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恋人に浮気されて意気消沈した俺はお隣に住むデカすぎる美人三姉妹に死ぬほど溺愛される  作者: かくろう
第1部

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第1話 サイフだったってわけ

俺の名前は高見沢悠真。三年生の18歳で、身長が158cmしかないのがコンプレックスの男だ。


そんな俺にも、俺を好いてくれる恋人がいる。


同級生の浮島凪沙(なぎさ)だ。


付き合ってちょうど三ヶ月になる。

凪沙は明るくて気さくで、いつも笑顔を絶やさない子だった。

俺の前では甘えた声で話しかけてきて、プレゼントをもらうと大げさに喜んでくれる。


でも、どこか計算高いところがある気がして、時々本音が見えにくいと感じることもあった。

それでも俺は彼女のことが本気で好きだった。


笑顔を見ると胸が温かくなり、LINEの返事が来るだけで一日中機嫌が良かった。

プレゼントを選ぶときも、どんな顔をして喜んでくれるだろうかと、毎回真剣に考えていた。


放課後の校舎は、静まり返っていた。

俺はスマホを握りしめ、空き教室の前を通りかかった。

今日渡したばかりのネックレスを、凪沙がどんな顔で喜んでくれるか、想像するだけで胸が温かくなった。

その瞬間、中から甘く湿った喘ぎ声が漏れてきた。



「……あっ……んんっ……! もっと、奥まで……!」


聞き覚えのある声。

一瞬で血の気が引いた。心臓が、針で刺されたように鋭く痛んだ。


(え……こ、この声って)


ドアが少し開いていた。

震える指でそっと押し開け、中を覗いた瞬間、俺の世界が音を立てて崩れ落ちた。


凪沙がいた。


制服のブラウスを完全に開け、豊かな胸を露わにした状態で、腰を激しく振り立てている。

相手の男子生徒が、彼女の尻を強く掴み、荒々しく突き上げていた。

二人がぶつかるたび、湿った肉音と、凪沙の甘く蕩けた喘ぎが教室に満ちていた。


俺の視界が、激しく揺れた。

喉が詰まり、息ができない。


(嘘……嘘だ……)


やがて男が低く唸り、凪沙の中に最後の一撃を叩き込んだ。

凪沙は体をびくびくと痙攣させ、恍惚とした表情で息を吐いた。


その直後、彼女の目が俺を捉えた。


「え? あっ……悠真?」

「な、なぎ……さ?」


一瞬だけ驚きの色が浮かんだが、すぐに凪沙の唇が、冷たい嘲笑に歪んだ。


「あ~……バレちゃったかぁ……もうちょっと引っ張れると思ったんだけどなぁ」


彼女は乱れた制服をゆっくり直しながら立ち上がった。

隣の男も俺を見て、にやにやと下品な笑みを浮かべる。


俺の声が、勝手に震え出した。


「な……なんで……どうして、こんな……!

俺と付き合ってるのに……なんで他の男と……!」


胸の奥が、熱いナイフで抉られるような痛み。

信じていた三ヶ月が、一瞬で腐った果実のように崩れていく。


「なんでって……あはは、見ての通りだよ。彼氏とラブラブセックスしてる真っ最中♡」

「な!? き、君の彼氏は俺じゃないか! そういえば、ネックレスは? 付けてくれるって言ってたのに」


凪沙はスマホを取り出し、俺がプレゼントしたネックレスを画面に映して見せつけた。


「これ? 転売したよ。結構いい値段で売れたから、本命の彼氏と豪遊してきたんだよね」

彼女は隣の男の肩に甘えるように寄りかかり、笑った。


こいつ、チャラ男で有名な朝倉瑛斗じゃないか。

女癖が悪いって評判だぞ。


「悠真って、金持ちの坊ちゃんじゃん?

貢いでくれるなら付き合ってあげようかなって思っただけ。

本命はこいつなんだよねー」


隣の男が、大声で笑い飛ばした。


「はははっ! マジかよ! お前、こいつのサイフだったのか?

すげーかわいそー! 三ヶ月も貢がされてたとか、笑えるわ!」


凪沙も一緒に腹を抱えて笑いながら、俺を指差した。


「そうそう。ただの便利な財布だったってわけww

プレゼントは全部転売して、彼と高いレストラン行ったり、ホテルでめっちゃ気持ちいいセックスしてたの。

悠真とはキスすら面倒だったしね」


その言葉が、胸に深く突き刺さった。


「俺は……俺はただのサイフだったのか……?

好きだって言ったのも……全部、嘘だったのかよ……!」


三ヶ月間、俺が一生懸命選んだプレゼントも……全部、金のため……?


