お義母さん、私を好きになってください!
海に近い教会。
結婚式をあげている。
わーわー☆
結婚おめでとう!☆
キャーキャー♡
幸せになってねー♡
「奈々ちゃん。幸せにするからね」
「大義くん…」
見つめ合う2人…
そして神父さんが言う。
「貴女では大義を幸せにはできないわ。」
「え?」
顔を見ると神父はお義母さんだった。
「お、お義母さん!?いつから神父に…」
「大義から貴女のことを聞くたびに不快だったわ。
食べ方は汚い、ガサツ、ズボラ、ぐうたら…etc
なにも良いところがないじゃない。
よく大義と結婚できると思ったわね!」
「おおお、お義母さん?おちついて」
お義母さんは私に殴りかかりそうな勢いだ。
「大義!考え直すなら今よ!!」
「そうだね!母さん!」
「は!?大義くん!?」
「ごめん。佐々木さん。結婚やめよう。」
「な、何を言ってるの?大義くん?」
「それに僕君より好きな人ができたし」
「は?好きなひと!?なにそれ!!」
「この人なんだ!」
『鰯 カレイ子です』
鰯の顔をした女がいた。
「いわし人間!?化け物じゃない!」
「まぁ。素敵な人。こんな人を待ってたのよ。」
「お義母さん!」
「馴れ馴れしくお義母さんと呼ばないで!他人!」
「じゃあね、佐々木さん。」
『うふふ。』
大義とカレイ子は手をつなぎ天へのぼっていく。
「やだよ!大義くん!
私は大義くんのお嫁さんになりたいの!
死ぬ最後の日まで大義くんといたいんだよ!」
ぱち。
目が覚めた。
夢だった。
途中からそんな気はしていたけど…カレイ子って…
「悪夢すぎる…」
私は涙をぬぐった。
しかし夢が現実になるかもしれない。
お義母さんは私が大嫌いみたいだし、
大義くんはぼんやりしてるから、お義母さんに強く
言われたら私との結婚を諦めるのでは…
「大義くんのお嫁さんになりたい…」
どうにかしてお義母さんに好かれないと…
どうやって…
私の部屋。
大義くんが来ている。
荒れていたから片づけが大変だった。
小さなテーブルには
大義くんの好きなミルクティー(素敵なカップ)と
私の好きな炭酸飲料が置いてある。
「大義くん。お義母さんは何が好きなの?」
「母さん?なんだろ…華道とかやってたけど…」
「か、華道…(うわームリ)他には?」
「茶道…」
「だよね!この流れでは茶道がでてくるよね!」
ムリ。どっちも名前しか知らない…
私はうつむいた。
「奈々ちゃん…何か気にしてるの?」
「え」
「最近奈々ちゃんおかしいから…
いつもは大盛り牛丼なのにさっきは普通だったし」
「…」
「ひょっとして母さんが嫌なの?」
「!な、なんで?」
「嫌なんだね?同居したくないんでしょ?」
私は黙った。何も言えなかった。
「…なら同居はやめよう」
大義くんは私の手をとり言った。
「僕は奈々ちゃんを幸せにしたいのに、
奈々ちゃんの嫌な母さんと同居なんてしたら
奈々ちゃんは毎日辛くなるよね?
幸せなんて思えないよね…」
「…大義くん」
「母さんも1人で平気だろうし、2人だけで暮らそ」
「……でも…1人はさみしいよ」
「奈々ちゃんのお母さんも一人暮らしでしょ?」
「うちは、パワフルだから…お義母さんさみしくて
毎日泣いてるかもしれないよ?」
「…それは、しかたないよね」
大義くんの言葉はうれしかった。
でもなんだかモヤモヤした。
あの強気なお義母さんが泣いてる姿とか想像したら…
……………………………………………………
「おねーさん!やる気あるのかよ!」
丸井が叫ぶ。
私はこの間仲良くなった小学生3人組と
ダンスをしている。
今、小学生に人気の歌の踊りらしい。
「右手と右足が同時に動くんだよ!」
「こ、これは片足立ちじゃん、むりだよ!」
私は尻もちをついた。
「やっぱりおばさんにはムリだよ」
椎がさらりと毒舌を言う。
「そうね。おばさんにはむりよね。」
この前はレディがどうのと言ってたのに
山野は椎にのっかった。
「山野、最近変だよなー。絶対椎の言うことに
賛成する」
「そんなことないもん!」
また山野と丸井は取っ組み合いをしそうだ。
「やめろよ!2人とも!」
私は3人をみていた。
きっと山野ちゃんは椎くんが好きなんだろうな。
だから好かれるように同じ意見にしてる…
「!!はっ」
私は気づいた。
お義母さんに私を好きになってもらえばいいんだ。
ぜひとも嫁に来てくれ!と
言わせるほどに!!
