あとがき
作者のジュンです。最後まで読んで下さった方、本当にありがとうございました。どこからどこまでがノンフィクションかは、皆さまの想像にお任せします。
正直、ラストはかなり迷いました。ある部分を省いて、それこそサザエさんの様に突っ走るのもアリかな? とか、逆に事実より未来を想像して最後は1リットルの涙の様に死亡エンドにしてしまおう、とか。(4年前、某編集長に持ち込んだのは、この死亡エンドだった)
何故4年程寝かせたか? というと、万が一この作品がヒットした際にモデルの彼女に迷惑がかかる恐れがあったからです。実際に「みのり」としてリアルにやっていた内容ですので、特定されるリスクは確実にありましたし。彼女が望む本質は平穏なありきたりな日々、ですからね。
何が一番ベストだったかは分からないですが、現在の《《史実》》を崩さない生存ハッピーエンド(?)を選びました。どこかで最後だけを変えた、違うエンドをやるかもですが……創作ものと違い、リアルなので死を書くのってかなり辛いんですよね。
この作品は、最終章の十数話を読むと読まないとではガラリと印象・評価変わるでしょう。えぇ、最終章の部分を除けば「援交裏事情コメディ」という内容ですからね。最初から病気の事を全面に出して作品にする事もやろうと思えば出来ましたが、それは彼女の希望と異なりますので、敢えて最後まで伏せました。
何故こんな作品を書いたんだ? と聞かれると正直答えに詰まります。強いて言うなら、この題材をこんな内容で書いた本は過去にないから、という所でしょうか。ありのままに書いていったら訳分からないものが出来た、というか何というか。商業ベースで考えれば、援交や風俗の内容をバッサリ切って、いい子ちゃんの内容にするのがベターなのでしょうが、それだとリアルと違いますし、人物像自体が変わってしまうので、それは違うんじゃないか、と。印税どうたら言っていますが、改めて読み直すと……これ、色んな意味で一般流通してはダメな気が。それでも、ありのままを残す事に意義がある! 人の心に響くのではないか、と。
冒頭部分が分かりにくい! というツッコミもあると思います。そもそも最初の出会いはどうなんだ? とか。何故、こんな事を手伝う気になったんだ? 心理が分からん、とか。ただ、これをまともに書くとかなり長くなる、そして倫理的に如何なものか? という新たなツッコミが生まれるので、かなりぼやかしています。リアルではかなり前より《《彼女》》と知り合ってますから、ね。《《仕事》》の内容はそこまで詳しくは知りませんでしたが。いっその事、創作してしまえばいいのでしょうが、逆に不自然になってしまい……ま、もしかしたら、スピンオフで出会いからこの物語が始まるまでの事を書くかもしれません。一部書き洩らしの点もありますし。
対話体形式で殆ど書き上げたのは……「夢見る少女みのりちゃん」のエピソードそのまま、その時のやり取りをほぼそのまま文字に起こして彼女に見せたら異様に受けていたので、それを元にいっその事このまま対話体形式で描き切ってしまえ、と。
今後、作品を書くか? といったら、自分はノンフィクションものしか書けないので、せいぜい数作程度でしょう。主役は変わりますが、何故にこの作品になったか、というルーツ的話。かなり時が経過しているので、漸く書けるかな……?
後は、まさかの続編。これは書く日が来ない事を祈っていますが……現状でもかなり衝撃的でして……(続編は援交? 何それ? おいしいの? と、全く違う内容になるでしょう)
「この人が生きてきた証、一人でも多くの人に伝えたい」
そういう風に思う人、皆さんにはいませんか?
それを残すのが、自分の役目かな~とか。
……そう思った人は、今回の作品の子ともう1人しかいないですがね。
と、あとがきってこんな感じでいいのでしょうか?
長くなってすいませんでした。
また、みなさまに会えることを心より祈っています。
では。
JUN