声が裏返り、喉が熱く焼ける。

目頭が一気に熱くなり、視界が涙で歪んだ。


凪沙は肩をすくめ、冷たく言い捨てた。


「うん、そうだよ。ぶっちゃけそろそろ限界かなーって思ってたからさ。あんた用済み。

もう二度と絡まないでくれると助かるわ」


二人は俺の横を通り過ぎながら、最後まで笑い声を上げていた。

朝倉が「財布くん、元気出せよー」と捨て台詞を残し、凪沙がそれに合わせてまた笑う。


その瞬間、俺の膝が崩れた。


床に両手をつき、肩を激しく震わせながら、喉の奥から絞り出すような嗚咽が溢れ出した。


「う……うううう……ぐ、あああ、ぁあああああっ……!」


喉が裂けるような叫びが、廊下に響き渡った。

床に両手をつき、肩を激しく震わせながら、嗚咽が止まらなかった。


胸が、ずたずたに引き裂かれる痛み。

三ヶ月分の思い出が、一瞬で黒い泥に塗りつぶされていく。

好きだった。信じていた。尽くしてきた。全部、全部、金のためだったなんて。


俺はなんておめでたい馬鹿野郎なんだ……!


「……俺は……ただのATMだったのか……

バカみたいだ……、全部、バカみたい……!」


涙が床にぽたぽたと落ちる。

体が冷たくなるのに、胸の奥だけが熱くて、苦しくて、息ができない。


俺はその場に座り込み、放心したまま動けなくなった。

時間がどれだけ経ったかわからない。

ただ、涙が乾くこともなく、虚ろな目で床を見つめ続けていた。


初めての彼女だった。


一生懸命に好きになってもらおうと、俺なりに努力していた。

欲しがってるものは全部買ってあげた。


相手から買ってと言われたことはない。全部、喜んでほしくて俺が自分で買った。


(ああ……そうか……俺、誘導されてたことにも気がついてなかったのか……)


完全に舞い上がっていた。不自然だなんて感じることすらできていなかった。


趣味が合っていたし、気も合ってた。

一緒にいると楽しくて、お互い初めての彼氏彼女だって言ってた。


(全部嘘だったんじゃないか……よりにもよってヤリチンの朝倉とデキてたなんて)


廊下の床は冷たく、涙が乾いても新たな涙が溢れてきた。

胸の奥がずきずきと痛み、息をするたびに喉が締め付けられる。

凪沙の笑い声と、男の嘲る言葉が頭の中で何度も繰り返され、吐き気がした。


(3ヶ月……たった3ヶ月だ)


他人からすれば、たった3ヶ月の関係と言われるだろう。


でも、俺にとっては人生でかけた事のない情熱を注ぎ込んだ3ヶ月だったんだ。


それが、全部大嘘だった。


恋人なんて、始めからこの世にいなかったんだ……。

なんて滑稽なんだろう。


やがて校内の照明が消え始め、守衛さんが懐中電灯を片手に近づいてきた。


「まだいたのか。もう閉門だぞ。家に帰りなさい」


守衛さんの声は優しかったが、俺はただ頷くだけで精一杯だった。

足取りは重く、校門を出た後もどこへ向かうべきかわからず、近くの公園まで歩いた。


夕方の公園は、橙色の街灯がぼんやりと灯り始めていた。

俺はベンチに腰を下ろし、再び顔を両手で覆った。


「う……うっ……どうして……俺だけ……」


嗚咽が漏れ、肩が激しく震える。

三ヶ月分の思い出が、すべて偽物だったという事実に、胸が何度も引き裂かれるような痛みが走った。

涙が指の間からこぼれ落ち、ベンチの木目に染み込んでいく。

周囲が暗くなり、風が冷たくなっても、俺は動けなかった。

ただ、泣き崩れることしかできなかった。


「……悠真くん?」


柔らかくて優しい声が、静かな公園に響いた。


俺はゆっくりと顔を上げた。

そこに、大きな、大きな……とても大きなシルエットが三つ立っていた。


隣に住む幼馴染みの白峰三姉妹だった。

生まれた時から家が隣同士で、親同士も非常に仲が良い。俺にとっては、まるで本当の家族のような存在だ。


「悠真くん……どうしたの?」


最初に声をかけてきたのは長女の葵だった。

194cmの長身に、柔らかい蜂蜜色のゆるふわロングヘアが街灯の光に優しく揺れている。ほんわかとした癒やし系の雰囲気を持つ生徒会長で、いつも穏やかな微笑みを浮かべている。


しゃがんで髪を掻き上げる仕草すら絵になっている。


「……ゆーま」


次に短く声をかけてきたのは次女の澪だった。

艶やかな漆黒のストレートロングヘアが、クールな印象を与える。無表情で言葉少ななダウナー系だが、バレー部のエースアタッカーとして活躍している。


「悠真……? うそ、泣いてる……? どうして……?」


最後に明るく心配そうな声をかけてきたのは三女の雛だった。

明るい栗色のセミロングヘアが少し跳ねていて、活発な印象だ。天然で元気いっぱいの天真爛漫な性格で、学園のアイドル的存在でもある。


三人は一瞬、互いに顔を見合わせた。

葵の穏やかな表情が、はっきりと曇る。

「……悠真くん……大丈夫……じゃ、ないよね……何があったの?」


俺は言葉を返すことができなかった。

ただ、涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げ、唇を小さく震わせていた。

三姉妹の視線が、俺を優しく、しかし強く包み込んでいた。


初日は5本投稿します。お楽しみに!

※後書き※

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