…………………………………………
よく晴れた日曜日。
私は大義くんの家に来た。
「…あら、奈々さん。大義は休日出勤だけど。」
「知ってます。お義母さんに会いに来ました」
お義母さんは不機嫌な顔をした。
無視した。
「お義母さん!暇ですよね?映画行きましょ!」
「忙しいわよ。これからお花の…」
「お義母さん!家にこもってたらだめですよ!」
私はお義母さんの手を掴んで外にでた。
「痛い!ちょっと奈々さん!私は用が…」
無視した。
私達は映画館にきた。
人が多い。
「お義母さん。迷子にならないでくださいね」
「…奈々さん。私は用があるのだけど。手を離して
くれるかしら。」
「何か見たいものはありますか?」
「奈々さん!私は用があるの!」
無視した。
「お義母さん、これにしましょう」
今人気の感動映画をみることにした。
………………。
…信じられない。
とてつもなくつまらない。
とても泣けない。つまらなくては泣ける。
つまらなすぎて前の人の髪の毛を数えてしまっていた。これはお義母さんは寝てるかも…
隣のお義母さんをみると泣いていた。
つまらない映画が終わった。
お義母さんはハンカチで涙を拭っている。
「お義母さん、ずいぶん泣いてましたね」
「…何よ。悪いの?
私は貴女と違い感性が豊かなのよ。」
「確かに。私は泣くどころかつまらなかったです」
お義母さんはハンカチをしまい
「奈々さん。もう帰りたいのだけど。」
「あ、疲れましたか?」
「疲れてはないけど、用事があるのよ、私は。」
「そうですよね。人酔いしましたよね?
帰りましょう!」
「…貴女は人の話を聞かないのね。」
お義母さんは呆れていた。
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疲れきった顔をしたお義母さんと
家に帰ってきた。
お義母さんは玄関で座り込んでしまった。
よほど疲れたのかな…
「…疲れましたね。のどかわきませんか?
お義母さん!私お茶いれますね!」
「ちょっ、奈々さん。勝手にやめて!」
私は小走りにキッチンに向かい
戸棚から勝手にカップを取り出す。
そして
手がすべる。
ガシャン!
「あ!ごめんなさい!」
「!奈々さん!それはお客様用で高価なカップよ!」
お義母さんが青ざめた顔をして言った。
「…え?500円くらいですか?」
「2000円よ。」
「なっ!2000円!?べ、弁償します!」
「いいから。どいて。はやく片づけないと危ない。」
お義母さんはテキパキと粉々になったカップの破片を
片づけている。
どうしょう…
あ!
