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3月27日(水)

 今日はダイスケに今回の異世界召喚の件と今後の試験の流れについて説明した。


 異世界に召喚された者のほとんどは元の世界に戻せという人が多いと聞いていたけれど、ダイスケはその逆だった。


 天涯孤独で友達はいない。

 もちろん恋人も想い人もなし。

 おまけに不況のあおりで勤め先は倒産。

「トウダイ」という学校を出ていて学歴は高く、職歴もそこそこ良いのに再就職活動は難航していたらしい。

 わたくしが思うにダイスケの弱気な性格が災いして面接で落とされているんだと思う。

 そんなわけで生きる事に行き詰っていた時にこの世界に呼ばれたのでむしろ助かったと言っていた。


 たしかに聖女に選ばれなくても、こちらの世界にいれば高い聖力を買われて神官長のお父様の元で働く事になって生活には困らないと思う。

 ちなみに聖女は第一王子のカイル様か第二王子のユーリス様と結婚することになるわけだけど、ダイスケの場合はどうなるか分からない。

 一応確認してみると今までの恋人の傾向は異性だったらしいから、王子達との結婚の線は薄くなると思う。


 ということは。

 ダイスケが『聖女(仮)』に選ばれた場合は、聖女補佐官のわたくしがユーリス様と結婚するという線もだいぶ濃厚になってくるのでは!?


 何がなんでもダイスケには『聖女(仮)』になってもらわないと。


 ベルリーナが聖女に選ばれたらあの女は確実にユーリス様と結婚する。

 ベルリーナとわたくしは男性の趣味が幼い頃から一緒だから、ベルリーナもユーリス様を狙っているだろう。

 キースに続いてユーリス様まであの女に奪われるわけにはいかない。


 あの女が聖女として、そして妻としてユーリス様の隣に立つ事だけは絶対に阻止しなければ…!


*****

「それで試験っていうのは何をするんです?」

「詳しくは直前にならないと発表されないのだけれど、試験は全部で五回行われるみたいね。

 最初の試験は明日の午後からよ」

「気が重いなぁ……」

「五回とも王族のカイル様かユーリス様が立ち会われますわ。

 ち・な・み・に。

 ユーリス様に無様な所を見せたら承知しませんことよ」

「えーっと…。アニー様はユーリス様がお好きなんですか?」

「だってあの容姿端麗さ!

 慈悲深くお優しい性格!

 誰だって好きになりますわよ!」

「そんなもんですかねぇ……。

 僕はそんな完璧な人、ちょっと苦手だなぁ……」

「は!? 苦手ですってぇ!?」

「う、うそうそ! 冗談です!

 何事もパーフェクトな人って大好きです!」

「ちょっと。

 ユーリス様を好きになるなんてわたくし許しませんわよ」

「えー……。苦手でも好きでも駄目なんですか……」


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