━4章━
日が沈む頃、カクバールは途中のダイナーで休憩をとることにした。
ピザとコーヒーを頼みテレビを見ていると、漁師に助けられた男を見ると年齢は38の自分よりもヒゲの長さや痩せた感じからか少し年上に見えた。
するといきなり立ち上がり、テレビに近づいた。
石板のようなのをカメラに向けて、男は「マオウ、マオウだっ、マオウが来るっ!!」と驚いたような顔で必死に叫んでいた。
職業上、あの石板に興味が湧いた。
それとマオウとは何か気になった。
食事を済ませると車に乗りラジオを付けて走り出した。
軍は男の住んでいた島を調べるために偵察機を飛ばし、付近を潜航中の潜水艦にも調査を命令した。
しばらくして偵察機が地図上、間違いのないチサナ島の上空に来ると「こちらRー06、チサナ島上空。ロストしています。完全に消えています」と報告した頃━━━。
「うっわっ、何だっ?」
「何か巨大な物と接触」
「大変ですっ、浸水を確認」
「なっ、何が、起きている・・・・・・」
「何かに潰されていますっ」
「水圧はっ!?」
「異常ありません。うっ、うわぁっ!?」
「イカじゃないのか━━━」
何かが機体から突き破ると、それは指のように見えた。
「バッ、バカな━━━。何だこいつは?」
そして潜水艦は何かに包まれた状態から、しばらくして深い方へと放たれた。
車のラジオから女性の声で「ニュースです。潜水艦はレーダーから消え、行方不明。それと救出された男の住んでいた島を調査しに行った偵察機からだと島は完全に消えてしまっているようです」と言うのを聞き、カクバールはマオウが何なのかますます気になってきた。
すると携帯に着信に気づき出ると「兄さん、マオウのニュース知ってるか?」と少し息が上がっていた。
「もちろんだっ」
「信じたくないが、調べたらマオウは悪魔の王だと言う国があるらしい」
「ゲームのやり過ぎか?」
「否定しないが、石板を持った男に会いに行かないか?」
「分かった。知り合いに頼んで会えるようにしてもらうから、オレが着くまで待ってろ。いいなっ」
「分かった」と電話を切るとマーガルは準備を続けた。
その頃、海の中を長い首の5個の頭を持ったエイのようなのが泳いでいた。