「お義母さん!私は掃除しますね!」
「え、いいわよ。何もしなくて。」
「掃除機はどこですか?」
「ちょっと、奈々さん!やらなくていいから!」
私は掃除機をみつけて掃除をする。
コードがついてるタイプなので邪魔だ。
「私、掃除得意なんですよね」
「…掃除機使うだけだからでしょ。」
スイスイと掃除機をかけていく。
そして和室にたどり着いた。
「わー高そうな壺ですね」
「!待って!奈々さんその部屋はやめて!」
無視した。
「いくらですか?この変な壺は」
「いいから。この部屋から出て。はやく。」
お義母さんは私の腕をとり追い出そうとする。
私はそれを払いのけ、
「平気ですよ。壊しませんから」
私はお義母さんを部屋から追い出し掃除機をかける。
そして
コードに足がかかる。
「あ!」
ガシャーン。
「奈々さん!貴女!」
さっきよりも青ざめた顔をしたお義母さんが叫んだ。
見事に壺を割ってしまった。
「ごめんなさい!お義母さん!」
「あぁ…お祖父さんが大切にしてたのに…」
お義母さんは割れた壺を手にして泣きそうだ。
「ごめんなさい!私」
私は壺に手をかけようとした、
「触らないで!動かないで!じっとしていて!」
「……ごめんなさい」
お義母さんは落ち込みながら壺を片づけている。
どうしょう
また問題をおこしてしまった…
何か挽回しないと………
庭をみると
洗濯物が干してあった。
「お義母さん。私、洗濯物とりますね」
「え?奈々さん!やめて!」
お義母さんの静止を聞かずに庭に出て洗濯物をとる。
「お義母さん。さすがに取るくらいはできますよ」
私は何も考えず適当にとり、洗濯物を腕に抱え込む。
「ぁぁ…そんなとり方だとシワが…」
私を見てお義母さんはみるみる元気がなくなる。
「……奈々さん。
洗濯かごを持ってくるから待っていて…」
「平気ですよ。抱え込めば全部もてます」
「それが嫌なのよ。そもそも汚い手で洗濯物を触っ
て…とにかく。待っていて。」
「お義母さん」
お義母さんの方に振り向いたとき
自分の足に足がかかった。
「あ」
ビダーン!
私はこけた。
「…」
洗濯かごを持ってきたお義母さんが佇んでいた。
「ごめんなさい!お義母さん!」
「……」
お義母さんは庭に出て散らばった洗濯物を取っている。砂まみれになっている物もある。
「ごめんなさい。お義母さん」
私は洗濯物を取るお義母さんの腕に触れた。
「奈々さん!いったいなんなの!貴女!」
お義母さんは私の手を払いのけ言った。
「私は…」
「今日1日何もできなかったわ、約束も破ってしま
ったし、家の中もこんなにめちゃくちゃにされて
貴女、私にうらみでもあるわけ!?」
「ご…ごめんなさい」
「…そうよね。貴女は私が嫌いなのよね。
大義とだけ暮らしたいのに同居にするなんて言っ
て、私が憎いのよね。
いいわよ。奈々さん。同居なんてしなくて。
私だって嫌がらせするような人と暮らしたくない
ですもの。」
お義母さんは私から離れ部屋の中に戻った
「はやく帰ってくれますか?
貴女のせいでこれから忙しいのよ。」
「…」
お義母さんの言うとおりだ。
迷惑しかかけてない。
こんなの好かれるわけない。
もっと嫌われるに決まってる。
「ごめんなさい。お義母さん」
私はお義母さんの後をおった。
「…もういいから、帰って。」
お義母さんは汚れた洗濯物を洗濯機に入れている。
「迷惑かけてごめんなさい。でも私は」
「貴女の顔なんてみたくもないわ!
大義から貴女の話を聞くたびに嫌だった。
ガサツでズボラで何もできない人なんでしょ?
なのに大義は幸せそうに自慢しているわ。毎日。
大切な1人息子が何もできない人と一緒になると
聞いて、不安にならないわけないでしょ。
考え直せと言ってもあの子は認めない。
だから私は同居すると行ったのよ。
でも無理。貴女と暮らしたくないわ。
残念だけど大義は諦める……
2人で仲良く暮らしなさい。
良かったわね。奈々さん。」
そう言ってお義母さんは居間にはいり、腰を下ろした。
「お義母さん、違うんです話を」
「うるさいわね。はやく帰りなさい!」
「今日は本当にすみませんでした。迷惑かけてし
まって…でもわざとではなくて…
私はただお義母さんに私を好きになってほしくて」
お義母さんは驚いた顔で私を見る。
「私が貴女を好きになる?おもしろい事言うのね。」
「私はお義母さんと仲良くしたいんです!
どうしたらなれますか」
間髪入れずに
「貴女が大義を諦めてくれたら仲良くするわよ。」
「え」
「そもそもなんで大義なの?他にいないわけ?」
「…いませんよ」
「そうよね。貴女みたいな人と結婚したいと思う人
なんて、そういないわよね。」
お義母さんは笑いながら言う。
「…大義くんがいます」
「(カチン)大義は阿呆だと言いたいわけ?」
「そんなこと言ってません」
「大義は優しい子だからダメ人間な貴女を
放っておけなかったのよ。」
「…ダメ人間?」
「貴女。性格はともかく、外見はましなんだから
すぐ違う人が見つかるんじゃないの?
