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第326話 元帝国組の居場所

 命令層中枢へ向かう準備は、戦闘班や整備班だけでは進まない。

 帝国の記録を読む者がいる。

 危険な記述を隠す者がいる。

 使える技術と、使ってはいけない技術を分ける者がいる。

 命令層や術式層の仕組みを、ルクス側の言葉に置き換える者がいる。

 それは、目立つ仕事ではない。

 戦場で前に出るわけでもない。

 機体を操るわけでもない。

 誰かを直接救出するわけでもない。

 だが、その仕事がなければ、帝国の記録はただの刃になる。

 読んだ者を傷つけ、使った者を縛り、また命令の形へ戻そうとする。

 だから、ルクス・ヴァルキュリアには、元帝国組の仕事が必要だった。


 解析室。

 リクトは、命令層照合波の資料を前にして、端末を睨んでいた。

 画面には、帝国式の技術記述が並んでいる。

 命令層接続流路。

 応答補正波。

 再同期基盤照合。

 人格形成層上位命令。

 術式層安定化用副流路。

 反応遅延補正。

 命令拒絶時遮断処理。

 帝国側の記録としては正確だ。

 だが、そのままルクス側に渡せば、危険な専門語の塊になる。

 リクトはそれを、別の形式へ変換していた。

 命令層照合波。

 危険度、高。

 PT反応に直接触れる可能性あり。

 対策。

 直接接続禁止。

 エデン由来の術式流路ユニットを緩衝材として使用。

 ミオ支援網との直結禁止。

 イリス補正を挟む場合、低出力から開始。

 アミィ、レータ、ユイの反応が同時に揺れた場合、即時遮断。

 リクトはそこで手を止めた。

「まだ硬いな」

 近くで資料整理をしていた三島が、顔を上げる。

「硬いですか?」

「帝国式よりはましですが、アミィ達が読むにはまだ硬い。整備班にも伝わりにくい」

 三島は画面を見る。

「十分分かりやすいと思いますけど」

「命令層照合波という時点で分かりにくい」

「それは確かに」

 リクトは少し考え、別の欄へ入力した。

 簡易説明。

 熱い鍋に、素手で触らない。

 命令層照合波は、その熱い鍋に近い。

 触れる必要がある場合は、布を挟む。

 この場合の布が、術式流路ユニットや支援網の緩衝層である。

 三島は数秒沈黙した。

「分かりやすいですが、急に台所になりましたね」

 リクトは真面目に頷く。

「生活に落とすなら、台所は分かりやすい」

「アミィさんには伝わりやすいかもしれません」

「だが、レータが本当に鍋を持ち出す可能性がある」

 三島は少しだけ笑いそうになった。

「それは止めましょう」

 リクトは真剣に端末へ追記した。

 注意。

 これは例えであり、実際の鍋を命令層照合波対策に使用しない。

 三島はとうとう小さく笑った。

「そこまで書きますか」

「念のためだ」


 同じ解析室の別卓では、アルベルトが記録群を整理していた。

 彼の前には、PT人格形成記録の閲覧候補が並んでいる。

 Y系列初期反応記録。

 M系列支援適応記録。

 R系列近接反応記録。

 S系列照準補助記録。

 L系列量産試験事故記録。

 A系列設計書。

 未起動個体応答値記録。

 再調整候補記録。

 凍結処理記録。

 命令拒絶時反応記録。

 どれも重要だ。

 だが、重要だからといって、今すべて見せるべきではない。

 アルベルトは、記録を三つに分けていた。

 閲覧可。

 要立会。

 現時点では保留。

 黒瀬が隣で確認する。

「この記録は保留ですか」

「はい」

 アルベルトは静かに答える。

「未起動個体の詳細反応値です。命令層中枢へ入る前に見せる必要はありません」

「隠す理由は」

「隠すためではありません」

 アルベルトは画面を見つめた。

「読む側が戻ってこられる準備ができてからでいい」

 黒瀬は、少しだけ視線を動かした。

「同意します」

 三島が横から資料を見て、少し表情を曇らせる。

「これ、かなり重いですね」

「重いです」

 アルベルトは否定しなかった。

「帝国の記録は、正確です。時刻、反応値、適合率、処置区分。どれも整っています」

 彼は一つの記録を閉じる。

「ですが、その正確さは、読む者を守るためのものではありませんでした」

 黒瀬は黙って聞く。

「だから、今は選びます。今必要な記録と、後でいい記録と、見せるなら誰かが隣にいるべき記録を」

 三島が小さく言う。

「アルベルトさんがそれを選ぶのは、つらくないですか」

 アルベルトは、少しだけ間を置いた。

「つらいですよ」

 その声は静かだった。

「ですが、私が読めるなら、私が先に読んだ方がいい。彼女達にそのまま渡す前に、危険な棘を見つけることはできます」

