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アレンと徳島とWNIの国のアリス  作者: 海豹ノファン
4匹の兎勇者と徳島アーク伝説
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もう、勇者じゃない

(もう、何もかも…どうでも良い!触手さん、どうか私を辛いことから忘れさせて!)


アリスは触手にねだるように身を触手に預けた。


服は破け、酔ったような表情を浮かべて触手の体液で全身が濡れている。


アリスはこの状況で嫌な事を忘れてしまおうと快楽に溺れていた。


しかしその快楽は麻薬である。


一時の快楽を与える麻薬のように、いずれはアリス自身が壊れてしまう状況に今陥っている。


しかしアリスは破られた友情と勇者の称号を剥奪されたショックを忘れたいが為に触手と遊んでいた。


一方目の前に戦女神のように佇む巫女がいる事にも気づいていない。


小夜子はその状況を見て表情を険しくさせる。


それはアリスへの怒りではなくアリスを無理矢理こんな事にさせた神への怒りだった。


(神よ、こんないたいけな少女を勇者にして弄んできたのですか!?)


小夜子は自分やアリスのような重い荷を負わせた神に怒りを覚えた。


「破あーーー!!!」


小夜子は薙刀を振るいアリスを襲い続ける触手を次々と斬り裂く。


ふわりっ、アリスは一瞬宙に浮いたような感覚に陥るが重力に従って落下する感覚を覚える。


落下するアリスを小夜子は両手で受け止める。


アリスの液まみれの体が巫女服に付着するがそれを気にする余裕は小夜子には無い。


それよりも、アリスをなんとか助け出せた事による達成感、安堵感を小夜子は得た。


しかしその安心が皮肉にも命取りになってしまう事も、今の小夜子は知らない。


「ハァハァ、結愛…ちゃん?」


アリスは霞んだ目で目の前の女性を結愛と錯覚していた。


しかしその人物は結愛ではなく小夜子である。


「大丈夫ですか?このままだと貴女は死んでましたよ」


小夜子はアリスに伝える。


小夜子に助けられたもののアリスは目の敵にするように小夜子に言い放つ。


「どうせならこのまま死なせて欲しかったのにどうして助けるの…このまま楽に死なせて!」


友も勇者としての立場も失い、心身共に朽ち果てていたアリスは悲鳴を上げる。


「勇者でしょしっかりしなさい!」


小夜子はアリスのほおを平手打ち、パシンっと小気味の良い音が響く。


「まだ貴女は若い、軽々しく死なせてなんて言ってはいけない!仮にも勇者となったら皆の希望でなければならないのよっ!!」


小夜子はアリスの体を揺さぶりながら激しく伝える。


「もう…勇者じゃないよ!」


アリスはいつにもなく沈んだ表情、大切なものを失った絶望感はそれだけ深いのだろう、小夜子自身も、最愛の妹を亡くしてしまったのでその気持ちは痛く伝わった。


だからこそ、アリスを助けてあげたいという気持ちは強かった。


「すみませんでした、でも私も大切な人を亡くした一人、だから貴女の気持ちはよくわかる、でも、また大切なものは取り戻せます、だから希望を持って!」


小夜子はアリスを出来る限り励ます。


そんな時、「あら、こんな所にネズミ発見♪」


「!!!」


後ろからの馬鹿にしたような女の声に小夜子は顔を振り向かせる。


そこにはアリスに瓜二つな少女と金髪の少女、それに付き従い、縮こまるように立っているピンク髪の少女。


「お初に目にかかります、私はメアリアン、それとミサ、結愛です、以後お見知り置きを♪」


メアリアンは妖しく微笑みながら紹介を交わす。


「貴女達、たった一人の女の子をこんなにボロボロにして一体何が楽しいの!?それと結愛さん!貴女はアリスさんの友達でしょう??」


小夜子は三人に訴えかける。


しかし皆の心には小夜子の声は届くことは無い。


「え…えー?ミーがそいつのフレンズ?何トークしてんのって感じ?」


「だとさ!ひゃはっ!」


アリスを罵倒するかのように結愛が言葉を放ちミサが笑う。


「貴女達は…!」


小夜子は怒気を含んだ表情で三人を睨む。


「許せない!」


小夜子は手の平から光を発する。


これは気功と言うもので触れていなくても対象にダメージを与えると言う光の弾、格闘ゲームでキャラクターが放つ飛び道具のようなものと言えば分かりやすいだろう。


しかし小夜子の放つそれは相手を出来るだけ殺傷しないよう手加減した技である。


これで痛みを与えられれば少しでも怯ませる事が出来ると踏んだ。


ところがメアリアンは小夜子の放った気功を手で払いのける。


「残念、手加減したつもりだろうけど実は私達も異能をキング様から与えられているのよね♪」


「安心したわ、これで手加減せずに戦えるってわけですね!」


小夜子は焦る気持ちと裏腹の声を上げて全速力で三人に巫術と魔力を身にまとって向かっていった。


挿絵(By みてみん)


ーーー


「貴女達、こんな事をして…あぁ!」


小夜子はかえって返り討ちに遭い、アリスの代わりに触手に襲われる羽目となった。


技は封印され、身動きが出来ない。


「はははいい気味だね巫女さん!じゃあこの娘は預かっていくよ!思う存分可愛い触手ちゃんと戯れてな!!」


メアリアンは気絶させられたアリスを力自慢のミサに肩に担がせ、ミサや結愛と共にその場から姿を消した。


一方廃墟の奥ではヒロが狂ったように怪しい笑みを浮かべている。


ヒロが見つめるはパソコンの映像だが、ロボットをカメラに仕組み、探査をしていたがついに見つけたその対象にヒロは歓喜の声を上げていた。


「フハハ!ついに見つけたぞ!これが徳島の奥の地に眠るというアーク(秘宝)なんと神々しい!


これで私はキングとなれる!!」


ヒロはそのアーク(秘宝)でキングになろうとしていた。


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