結婚できれば大義じゃなくたっていいでしょ。」
「は?」
「大義じゃないといけない理由があるの?」
「理由って、好きだから…」
「そうよ。お金持ちの男性を探せばいいじゃない。
貴女。貧しかったんでしょ?結婚して裕福になりな
さいよ。裕福になれば貴女のお母様も喜ぶわよ。
まだ朝から晩まで働いてるんでしょ?若くないのに
…お母様が、不憫だもの。はやく楽をさせて
あげなさいよ。そう。親孝行よ。
…私もお相手を探すの手伝うから
大義は諦めなさい。」
カチン。
「うるさいですね!お義母さん!
私の母親は関係ないですよね!
お義母さんが私を大嫌いなのは初めて会った日に
すぐわかりました!はっきり言って同居なんて
嫌です!お義母さんと一切関わりたくありません
でした!
でも、私は大義くんが大好きです。
だめな私でも好きと言ってくれる、
ずっと大義くんのお嫁さんになりたかった…
…大義くんが両親を大切にしてるのは知ってます
同居しなくていいと言ってくれました…
でも大義くんは嘘をついてる、本当はお義母さん
を1人になんてさせたくないと、思ってる…
私とお義母さんを天秤にかけられるわけないのに
私の為にお義母さんを諦めようとしてる…」
大義くんの心を思ったら涙がでてきた。
「…誰でもよくないし、大金持ちでもよくない
大義くんじゃないと私は幸せになれません、私は
大義くんのお嫁さんにしかなりたくない…」
涙がとまらなかった。
「…奈々さん」
「やっぱり私が嫌いだったのね。」
「!え、その」
「いいのよ。私も貴女が嫌いなんだから」
サラリと毒舌がとぶ。
「変な子ね。私に好かれたいなんて…
私は貴女に好かれたいなんて思いもしないのに…」
お義母さんは泣いてる私をじっと見ている。
「大人気なくひどいことを言ってしまったわね。
ごめんなさい。」
お義母さんは頭を下げた。
「お義母さん…」
「でも仲良くはなれないわ。無理よ。」
グサッ。
さすがお義母さん。ムードに流されたりしないのね。
お義母さんは立ち上がり
「奈々さん。暇なら貴女が散らかした部屋を片付け
てくれるかしら。」
「!でもお義母さん、帰れって…」
「しつこい人ね。私は貴女のお母さんではないわ。」
「はい。片づけます」
「これ以上何も壊さないでくださいね。」
………………………………………………………………
「ただいま。奈々ちゃん、まだいるの?」
大義くんはバタバタと部屋にあがる。
私とお義母さんはキッチンにいた。
「奈々さん!なぜ砂糖を5杯もいれるの!?」
「これくらい甘くないと芋にしみこみませんよ」
「しみこむわよ!これじゃあ、甘くて食べられ…
るけど、血糖値が増えるわよ!」
「…ただいま。何作ってるの?」
「おかえりなさい大義くん」
「おかえり、大義。今、肉じゃがを作ってるのよ。
奈々さんが得意だといったからね。
でもね大義!砂糖を5杯も入れるのよ!」
「水を足して薄めますよ」
私は鍋に水をいれた。
水は今にも鍋から溢れそうなくらいだ。
「もう!そうやって繰り返して何回目になると
思ってるの!」
「アハハ」
大義くんは急に笑った。
「どうしたの?大義くん」
「やだ。大義、疲れてるんじゃないの?」
「違う、疲れてはないよ。全然。ただおかしくて
僕今日いろいろ考えてて、同居のこと。
本当にやめようかな、でも母さんが心配だし…
嫌がる奈々ちゃんに同居させたくないし…
たくさん考えて、でも答えは出なくて
そしたら、今、母さんと奈々ちゃんが
仲良く料理してるんだもの。
僕の今日1日のモヤモヤは何だったのかなって
おかしくなっちゃってさ」
「大義くん…」
やっぱりお義母さんを1人にするのは嫌だったんだ…
わかってたよ。
大義くんがそういう人だって。
だから大好きなんだよ。
