キャットフード店の準備4
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瓶ドウを用水路に沈めて数分が経った。そろそろ引き上げても良きかな?今更だが、中身が見えないのは不便だなあ。でも、透明な金属ってないだろうし……。ガラス職人的なジョブもあるのかなあ?でも、ガラスを水に放り込むのはちょっと嫌だなあ。待てよ、金属は金属でも一面を網状にすれば中身を覗くことが出来る。いやいや、それだと餌がダダ漏れだ。うーん、まあいっか。取り敢えず、成果を見て今後の事は考えよう。
「さあ、魚は入っているかなあ……ってうわあ!」
びっくりした!何匹いる?3,6,9……18と1で19匹か。わーお。思った以上だ。これは普通にすごくない?水瓶を使って、地道に魚を捕まえていたあの日々は何だったんだ……。およ?
<武器を使って魚を捕まえたことにより、スキル『漁業の心得』が解放されました>
『漁業の心得』:サブスキル:(1):水面を『鑑定』すると、そこにいる魚の数を色で示す。ただし、魚型のモンスターは対象外。
急なシステムメッセージに驚いてしまった。ふむ、またスキルを入手したか。ふむふむ。おお!また鑑定のサブスキルではありませんか。これはいいね。『鑑定』を魚群探知機のように使う事が出来るって訳か!あれ、でもなんで今更このスキルが解放されるんだ?今までも魚を捕まえていたような……。
あ、「武器を使って魚を捕まえる」ことが解放の条件なのか。水瓶は武器ではなく「アイテム」に区分されていたはずだ。
ボーナスポイントを1使って、早速スキルを取得してみた。ついでに、目の前の用水路を鑑定してみる。
「うひゃー、これは面白い!」
鑑定後数秒間、水面に色が付く。さっきまで瓶ドウを沈めていた場所は赤色に光っているが、ちょっと離れた場所は黄緑色に染まっている。おそらく、赤に近ければ近いほどそこに魚が沢山いるという事だろう。いや~これは面白いなあ。
でも、はっきり言って使い道がないぞ、このスキル。だって赤色に光っている所は見た目からして魚が居そうなところだし、青色に染まっている所はいかにも魚が居なさそうなところだ。ま、まあ意外な穴場を見つける事が出来るかもしれない。Don't look a gift horse in the mouse(せっかく頂いた物の、悪い点を探してはいけない)。いや、俺はボーナスポイントを支払っているんだしgift horseとは言えないか。
ともかくだ。作ってもらった瓶ドウ、すごく役に立つぞ。もっともっと沢山注文しよう!
フレンドチャットでひまわりさんにメールを書いて、これで良しっと。
◆
~ひまわり視点~
う~ん、バランスが悪いなあもうちょっと変形して……ああ!発熱石の寿命が来てしまった……もう手持ちが少ないのにぃ~。モンスターでも狩ってお金稼ぎするか~。
と思っていたら、フレンドコールが届いた。ソロプレイの私にフレンドコールが届く事なんて珍しいわね。リアルの友人数人くらいしかフレンドが居ない上に、その子達は召喚術師のコミュニティで楽しんでいる。いったい誰からだろう?
ああ、生産職のセイさんからね。唯一、リアルの知り合いではないフレンド。要件は何かなあっと。
「
鍛冶職人のひまわり様
作って頂いた瓶ドウ、すごく役に立ちました。改めて、ありがとうございます。そちらの都合がよろしければ、また作って頂きたく存じます。その場合は、もちろん料金は支払います。以前おっしゃっていたように、原価の1.5倍かそれ以上の金額で購入させて頂こうと存じます。
お時間ある時に返信して頂けたら幸いです。よろしくお願いします。
セイ
」
えーと、何だって……。ふむ、これはいい機会ね。
「
錬金術師のセイ様
私の作った武器が役に立っているようで何よりです。鍛冶職人、生産職冥利に尽きます。
追加で購入されたいという件、承知しました。ただ、今資金が底を尽きていまして、後払いをご希望のようでしたら暫く待っていただく必要があります。もし、先払いして頂けるようでしたら今すぐにでも製作可能です。
今、私は鍛冶ギルドにいますので、来ていただけたら今すぐ話せます。
今後とも、よろしくお願いします。
ひまわり
」
◆
~セイ視点~
おお、先払いするんだったら今すぐにでも製作可能と言ってくれた。これはありがたい。
今から向かうという旨を伝え、鍛冶ギルドに直行した。
…
……
………
「こんにちはです。わざわざすみません」
「いえいえ。私としましても、鍛冶で利益を上げることが出来るのはすごく嬉しいです」
「材料費が1500ゴールドとのことでしたので……その1.5倍の2250ゴールド……は切りが悪いですし、一つ3000ゴールドで買い取らせて頂きます。如何でしょう?」
「3000ゴールドは頂きすぎです……2500ゴールドくらいが妥当かと。ちなみに、いくつ位欲しい感じですか?」
「逆に、幾つまでなら請け負っていただけますか?」
「出来る限り沢山請け負いたいです」
「了解です。じゃあ、送金します。」
「はい……ふわ! 2万5千ゴールド? 10個ですか。えええ?」
「あ、やっぱり多すぎますよね」
「いえいえ、しっかりと作らせて頂きますとも! 10個完成後、連絡しますので受け取りに来てください」
「え、本当に10個お願いしても良いんですか?」
「もちろん!」
キャットフード店の準備は着々と進んでいく。
誤字脱字の報告、ありがとうございます。すごく助かっています。




