪の肩にかけた。


「これ、着てろ」


澪の瞳が少しだけ揺れた。


「……ゆーま……まだ……寒い」


その声は小さく、でも確かに俺を求めているように聞こえた。

無表情のまま、でも瞳が熱を帯び、何かを訴えるような目で俺を見つめてくる。


俺は息を飲み、意を決した。


「……来い」


俺は澪の体を引き寄せ、両腕でそっと抱きしめた。

大きな体が俺の胸に収まり、冷えた肌が徐々に温かくなっていくのを感じた。


「ん……温かい♡」


澪の声が、耳元で甘く響いた。

無表情のまま、でも体は素直に俺に寄りかかり、腕が俺の背中に回ってくる。


体育倉庫の暗い空間に、二人だけの静かな息遣いが響く。

澪の体温がじんわりと伝わり、俺の胸の鼓動が少し速くなった。


(……これは、まずいかも)


心の中でそう思いながらも、俺は澪を抱きしめる腕の力を少しも緩められなかった。


ふと、俺は昔のことを思い出した。

澪は小さい頃、閉所が苦手だった。

一度、遊んでいて物置に閉じ込められたことがあり、その後しばらく暗い場所を避けるようになっていた。

今もその軽い閉所恐怖症が残っているのかもしれない。


俺は澪の背中を優しく撫でながら、静かに声をかけた。


「澪、大丈夫だよ。

俺がここにいるから……ゆっくり息をして」


澪の体が小さく震えた。

無表情のまま、でも俺の胸に顔を埋める力が少し強くなった。


「……怖い……」


その声は、ほとんど聞き取れないくらい小さかった。

いつもクールで無口な澪が、こんな風に弱音を吐くのは本当に珍しい。


俺は澪の長い黒髪を優しく撫で続けた。

指先で髪を梳き、背中をゆっくりとさすりながら、できるだけ落ち着いた声で話しかける。


「もう少しだけ我慢しよう。

誰か来るまで、俺がずっとこうしてるから」


澪の息が、少しずつ落ち着いていくのが分かった。

無表情の顔が俺の胸に押しつけられ、熱い吐息がシャツ越しに伝わってくる。


「ゆーま……温かい」


その言葉に、俺の胸がじんわりと温かくなった。

閉じ込められた状況なのに、澪の体温と柔らかい感触が、なぜか安心感を与えてくれる。


俺は澪を抱きしめる腕に少し力を込め、耳元で囁いた。


「澪は強いよ。

バレーでいつも頑張ってる澪が、こんなところで負けるわけないだろ」


澪の体が小さく震え、俺の胸に顔を埋める力がさらに強くなった。


くぅ……このチビっちゃい体が恨めしいぜ。

俺の体面積では澪を包んでやることができない。


「ゆーま、お願い……ある」


「どうした? まだ寒いか?」


「うん……寒いから、体温上げる」


「そうだな。俺の体じゃこれ以上包んでやれない」


「いい……ハグハグ……このまま。それより、澪の首、噛んで?」


「あんだって?」


ちょっと何言ってるか分かんないです。


「興奮して、体温上げたい……。首、噛み付いて。澪、それが興奮する……」


幼馴染みの性癖が大分アレな件について……。

いや、どうしろってんだ。


俺も理性が保てる気がしない。正式に交際もしていない女の子相手に不埒なマネなんてできるはずもない。


(いや、さっき向こうから襲われかけたけど……いいのかな……)


イッちゃって……いいのかな。


「よ、よし……ちょっとだけな」


誘惑に負けた……。澪の良い匂いがそれを助長している。


俺は一旦離れ、澪に膝立ちになってもらうようにお願いする。


そうしないと背丈のバランスが合わない。

改めて見ると、膝立ちになった澪と、立っている俺。


それで丁度良いバランスなんだ。


泣いてないもんっ! いや、今更この身長差を気にする俺ではない。


むしろ、俺達はこのバランスこそが理想なのではないか。そう思うことにしよう。


「いくぞ」

「ん……もっと、強く抱いて♡」


「その言い方はデンジャラスだから……いくぞ、痛かったら言えよ」


「来て……」


「よし……かぷっ」


驚くほど白い肌をした澪の首筋に、そっと歯を立てた。


「んっ、んんんっ♡ それ♡ いい♡ もっと、もっ……とぉ♡」


「ハムハム……んんっ」


最初は恐る恐る甘噛みを少し強くして……徐々にアゴに力を込めていく。


(柔らけぇ……そして良い匂いがする)