「やめて大義。別に仲良くしてないから。」
グサ。
「お、お義母さん…」
この空気の中でよくそのセリフがでましたね。
「今日の晩ごはんは
母さんと奈々ちゃんの合作だね♪」
「そうだね」
「違うわ。奈々さん個人の製作よ。」
……………………………………………………………
帰り大義くんが送ってくれると言った。
お義母さんは今日は許してくれた。
私達は手をつないでいる。
「おいしかったね。肉じゃが」
「お義母さんとの合作だからね」
「大義くん」
「ん」
「お義母さんと同居しょ」
「奈々ちゃん?」
「大好きな大義くんのお義母さんだから
私も大好きになりたいし、仲良くしたい」
「…平気なの?」
「うん!大義くんと、結婚できるならいい」
「…奈々ちゃん」
今日は満月だ。
明るい。
私達も明るい気持ちになっていた。
藤原家の裏にある大きな木にお義母さんは立っている。
ブツブツと言いながら何かをしている。
「奈々さん。私は貴女を認めない。」
お義母さんはわら人形をとりだす。
佐々木奈々。と書いてある。
そして木にわら人形を…
カーン
カーン
不吉な音があたりに響く。
「くしゅん!」
「奈々ちゃん大丈夫?冷えたのかな?」
「ううん。平気だよ。誰かが噂…」
「ん?」
「なんでもない」
嫌な気配がする。
私はお義母さんと仲良くなれるのだろうか…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
おまけ。
加奈子の復讐第作戦②
昼。
加奈子と上司の木村は会社の近くの公園に来た。
ひと目について変な噂になりたくなかったからだ。
今日は風が強い。
寒い。
「係長。はい、これお弁当です」
加奈子は笑顔で言う。
「あ、あぁ…ありがとう」
木村は照れているようだ。
(気色悪い…)
木村はコンビニ袋をひらく
「!!!!?」
中にはポリ袋にはいった食べ物があった。
「…林田くん…お弁当箱ではないのかい?」
「あーうちには無かったので」
「…………そうなの」
木村は嫌な予感がした。
木村は固く結ばれたポリ袋をひらく…
ビリ。
袋が裂ける。
「あ」
中身が飛び出す。
汁がとぶ。
異臭がする。
「!!!!??(臭い)」
木村は鼻をつまんだ。
加奈子はまだ鼻がおかしいので動じない。
「あー平気ですか?服についてませんか?」
「あ、平気だよ…」
木村は呼吸を整えた。
袋を開くとなにかわからない物があった。
「…林田くん…これは、何だい?」
「冷蔵庫にあったいろんな物です」
「!!?(いろんな物とは何だ!??)」
「はやく食べてください。見た目は悪いけど
おいしいですよ!多分」
(さぁはやく、激マズご飯を食べろ!)
加奈子はニヤニヤしている。
「………」
木村はツバをのみこみ覚悟を決めた。
「いただきます…」
パク。
「(食った!さぁまずさに悶えろ!)」
「!!」
木村は驚いた。
おいしかったのだ。
見るからに不味そうで臭いも吐き気がする
しかしおいしかった。
「…あの…おいしいですか?」
「ああ!おいしいよ!林田くん!初めての味だよ!」
「え」
木村はバクバク食べている。
「………」
(そんな…おいしいって、なんのために私は…)
加奈子はショックをうけた。
木村はきれいに食べ終わる。
「ありがとう!林田くん。とてもおいしかったよ」
「……い、いぇ…」
「君は料理が上手なんだね」
木村はイキイキしている。
「…そうですね…」
加奈子はどんどん具合が悪くなってくる。
残念だが
もっと具合が悪くなることがおきる。
『…?あれ加奈子と…木村!!?』
同僚の石原に木村と二人でいるところを見られた。
『へー…知らなかった…』
石原はニヤリと笑った。
加奈子はまたしても体調を崩し早退した。
加奈子の復讐は失敗した。
終わり。




