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第10話 ついに出るのか?
初ヒットが出たら記念にソファーを買う事にしていた。
なかなか出ないまま今シーズンの最終戦を迎えた。
父はコージをリラックスさせようと笑いながら送り出した。
「ソファーはまだまだ使えるから大丈夫だ。今日も頑張れよ」
コージは言葉少なく
「多分ヒット出ないよ」
最近、ネガティブなコージが増えてきた。
今日はスタメンで起用された。
しかし、二打席ともに凡退に終わる。迎えた第三打席、おそらくこの試合の最終打席だ。母は祈る思いで、打席のコージをビデオ撮影していた。
投手が投げた三球目。ついに、その時がきた!
「かキーン!」
金属バットの美しいメロディーが聞こえた。打球がライナーで左中間を割っていく。
初ヒットが二塁打だ!
ベース上で小さくガッツポーズするコージ。とても嬉しそうだ。チームメイトのマキタの両親が凄く喜んでくれた。
「コージ君、ナイスバッティング!良かったですね」
子どもの活躍を願う気持ちは、どの親も一緒だ。
「コージ、よくやったぞ」
父は思わず大きな声でセカンドベースのコージに声をかけた。コージはハニカミながら手を上げた。
コージ初ヒットのおかげでソファーを買うことができる。奮発して高いソファーを買う両親だった。
座り心地は最高だ。家族みんなコージに感謝だ。
ありがとう、コージ!