澪の首筋はスベスベで、触れるだけで指が滑るような滑らかさだった。

ふんわりとシトラスのような爽やかな香りが漂い、汗の湿り気と混ざって、甘く刺激的な匂いになっている。


その肌の質感に、俺の胸が激しくざわつく。

柔らかくて、温かくて、でも少しだけ弾力がある。

噛むたび、澪の体が小さく反応し、俺の理性が少しずつ溶けていくのを感じた。


正面から抱きしめているので、澪のたわわな膨らみの柔らかさがダイレクトに胸板に押し潰されてしまう。


段々と興奮が高まり、俺は首筋を噛んだまま、舌をペロペロと軽く動かしてみた。


「んあっ……♡ あっ、んんっ♡ ゆーま……それ、すごい……♡」


澪の声が、いつもより甘く色っぽく響く。

無表情が崩れ、瞳が潤み、息が荒くなる。

俺の胸に体を強く押しつけ、モジモジと腰を擦りつけてくる。

その動きが、理性の糸をさらに緩めていく。


「澪……もう、ちょっとだけ……」


俺の声も、気づけば少し掠れていた。


体育倉庫の暗い空間に、二人の荒い息遣いだけが響いていた。


(うっ……いかん……紳士ゾーンが覚醒してしまう)


こげなことをしていたら仕方なかとですよ!!


だけど止められない。

やめられない、止まれない……。


何故だか子どもの頃に見たお菓子のCMのフレーズが浮かび上がってくる。


余計な事でも考えていないと一瞬で理性が吹き飛びそうだ。


澪の首筋の肌は本当に滑らかで、舌でなぞるたびに甘いシトラスの香りが濃く立ち上る。

汗の湿り気と混ざり、熱を帯びた肌の味が俺の舌に広がる。

柔らかい肉の感触が唇に吸い付くように絡みつき、噛むたびに澪の体がびくびくと震える。

その反応が、俺の興奮をさらに煽り立てる。


澪は俺の胸に体を強く押しつけ、腰をゆっくりと擦りつけてくる。

無表情が完全に崩れ、瞳が潤み、甘い吐息が俺の耳にかかる。


「んっ……♡ ゆーま……もっと……強く……♡」


その声は、いつもクールな澪とは思えないほど甘く、色っぽい。

俺の理性が、限界まで削られていく。


俺は首筋を噛んだまま、舌をゆっくりと動かし続ける。

澪の体が熱くなり、俺の体にぴったりと密着して、モジモジと腰を擦りつけてくる動きが激しくなる。


身体中の熱量が1箇所に集中していくのが分かり、思わず背中に爪を立てるほど力んでしまった。


「ん♡ ゆーま、それ、それ好き♡ 力強く、澪のこと、求めて……ゆーまになら、傷だらけにされたい」


(くぅう……いちいち(へき)に刺さることを言わないでほしい……)