 黒瀬が端末に記録する。

「PT人格形成記録、閲覧制限を維持。アルベルト、カナデ、黒瀬の三者確認後に開示」

 アルベルトは頷く。

「それがいいでしょう」


 整備区画では、レオニスがGD/GF無人端末の帝国規格部品を確認していた。

 相手は、GD-06 バリスタの副制御系。

 命令層接続部品はすでに取り外されている。

 だが、レオニスはまだ疑っていた。

 グリッドが腕を組む。

「まだ何か残ってるのか」

「帝国規格の部品は、だいたい余計な命令接続が残っている」

 レオニスは端末を操作しながら言った。

「使うなら切る。直すなら、まず疑う」

 タツヤが苦笑する。

「元帝国技術者らしい言い方だな」

「帝国技術者だったからこそ分かる」

 レオニスはバリスタの内部構造を表示する。

「ここだ」

 画面の一部が拡大される。

 通常の火器制御系に見える小さな補助回路。

 だが、その奥に、旧式の命令同期用残留経路が残っていた。

 コウタが顔を近づける。

「これ、命令層接続部品じゃないですよね」

「表向きは火器安定用の補助回路だ。だが、帝国ではこういうところに命令同期用の残り道を仕込むことがある」

 グリッドが顔をしかめた。

「嫌な設計だな」

「便利だったからだ」

 レオニスは淡々と答えた。

「上から一括停止、一括制御、一括再同期できる。帝国にとっては便利だ」

「こっちにとっては迷惑だ」

「だから外す」

 レオニスは工具を取り、補助回路を慎重に切り離した。

 コウタが息を呑む。

「そんな簡単に切って大丈夫なんですか」

「簡単ではない」

 レオニスは短く答える。

「今、かなり慎重にやっている」

 グリッドが横から言う。

「顔に出ないだけだ」

 タツヤが笑う。

「元帝国組、全体的に顔に出ない人が多くないですか」

 レオニスは作業を続けながら言った。

「顔に出しても回路は外れない」

 グリッドは少しだけ笑った。

「そういうところは嫌いじゃない」


 アミィは、カナデに付き添われて解析室へ来ていた。

 命令層中枢へ向かう前に、どの記録を見るかを相談するためだった。

 そこにはリクトとアルベルトがいる。

 元帝国側の知識を持つ者達。

 アミィは、最初少し緊張していた。

 帝国にいた人。

 命令層を知っている人。

 自分達を作った側に近い知識を持つ人。

 そう思うと、どうしても身体が硬くなる。

 だが、目の前でリクトは「実際の鍋を命令層対策に使わない」と真面目に書いていた。

 アルベルトは、重い記録を黙って閉じ、閲覧保留にしていた。

 レオニスは整備区画から通信で、「バリスタに残っていた余計な命令同期経路を切った」と報告している。

 アミィは、少しだけ首を傾げた。

「帝国にいた人も、ここでは違う仕事をしているんですね」

 カナデが静かに頷く。

「そうね」

 リクトが顔を上げる。

「違う仕事というより、同じ知識の使い方を変えている」

 アミィはリクトを見る。

「使い方を変える」

「はい。命令層の知識は危険です。ですが、知らなければ守れないこともあります」

 リクトは端末を閉じる。

「帝国では、繋ぐために使われた。ここでは、繋がれすぎないように使う」

 アルベルトも静かに続けた。

「帝国では、記録は分類するために使われました。ここでは、見せる順番を選び、読んだ者が戻ってこられるように使う」

 整備区画から、レオニスの通信が入る。

『帝国では、部品は命令を通すためにも使われた。ここでは、命令を通さないように外す』

 アミィは、それぞれの言葉を聞いていた。

 帝国の知識。

 帝国の記録。

 帝国の技術。

 それらは怖い。

 だが、ここではそのまま使っていない。

 切り、隠し、言い換え、条件を付け、別の形にしている。

「直しているんですね」

 アミィが言った。

 カナデが少し微笑む。

「そうかもしれないわね」

 アミィは続ける。

「帝国のものを、ここで使える形に直している」

 リクトは少し考え、頷いた。

「その表現は近いと思います」

 アルベルトも静かに言った。

「直せるなら、直した方がいい」

 その言葉に、アミィはカイトの顔を思い出した。

 壊れたら捨てるだけではない。

 直せるなら直す。

 元帝国組も、同じことをしているのかもしれない。


 しばらくして、ユイも解析室へ来た。

 目的は、ノクス・レクイエム関連の命令層遮断手順を確認するためだった。

 ユイは、リクト、アルベルト、レオニスの通信映像を見た。

「三人とも、作業中ですか」

 リクトが答える。

「命令層照合波の説明資料を作っています」

 アルベルトが続ける。

「PT人格形成記録の閲覧制限を整理しています」

 レオニスが通信越しに言う。

