始まり
はじめまして。タイトルが思いつかず、適当にしてしまいました笑。良いのが浮かんだら変えたいと思います。おもしろいかはともかく楽しく書きました。
幼いときから結婚に憧れていた。
うちは母子家庭だったから
お父さんとお母さん、そして子供
そんな生活にずっと憧れていた…
それが今日、今
現実になろうとしていた。
「奈々ちゃん!僕と結婚してください!」
人気のない夜の公園で
彼氏の大義くんが私の前にひざまずき
花束をかかげて言った。
それはずっと欲しかった言葉。
幼いときからずっと待っていた言葉。
うれしくてうれしくてたまらない…
公園の1番はじの外灯がチカチカしている。
おばけ電気になっている。
気になる。
視界にはいる。
花束より視界にはいる。
ちゃんと管理されてないのかしら。
イライラする。
「…奈々ちゃん?」
大義くんが不安そうに私を見つめた。
「ごめんなさい!うれしくて、言葉が出てこなくて」
おばけ電気がチカチカと笑ってるように感じて
なおイラついてきた。
「なるよ、なりたい、ならせてください
大義くんのお嫁さんに!」
「奈々ちゃん」
大義くんは私を抱きしめた。
チカチカ
おばけ電気がさらに笑ってるように感じた。
「それて一緒に暮らす愛の家はとりあえず…
大義くんのとこ?私のとこ?」
「…それなんだけど」
チカチカ
おばけ電気がニヤニヤしてみえる。
「僕の両親と同居してほしいんだ」
「は?」
「父さんが家出して母さん1人だから…
さみしいって言ってさ…」
「いやいや、うちのお母さんだって1人ですけど
たくましく暮らしてますよ」
「うちは僕しかいないし…」
「私も一人っ子です、知ってるよね?」
「奈々ちゃんに会いたいって暮らしたいって
母さんも言ってるんだ」
「大義くんの親と関わりたくないから一度も挨拶に
行ったことないんだよ?無理だよ。同居なんて」
「大丈夫だよ!母さんはやさしいから!」
「そりゃ実の子にはやさしいでしょ」
「母さん張り切ってさ、
奈々ちゃんの部屋作ったんだよ」
「え?まって!
私より前にお母さんに結婚報告したわけ?」
「うん。奈々ちゃんと結婚したいって言ったよ」
「………へぇー」
おばけ電気が大笑いして見える。
「母さんと奈々ちゃんは絶対仲良くなれるよ!」
「…無理だよ」
「奈々ちゃん!」
大義くんが私の手を握りしめた。
「幸せにするからね」
「…うん…」
タイミングよく大義くんのスマホが鳴る。
深夜アニメの歌らしいが、甘ったらしくて
私は受け付けない歌だ。
「あ、母さん?」
「…」
「うん、今奈々ちゃんにプロポーズしたよ
うん、お嫁さんになってくれるって!うん!
え?今から?何かあったの?」
「……」
「腰が痛い?なんで?重いもの持ったの?
え?奈々ちゃんの為の家具を……母さん…」
「………」
「今から行くからおとなしくしてるんだよ?
じゃあね、切るよ?うん、すぐ行くから、ね」
「…………」
「奈々ちゃんごめん!この後食事行きたかったん
だけど、母さんが腰痛いって言うから…」
「うん…」
「奈々ちゃんも一緒に」
「行くわけないよね」
「そっか、じゃああとで電話するからね。バイバイ」
「…」
大義くんは駆け足でその場を離れた。
おばけ電気が爆笑している。
「…幸せにするからね?
同居の言葉を出した時点で不幸にしかならない
のがなんでわからないわけ!?
なに、なんなのあいつ!マザコンだったの?
今までそんなところ1ミリも出してなかったよね?
あーむり、むりむりむり!同居なんて
絶対うまくいくわけない!断言するわ、できるわ!
絶対関わりたくないから避けてたのに!
なんで同居!!地獄よ、地獄!」
チカ…チカ…
おばけ電気は完全に光を失った。
ずっと憧れていた結婚。
お父さんとお母さんと子供。
それだけでいい。
義理の母親なんていらない。
佐々木奈々25才
地獄の結婚生活が始まる
「……胃が痛くなってきた…」
読んでくれてありがとうございました。