暗い倉庫の中で、二人の荒い息遣いと、肌が擦れ合う小さな音だけが響いていた。


段々と興奮が抑えきれなくなってくる。

俺の頭の中が熱くぼやけ、理性の糸が細く引き延ばされていく。


汗の湿り気と混ざり、熱を帯びた肌の味が俺の舌に広がる。

柔らかい肉の感触が唇に吸い付くように絡みつき、噛むたびに澪の体がびくびくと震える。


澪の息も荒くなり、俺の胸に押しつけられた体が熱を帯びてくる。

無表情が完全に崩れ、瞳が潤み、唇が小さく開いて甘い吐息を漏らす。


「ゆー、ま……ゆーまっ、ゆーまっ♡」


どこがとは言わないが、ズキズキと張り詰めたものが痛みすら感じさせた。


「み、澪……」

「ゆー、、まぁ……ぁ」


見つめ合う2人。

目の焦点が合わなくなってきて、ハァハァと息が荒くなるお互い。

唇が徐々に近づいてきて……


口を半開きにした澪の赤い舌に吸い付い――――――


「おーい、誰かいるのかー!」


「「!?」」


その瞬間、外から大きな声が響いた。

鍵の開く音がカチャカチャと聞こえ、倉庫のドアが勢いよく開かれた。


俺と澪は慌てて体を離した。

心臓が激しく鳴り、顔が熱い。

理性が一気に戻り、俺は慌てて後ずさった。


ドアを開けたのは、バレー部の顧問の先生だった。


「なんだ、白峰と……お前は……あ~、高見沢だったか? ……鍵が閉まってたぞ。どうしたんだ?」


俺は慌てて頭を下げた。


「すみません……片付けを手伝っていたら、うっかり閉じ込められて……」


澪は無表情に戻り、無言で頷いただけだったが、耳の先がまだ赤い。


先生はため息をつきながら笑った。


「気をつけろよ。もう遅いから早く帰れ」


俺たちは慌てて倉庫から出た。

外の空気が冷たくて、さっきまでの熱が一気に冷めていく。


(あ、危なかった)


ギリギリのところで理性を取り戻し、事なきを得るのだった。


大丈夫……暴発はしなかった。


◇◇◇


帰り道……。俺と澪は手を繋ぎながら家路を歩いていた。


終始無言。お互いにどう言葉を発していいか分からず、時折視線を交わしながら顔を熱くした。


「ただいま……」


白峰家に到着し、玄関の扉を開ける直前でどちらからともなく手を離す二人。


澪が寂しそうな目で見てくるから、俺も居た堪れない気持ちになる。


「悠真くんお帰りなさーい。雛がご飯作ってくれたよ。澪、練習試合お疲れさ……ま……?」


玄関で出迎えてくれたのはエプロンを付けた葵だった。


だがどうしてかその表情が固まり、首をかしげ始めた。


「澪、ちょっと来て」


「あ、まだ澪の日終わってない……」


「いいからこっちっ」


葵は鬼気迫る様子で靴を脱ぎかけている澪の手を引っ張ってリビングの奥へと連れて行った。


俺と雛は玄関に取り残され、顔を見合わせた。


「悠真~、お帰り~♡ ご飯できてるよー」


「ああ、ただいま雛。葵が澪を連れてっちゃったけど、なんかあった?」


「ん~? 雛わかんないや。あれ、でも……悠真、澪ちゃんと何かあった?」


「にゃ、にゅあんにもないみょっ」


「噛み噛みだよー。何があったのー?」


「えっと、それは澪に聞いてくれ」


「ふーん、なんか誤魔化されてる感じがするなー」


雛はそれ以上追求しないでくれた。


その日は色々と精神が疲弊して影響もあってか、異様に食が進んでご飯が美味しかった。


リビングの奥から、葵と澪の声が小さく聞こえてくる。


「澪……さっき、体育館で何かあったの?」


葵の声は優しいままだったが、どこか真剣だった。


「…………」


澪は無言で目を逸らす。


「顔が赤いよ。息も少し荒かったし……悠真くんと二人きりで、何かあったんでしょ?」


葵が澪の頰に手を当て、優しく問いかける。


「…………少し、興奮した」


澪の声は小さく、ほとんど聞き取れないくらいだった。


「興奮……? どういう意味?」


「……ゆーまの匂いと、温もりが……近すぎて……」


葵の目が少し見開かれた。


「澪……もしかして、――――――――ッ!!」


葵が小声で澪を問い詰めているようだ。よく聞こえない。


――「まさか、したの? しちゃったの?」

――「ん……際どかった。でも、ゆーま、凄く、凄かった」

――「凄く凄かった!? 何が凄かったの! 教えて澪!」

――「ゆーま、男……だった」

――「凄かったんだね?」

――「ん……――くらい、あった」

――「そ、そんなに!? やっぱり悠真くんって凄い。今度確かめなくっちゃ」


うーん、2人が何か際どい会話をしているような気がするが、よく聞こえない。


「でも、ゆーまは優しかった……キュンキュン……した」


葵は小さく息を吐き、澪の肩を抱き寄せた。


「悠真くんを困らせすぎちゃダメだよ……ね?」


「……分かってる。

でも、抑えきれなかった……反省はしているが後悔はしていない」


二人の声は次第に小さくなり、俺と雛にはもう聞き取れなくなった。


その夜、俺はベッドに横になりながら、今日の出来事を思い出していた。


澪の熱い息と、首筋の感触。

そして、葵の優しい視線。


この日替わり恋人生活は、予想以上に甘く、

そして予想以上に危ういものになりつつあった。


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