『バリスタの余計な命令同期経路を外している』

 ユイは少しだけ目を伏せた。

「帝国の知識は、まだ必要なんですね」

 アルベルトは静かに答えた。

「必要です。ただし、帝国のためではありません」

 ユイは顔を上げる。

 アルベルトは続けた。

「私達が持っている知識は、帝国で作られたものです。その事実は変わりません。ですが、使い方は変えられます」

 リクトも頷く。

「命令層の知識を、命令に従わせるためではなく、命令から距離を取るために使う」

 レオニスも通信で言う。

『帝国規格を、そのまま使わない。必要なものを残して、命令を通す部分を切る』

 ユイは、その言葉を静かに受け取った。

「ノクス・レクイエムと同じですね」

 リクトが少しだけ目を動かす。

「同じ?」

「はい。ノクス・リリスも、ネメシス・レクイエムも、帝国の技術です。ですが、私はそれを帝国の記録通りには使いません」

 ユイはゆっくり言う。

「切った後を仲間に渡すために使います」

 アルベルトは静かに頷いた。

「なら、私達も同じです。帝国の知識を、そのまま渡さない。ここで使える形に変えて渡す」

 ユイは三人を見た。

「ありがとうございます」

 三人は少しだけ反応に困ったように沈黙した。

 レオニスが最初に言った。

『礼を言われることではない』

 リクトも続ける。

「必要な作業です」

 アルベルトは少しだけ苦笑した。

「そういうところは、私達も不器用ですね」

 カナデが横から言う。

「不器用でも、受け取っておいた方がいいですよ」

 アルベルトは一度目を伏せ、それから静かに答えた。

「……ありがとうございます」


 整備区画では、グリッドがレオニスの作業を見ながら言った。

「こうして見ると、お前らもちゃんと現場の仕事してるんだな」

 レオニスは工具を止めずに言う。

「今さらか」

「解説役の印象が強かったからな」

「解説も仕事だ」

「分かってる」

 グリッドは腕を組んだ。

「だが、こうやって部品を外してる方が、何をしてるか分かりやすい」

 レオニスは少しだけ考えた。

「帝国技術は、説明だけでは危険が残る。実際に切る者が必要だ」

 タツヤが頷く。

「そこは助かる。俺達だけじゃ見落とす隠し経路がある」

 コウタも言う。

「正直、最初は少し怖かったです」

 レオニスが顔を上げる。

「私がか」

「はい。元帝国の人っていうだけで、何となく」

 コウタは言いにくそうに続けた。

「でも、今は、危ない部品を外してくれる人なんだなって」

 レオニスはしばらく黙った。

「そうか」

 それだけだった。

 だが、グリッドには分かった。

 レオニスが、その短い言葉を意外と重く受け取っていることが。

 グリッドは少しだけ笑った。

「ほら、顔に出ないけど効いてる」

「出ていないなら問題ない」

「そういうところだぞ」


 解析室では、リクトの説明資料が完成しかけていた。

 表題は、命令層中枢接触時の注意事項。

 その下に、技術者向け、整備班向け、PT向け、艦橋向けの四種類が並ぶ。

 PT向けの資料には、難しい用語の横に簡易説明が付いていた。

 命令層照合波。

 命令の形を確認しようとする波。

 近づきすぎると、自分の返事が揺れることがある。

 緩衝層。

 直接触れないための間に挟むもの。

 熱い鍋を素手で持たないための布に近い。

 遮断。

 繋がりすぎた線を切ること。

 ただし、切った後に支える場所が必要。

 三島が資料を見て言った。

「分かりやすいです」

 リクトは少しだけ安堵したように息を吐いた。

「よかった」

「ただ、鍋の例えは残すんですね」

「残します。アミィが理解しやすそうだった」

 カナデが頷く。

「生活の例えは大事よ」

 リクトは真面目に言った。

「帝国の資料には、生活の例えがほとんどありませんでした」

 アルベルトが静かに言う。

「必要ないと考えられていたのでしょう」

「だから、必要です」

 リクトは資料を保存した。

「命令層中枢へ行く前に、少しでも分かる形にしておく。分からないものは怖い。怖いものを、少しでも扱える形にする」

 カナデは柔らかく頷いた。

「それが、リクトさんの今の仕事ですね」

「はい」


 アルベルトの閲覧制限表も完成した。

 すぐに読む記録。

 命令層中枢の構造概要。

 再同期基盤の停止条件。

 A系列再同期関連の危険箇所。

 Y系列切断力に関する限定情報。

 立会必須の記録。

 L系列量産事故詳細。

 A系列設計意図。

 未起動個体の保管記録。

 各オリジナルの初期反応記録。

 現時点で保留する記録。

 失敗個体詳細。

 廃棄処理記録。

 人格形成失敗時の再調整手順。

 命令層強制接続の詳細手順。

 黒瀬が確認する。

「妥当です」

 アルベルトは頷く。

「必要なものは見ます。ですが、見なくていい傷まで、今開く必要はありません」

 三島が静かに言った。

「記録を隠すのと、守るために保留するのは違うんですね」

「はい」

 アルベルトは答えた。

「違います。だからこそ、誰が、なぜ保留にしたのかも記録しておく必要があります」

 黒瀬は端末に追記する。

「閲覧保留理由、記録済み。解除条件、カナデ、黒瀬、アルベルトの三者確認」

 アルベルトは少しだけ苦笑した。

「また書類を増やしましたね」

 黒瀬は淡々と返す。

「必要な書類です」

 その場にいた全員が、少しだけ笑った。


 夕方。

 解析室と整備区画を繋ぐ休憩スペースに、リクト、アルベルト、レオニスの三人が集まった。

 アイナが差し入れとして、温かい飲み物を置いていった。

 三人は、それぞれ少し不慣れな様子でそれを受け取る。

 リクトが容器を見て言う。

「これは、休息に分類されるのでしょうか」

 レオニスが答える。

「飲み物だ」

 アルベルトが少し笑う。

「分類しなくてもいいでしょう」

 三人の間に、静かな時間が流れる。

 元帝国組。

 そう呼ばれることはある。

 実際、その通りだ。

 彼らは帝国側の知識を持っている。

 命令層、術式層、人格形成記録、帝国規格部品。

 ルクス側にとって必要で、同時に危険なものを知っている。

 リクトがぽつりと言った。

「私達は、ここで何をしているのでしょうね」

 レオニスが飲み物を置く。

「仕事だ」

「それはそうですが」

 アルベルトは、少しだけ遠くを見る。

「償い、と言うには簡単すぎる。協力、と言うには軽すぎる」

 リクトは頷く。

「説明役だけで済むと思っていた時期もありました」

「それでは足りない」

 レオニスが短く言う。

「知っているだけでは、何も変わらない」

 アルベルトは静かに言った。

「使い方を変える必要がある」

 三人はしばらく黙った。

 帝国の知識。

 帝国の技術。

 帝国の記録。

 それらを消すことはできない。

 なかったことにもできない。

 だから、変える。

 渡し方を。

 使い方を。

 残し方を。

 リクトが言う。

「命令層の知識を、命令から離れるために」

 アルベルトが続ける。

「記録を、傷つけるためではなく、戻ってこられるように」

 レオニスも言った。

「部品を、命令を通すためではなく、命令を切るために」

 三人はそれ以上、言葉を重ねなかった。

 だが、その沈黙は、以前より少しだけ落ち着いていた。


 その夜、命令層中枢突入前の資料一式が艦橋へ送られた。

 リクト作成。

 命令層中枢接触時の簡易説明資料。

 PT向け、整備班向け、艦橋向け、技術班向け。

 アルベルト作成。

 PT人格形成記録閲覧制限表。

 閲覧可、立会必須、保留記録一覧。

 レオニス作成。

 GD/GF無人端末帝国規格部品安全化報告。

 残留命令同期経路撤去記録。

 ジンはそれらを確認し、短く頷いた。

「元帝国組も、よくやっている」

 黒瀬が横で言う。

「説明だけではなく、実務面での貢献が増えています」

 三島が少し笑う。

「日常で何をしているのか、少し分かるようになりました」

 ジンは画面を見る。

「帝国の知識は危険だ。だが、知らなければ切れない線もある」

 黒瀬は頷いた。

「はい。彼らは、その知識をルクス側で扱える形に変換しています」

「それが居場所になるなら、悪くない」

 ジンは承認を入れた。


 命令層中枢への突入準備は、また一つ進んだ。

 派手な強化ではない。

 新しい武装でもない。

 戦闘訓練でもない。

 だが、必要な準備だった。

 帝国の言葉を、生活の言葉へ直す。

 帝国の記録を、読む者が戻ってこられる順番に並べる。

 帝国の部品から、命令を通す線を外す。

 リクト。

 アルベルト。

 レオニス。

 元帝国組は、ただの解説役ではなかった。

 彼らは、帝国の知識をそのまま持ち込むのではなく、ルクス・ヴァルキュリアで使える形に変えていた。

 命令ではなく、理解へ。

 分類ではなく、保護へ。

 接続ではなく、遮断へ。

 その変換こそが、彼らの今の仕事だった。

 命令層中枢の奥には、帝国が作った仕組みが待っている。

 だが、ルクス・ヴァルキュリアはもう、帝国の言葉をそのまま受け取らない。

 危険な知識も、重い記録も、命令を通す部品も。

 必要なものだけを残し、危ない線を切り、誰かが戻ってこられる形に直してから進む。

 元帝国組の居場所は、そこにあった。

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